芋焼酎や麦焼酎などでハイボールをつくる

ハイボールというとすっかりサントリーのウイスキー、特に角瓶を使ったものという印象ですが、もともとハイボールはスピリッツなどのハードリカーを炭酸水やソフトドリンクで割ったお酒の事を指しています。ですから焼酎を炭酸水で割ってもハイボールとなります。日本の特殊事情で、ハイボールといえばウイスキーサワーとなっているため、たとえば焼酎ハイボールは「酎ハイ」と略されてしまっていますし、オレンジジュースと炭酸水と連続式蒸留焼酎を合わせたものは「オレンジサワー」と呼ばれます。
また、数年前の本格焼酎ブーム(鹿児島芋焼酎ブーム)の際、ブームに乗ってグルメ雑誌に登場した店や人々がBLOGや自分で書いた書籍、自分の店などであまりにも焼酎と蔵元を神聖視した発言ばかりしていたこともあり、どうも本格焼酎に炭酸水を入れて飲むのはだめなんじゃないかというイメージが付いてしまっているようです。
最近、そういう人々がグルメ雑誌や自分のサイトで本格焼酎に炭酸水をいれた焼酎ハイボールを堂々と薦めているのはあまりにも手のひら返しで極めて残念なのですが、彼らにも生活があるので仕方がないのだと思うようにしています。

余談が長くなりましたが、そんなわけで今回は本格焼酎で作るおいしいハイボールの作りかたをまとめてみたいと思います。
1.味わいが濃いほうが良い
芋焼酎でも麦焼酎でも黒糖焼酎でも米焼酎でも泡盛でも基本的に何でもおいしいのですが、味わいが薄い焼酎は炭酸に負けてしまい、いまいちになります。本格焼酎の持つ風味や味わいを楽しめるハイボールにするには、なるべくレギュラー焼酎のほうが良いと思います。
2.割り方は1:3くらい
ウイスキーのハイボールはウイスキー1に対して炭酸水4が推奨されていますが、これはウイスキーのアルコール度数が40度と高いためにこの分量になります。焼酎の場合、おおむね25度が多いため、炭酸水を少なめにして、焼酎を多くします。その分量は焼酎1に対して炭酸水が3くらいがベストです。また、使う焼酎が35度の場合にはウイスキーハイボールと同じように焼酎1に炭酸水4くらいにするのがいい塩梅です。
3.かんきつ類は好みで
ウイスキーハイボールはレモンを少し絞るレシピですが、焼酎ハイボールでは好みでよいと思います。レモンを少し絞るのももちろんですが、黒霧島ハイボールにカボス、泡盛ハイボールにシークワーサーをそれぞれ少し絞ったり、黒糖焼酎ハイボールにパッションフルーツを浮かべるなどというのもオツです。白波ハイボールに梅干を少し入れるという人もいました。

本格焼酎はお湯割りだけが至高の飲み方ではなく、さまざまに楽しめるアルコールです。好きなスタイルで楽しみたいものです。

南国殖産が鹿児島中央駅前に焼酎屋台村

リンク: 新幹線駅前に屋台村 鹿児島市 / 西日本新聞.
リンク: 南国殖産が焼酎の屋台村 ホテルニューカゴシマ跡地 : 南日本新聞エリアニュース.

鹿児島中央駅の前に薩摩焼酎を中心にした観光屋台を作ることが明らかになりました。薩摩焼酎と郷土料理を鹿児島の言葉で提供することで文化の発展に貢献したい、という趣旨のようです。出店者は公募するとのこと。低迷が続く鹿児島焼酎業界にとっては、地味ですが今後につながる試みになると思いますので、ぜひとも率先して出店して、鹿児島の薩摩焼酎を九州新幹線で訪れる県外客へアピールしていって欲しいと思います。

泡盛の酒税減免処置廃止をきっかけに

リンク: 沖縄の泡盛・ビール値上げも、税軽減 来春期限切れ : 酒と焼酎 in九州 : エンタメ : 九州発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

焼酎はかつて税制面で洋酒などよりも優遇されていました。しかし、ウイスキーを日本へ輸出したい欧州の圧力もあり、1997年から2000年にかけて段階的に焼酎の税額は上げられてしまいました。その後、焼酎は税額があがるピンチをチャンスに変え、単なる安酒という地位から脱却して日常に楽しめるちょっといい酒というブランドを作り上げることに成功します。逆にちょっといいお酒だったウイスキーは安売り攻勢を行ったことでブランド力が低下、一時期は課税出荷量がピークの半分近くまで下落しました。そして焼酎ブームの後、低アルコール志向とブランドの再定義を踏まえたハイボール戦略が見事にヒット、小雪さんのCMによるイメージアップもあって、ウイスキーは再びちょっといいお酒の地位を取り戻しつつあるのはご存知のとおりです。

さまざまな統計を見る限り、泡盛は値段の安さなどではない別の部分で消費者の選択肢に入っていないのが現状なのではないでしょうか。泡盛がかつての焼酎やハイボールとまったく同じことをすればよい、というわけではないのですが、価格だけではない、日常に楽しめるちょっといいお酒という部分が弱いような気がします。泡盛は伝統的に古酒(クースー)を持つ文化があり、これらの古酒は炭酸や柑橘系で割っても泡盛の持つ味わいが損なわれにくいという最大のメリットがあります。度数が高い泡盛を低アルコール志向の消費者へ受け入れてもらうには「割って飲む」という部分をいかに訴えていくかが大事で、酒税の減免処置廃止をデメリットとして暗く受け取るのではなく、「なんくるないさー」の精神でいろいろと方策を考えていってほしいと思います。

メディアの焼酎知識とまとめ方の問題(タイトル修正・追記あり)

リンク: 「芋」100%にこだわる全量芋焼酎 米トレーサビリティ法施行で注目度アップ : J-CASTニュース.

「全量芋焼酎」という表現を使っていますが、要するに芋麹で作られた芋焼酎ということです。酒文化研究所の山田聡昭氏のコメントとして

米麹を使わず、「芋麹」を使って醸造する手法で、前出の山田氏は、「発酵や仕込みの技術が進み、芋焼酎にあった独特の臭みが消えて華やかな香りの、すっきりとした味わいに仕上げることが可能になりました。スタイリッシュというか、水割りやロックでもおいしく飲めます」
というコメントがありますが、J-CASTが改変していたり、意味を間違えて記載しているのでなければ、専門家としては少しおかしい表現になります。

そもそも芋100%の焼酎は鹿児島県の国分酒造協業組合が1997年に世界で初めて研究に乗り出し、翌年に900ml瓶でわずか1000本というところからスタートした商品で、まだ十数年の歴史しかないジャンルです。世界初の全量芋焼酎がこの世に誕生した時点で、すでに「華やかな香りの、すっきりとした味わい」だったことは国分酒造協業組合のいも麹芋特設ページ」にも

「肝心のお味のほどは、「とてもいも臭い」と予想していましたが、以外とさらっとしていて、キレがあり、飲みやすいタイプに仕上がりました。
と記されています。酒文化について、こうしたメディア取材へ回答する専門家であれば、これくらいの知識は当然持っているはずで、まるでこの数年ですっきりとした味わいへ変化したかのようなコメントを出すのは見識を疑わざるを得ません。

また、全量芋焼酎だけがピュアであると誤解されかねないコメントも酒文化に関する専門家としては不適切です。そもそも芋焼酎は米麹にアルコールを生成させ、サツマイモと酵母で味わいを作り上げていくタイプの焼酎です。芋麹を使うこと自体が異例であり、もともとの文化にはなかったタイプの新しい焼酎です。「酒文化」として考えるのであれば、伝統的な製法のほうが「ピュア」であり、芋麹という手法はイレギュラーであるといえましょう。本来であれば、「酒文化」の専門家として、「芋焼酎というのはもともとタイ米を使用することが主流でそれはコストダウンというよりも米麹の生育にタイ米が適していたからである」ということをきちんと記事に盛り込んでいくような回答をするべきではなかったでしょうか。この記事では現在の消費者が持っている「コストダウンのためにタイ米を使用する」という誤解を解消することは不可能です。

酒文化研究所には専門家として、適切なコメントを回答するように強く求めたいと思います。

実は20度の焼酎も宮崎・大分では一般的

リンク: 20度焼酎 ソフトに浸透 大分、宮崎で定着 割安、人気上昇中 / 西日本新聞.

宮崎県や大分県ではおなじみの20度焼酎に関する話題です。大都市圏では25度の焼酎ばかりでそれが本場でも当たり前なのだろうと思われている方も多いと思います。実際、九州西部の鹿児島県や熊本県では25度の焼酎が一般的で、20度の焼酎はほとんど見かけません。しかし、九州東部の大分県や宮崎県は20度の焼酎が一般的で、主力商品を大都市向けにしている蔵元でも地元向けのみで20度のレギュラー焼酎を作り続けているケースは普通にあります。
東京などでは普通に並んでいる黒霧島も25度20度というラインナップがなされています。

20度の焼酎は25度の焼酎に比べてアルコール分が少ないので味や香りに一工夫が見られ、むしろこちらを好む焼酎愛好家もいるくらいです。ぜひ一度、皆様も20度の焼酎をお試しください。

焼酎と水

こうした本格焼酎のBLOGをやっていますと「割る水はどんなのがいいのかね」などと聞かれることも多いのですが、お湯割りにしても水割りにしてもロックにしても水は大変に重要です。本当は蔵元さんの仕込み水で割るのが最も良いのですが、そんな貴重な水はなかなか手にはいるはずもなく、毎回ミネラルウォーターというのもバカにならないので私は手近なところで水道水を浄水器に掛けたものを使っています。とはいえ、ここ一番というときにはやっぱりミネラルウォーターを使うこともあります。
「どんな水を使っているのですか」という質問も多々ありますので私がいい水で呑みたいと思ったときに使用している水をご紹介します。

一番手に入りやすいのが「六甲のおいしい水」です。これはコンビニでも買えますし、500mlからあるので量も適当で良いと思います。「富士山のバナジウム天然水」もよく使います。また、私の知人は「潤命」という温泉水を使っています。私もご相伴したのですが、普通のミネラルウォーターに比べて、余計な雑味が無く、焼酎の味わいをくっきりはっきりと出してくれました。せっかく贅沢するのならばこうした水も良いと思います。

まだ他にも色々と良い水はあると思いますが、水は凝りはじめるときりがなくなってしまいますので、これがいいと思ったらそれを使い続けるのが一番だと思います。

全麹仕込みとどんぶり仕込み

先日、知人と本格焼酎に関する話をしていた際のことです。「全麹仕込みとどんぶり仕込みって概念は一緒なんだよね?」と質問されました。この二つは全く違う概念なのですが、知人によると「同じだって書いてあるサイトがあるよ」とのこと。そのあと、ネットで調べてみたのですが、確かにこの二つを同じことだと思っている方が多いようです。

簡単にいうと全麹仕込みというのは麹しか使わずに仕込むやり方で、どんぶり仕込みは麹と主原料を同時に発酵させるやり方です。

まず基本の仕込み方ですが、多くの本格焼酎が、二段階の仕込み方をしています。一次仕込みでまず麹のみを発酵させます。次に二次仕込みで発酵した麹の中に主原料を投入して発酵させます。このようにして確実に主原料が発酵できるようにしているのが現在の基本的な仕込み方になります。

まず全麹仕込みについて説明致します。全麹仕込みの場合には麹のみを発酵させますので、多くの場合は一次仕込みでそのまま蒸留へと進みます。例えば泡盛の場合、米麹を使用して仕込みますので一次仕込みでタンクや甕に水と米麹を投入します。2週間程度で発酵が完了しますのでそのまま蒸留機に掛けて蒸留します。また、全麹仕込みでも二段階の仕込み方をする場合があります。全麹仕込みと謳っている場合には二次仕込みで投入する主原料も麹になります。ある球磨焼酎はまず一次仕込み用に米麹を作ります。それを甕に投入して発酵させている間に二次仕込み用にまた米麹を作ります。そして、二次仕込みの際にはその米麹を投入します。投入されている原料が全て米麹ですので、これも全麹仕込みと表記することが出来ます。一部のサイトや書籍で「全麹は一次仕込みしかしない」と書いているものもありますが、これは誤りです。

次にどんぶり仕込みですが、こちらは麹と主原料を同時に投入して発酵させる仕込み方になります。こちらの仕込み方では、まず麹を作ります。出来た麹と主原料、水を同時に甕やタンクへ投入します。このとき投入する主原料は麹ではありません。例えば米麹の米焼酎をどんぶり仕込みで作る場合には、米麹と麹になっていない米、水を同時に投入して発酵させることになります。同じように米麹の芋焼酎をどんぶり仕込みで作る場合には、米麹と麹になっていない芋、水を同時に投入して発酵させることになります。発酵が終わればそのまま蒸留することになります。このようにどんぶり仕込みには二段階で仕込むという概念がありません。全麹とは全く違う概念であることがご理解頂けたかと思います。

簡単ですが、仕込み方の豆知識でした。

現実の焼酎バーでは甲類焼酎は出ません(The Shochu Barについて)

リンク: 脱出ゲーム Gotmail.jp [ The Shochu Bar ] 焼酎カクテル、甲類焼酎の魅力.

甲類焼酎の業界団体である日本蒸留酒酒造組合が上記リンクのサイトをオープンしました。焼酎バーを舞台にしたゲームですが、基本的に焼酎バーは本格焼酎を専門に提供しているバーを総称する名称で、甲類焼酎を使ってカクテルを作ればそれは普通のバーです。私の知る限り、焼酎バーで甲類焼酎を出しているところはありません。非常に誤解を招きやすいこういう宣伝広告は甲類焼酎にとっても本格焼酎にとっても有害ではないかと考えます。甲類焼酎にも一定の理解を持っている私ですら懸念を憶えるのですから、実際に焼酎バーを開店されている皆様は戸惑っている方も多いのではないでしょうか。開設したサイトをすぐに閉じるわけにもいかないとは思いますが、今後、名称を使う際にはもっと慎重になって頂きたいと願わざるを得ません。

本格焼酎の生産施設を蒸留所と呼ぼう!

本格焼酎の世界では、焼酎の仕込みを行う場所を「工場」と呼んでいます。例えば、本坊酒造では主力生産地である津貫にある施設を「津貫工場」と呼んでいます。一方、ウイスキーの世界では「蒸留所」と呼ぶことが一般的です。京都・山崎にあるサントリーの事業所は「山崎蒸留所」です。ウイスキーに比べて本格焼酎は「施設の近代化」が叫ばれていたことから近代的に感じる「工場」という名称が一般的だったのでしょう。

しかし、徐々にではありますが、「工場」という名称を止め、「蔵」という名称を用いるところが増えています。また、最近になって、薩摩酒造は全ての生産施設を「工場」から「蒸留所」へ改名しました。また、三和酒類は大分・日田に新設した生産施設に「いいちこ日田蒸留所」と命名しています。これは大変に歓迎すべき動きであるといえます。日本の国酒である本格焼酎は工業生産品ではない、世界に誇るJapanese Spritsであり、その生産拠点で「工場」という名称を使用するのは、なじまないと思います。本格焼酎の生産施設はぜひとも「蒸留所」という名称へ改名してみてはどうでしょうか。そして"Shochu distillery"が世界に広まることを願って止みません。

ついに言葉がひとり立ちした「正調粕取焼酎」

先日、FOODEXへ行った件は別途こちらでレポートしておりますが、その会場の日本酒造中央会ブースの粕取焼酎を置いたコーナーで「これは正調粕取りですか?」という会話がなされていました。名刺を見るととある酒販店さん。話を受けた方も「ああ、これは正調ですね」という返答。酒販店さんが持たれていたのは「ヤマフル」ですから間違いなく正調粕取でした。「最近正調を梅酒で使いたいというお客さんがいるんですけどうちでは扱ったことがなくて。ほかには正調あるんですかね」とは酒販店さんの弁。受ける側は「吟醸粕は多いですけど正調はなかなか増えてこないですね」との返答。続けざま「でも残してきた蔵はやめる気がないみたいでこれなんかも正調ですよ、ちょっとタイプは違っておとなしめですけどね」と持ち上げたのが山形・樽平酒造さんの「たるへい」でした。

ここまで極めて自然な会話で、会場では聞き流していたのですが、いま改めて思うにこれはすごいことだと身震いがします。

蒸留時に籾殻を使用した粕取焼酎を「正調粕取」と呼ぼうと提案したのは、私の記憶が正しければ九州焼酎探検隊の「KASUTORI NOW!」(2002年08月09日)が最初のはずです。そして定義がしっかり固まったのが「「Dr.けんじの粕取焼酎概論」」となります。この項目が記されたのが2002年08月26日のこと。2002年当時は粕取り焼酎、特に昔ながらの籾殻を蒸留時に使用した粕取り焼酎は絶滅の危機に瀕しており、九州焼酎探検隊の猛牛氏・goida氏・けんじ氏を中心にこれを何とか残していけないか、という動きが始まったところでした。その一環で記されたのが上記の「Dr.けんじの粕取焼酎概論」です。ここで初めて「正調粕取」という言葉が定義化され、この世に誕生したのです。この言葉を使った最初の商品がおそらく2003年に十数年ぶりの蒸留が行われた鳴滝酒造さんのヤマフル無濾過原酒です。

それから4年半の歳月を経て、「正調粕取」という言葉がある程度知った人ならば普通に通じる言葉となり、そして昨今の梅酒を中心とする和リキュールブームから消費者の間でも再び見直されているのだとしたらこれほどすごいことはないと思います。以前も書きましたが、このようなきっかけを作られた関係者の皆様の努力は大変なものであっただろうと思います。正調粕取焼酎が後世に残っていくことを祈念してやみません。

米と麦をもっと呑むぞ!

データが完全に明示されたわけではなく、何となく数字のマジックのような気もしているので確定的なことはいえないのですが、 日本経済新聞 あたりをみますと本格焼酎に一服感が出ているようです。特に芋は拡大しているが米と麦が減っているとのこと。さらに最近では、居酒屋などでは本格焼酎を出してみたはいいが料理が出ないので扱いに困るという事例も出始めているようです。

もともと九州では本格焼酎はお湯で割って度数を低くして呑むものでした。さらに九州は全体的に味付けが濃いめの料理が多い文化です。だからいまでも九州は食中酒としてしっかり根付いています。しかし、本州の大都市圏ではこれをロックで呑みます。これでは20度から25度の焼酎は度数が高いままです。度数が高ければどちらかというと焼酎メインになりますから料理は出にくくなると思います。

その意味では呑む方は焼酎の位置づけがようやく判ってきたという感じでしょうか。蔵元でもそれに併せて事前に割り水をした水割りの焼酎(12度から15度くらい)を出すような動きもあります。店舗によってはお湯割りを薦めはじめるところも増えていますし、本当に本格焼酎が本州で根付くのかはまさにこれからが勝負だと思います。

個人的には本格焼酎ブームのおかげで再び日本酒の良さが見直されはじめたのが収穫だと思っています。刺身や淡い味付けの料理にはやっぱり日本酒が良く合います。また、芋一辺倒ではなく、料理に合わせて米にしてみたり、麦にしてみたり、黒糖にしてみたり、泡盛にしてみたり、とアレンジするのもいいと思います。

私の個人的な行動の範囲では、今まであまり目を向けていなかった米・麦・粕取りをもっといろいろ呑みたいという気持ちが高まっているところです。この記事を読んで平成18酒造年度は、ますますもって米と麦を呑み、BLOGでも推薦していこうじゃないかという気持ちを新たにしました。まずは馴染みの店にある米と麦の完全制覇から始めようかな、と思っています(^^)

今年はもう少し米や麦も推薦できる銘柄を書きますのでご覧下さいm(__)m

同業者のサイトから文章を盗用する料飲店

以前私のサイトから内容を盗作した店や個人サイトがあったのですが、こんどは私が懇意にしている焼酎バー古典の
http://home.c06.itscom.net/koten/kodawari.html
がほとんど盗用されました。

盗用したのは
http://r.gnavi.co.jp/a692700/(あえてリンクは張りませんのでコピペで確認してみてください)
焼酎Bar 祝 SYUKU
です。

元々古典の文章は
「当店は芋焼酎を中心に米・麦・黒糖・泡盛などの本格焼酎を提供しております。(中略)本格焼酎をまだあまり呑んだことがないという方のご来店は大歓迎です。お客様の好みに応じて100種類以上の焼酎の中からいろいろなものをお薦めいたします。また、本格焼酎についてもお気軽におたづねください。いま呑まれている焼酎の特徴や麹の種類、蔵の場所など、なんでも結構です。」
となっています。これは私が原案を出して、古典のマスターである長屋さんがアレンジをしたものです。掲載は古典のサイト開設時ですからもう4年くらいになります。ちなみにこの文章は焼酎の種類を70から100に増やした程度で掲載当時から一切中身を変えていません。

一方、パクリサイトは
「当店は芋焼酎を中心に米・麦・黒糖・泡盛などの本格焼酎を提供しております。本格焼酎をまだあまり呑んだことがないという方のご来店は大歓迎です。お客様の好みに応じて200酒類以上の焼酎の中からいろいろなものをお薦めいたします。また、本格焼酎についてもお気軽におたづねください。いま呑まれている焼酎の特徴や麹の種類、蔵の場所など、なんでも結構です。貴方好みの焼酎を見つけさせていただきます。」
となっています。ご丁寧に「呑」「おたづね」まで一緒です。

こういう店舗は何を考えているのかと本当に疑問に思います。いつもは実名を出しての批判はしないのですが料飲店でありながらこうした行為に及ぶということでそれなりの制裁を受けて頂くべく、あまり影響はないと思いつつBLOGでも告発することにいたしました。ちなみにぐるナビにも通報しています。どういう態度でくるかすべて公開いたします。

今回ばかりは本当に怒っております。

以下は2006/06/01追記です。
株式会社ぐるなびから以下の内容のメールが届きました。
-----ここから-----
ご連絡いただきました件についてですが、
確認をさせていただきましたところ、
現在、ぐるなびにて掲載しております該当店舗様の掲載内容は、
全て該当店舗様よりいただいた原稿を元に、
作成させていただいております。
情報の更新につきましても、全て店舗様にお任せしております。

いただきました件につきましては、
至急、該当店舗様に確認の上、掲載内容の変更を
促して参りたいと思います。

ご連絡いただきまして、誠にありがとうございました。

上記、ご確認の上、何卒ご理解いただけますよう、
お願い申し上げます。
-----ここまで-----
指導してくれるようですね。しばらく様子を見たいと思います。

以下は06月03日追記です。
文章が削除され、改定されました。ぐるなびが指導をしてかえさせたようです。ぐるなびが比較的しっかりとした対応をしているということが判ったのが収穫でした。この記録はきちんと保存しておこうと思います。

サツマイモのあれこれ

本格焼酎に対する皆さんの関心は一時期より落ち着いたとはいえまだまだ高く、さらにそれほど詳しい人がいないようで知人から「一緒に呑みに行って焼酎のこと教えてよ」といわれることがあります。そんなやりとりをしている時によく聞かれるのが「なんかサツマイモも色々あるみたいだけど何が違うの」という疑問です。

それぞれの芋によって柑橘のような香りがするとか酸度が強いとか呑みやすいさらりとしたものになるとか色々な特徴があります。しかし、原料芋の違いは同一の蔵で比べないとはっきりとはしません。これはそれぞれの蔵で酵母や製法、貯蔵などに対する考え方が違うためで、同じコガネセンガンという芋を使っているのにあれだけ違う焼酎が市場に出回っていることからもお判りだと思います。

さらに同じ蔵でも芋によって貯蔵期間や製法を変えていることが多いので純粋な飲み比べはなかなか厳しいのが現状です。薩摩酒造が開設する手作り観光蔵である薩摩明治蔵が出している焼酎飲みくらべセットのように同一の蔵の同一製法で芋だけを変えた焼酎を出してくれれば、それも出来ればワンカップサイズで出して貰えると気軽に飲み比べが出来て飲兵衛としては大変にありがたいのですが(笑)

酒飲みが注意すること

先週、どうにも足の調子が良くなく、医者に診てもらったところ、「カリウム不足」と指摘されました。野菜不足と炭水化物の取り過ぎでカリウムか不足するそうです。あと、利尿作用のある飲み物を取りすぎることも尿からカリウムが排出されるので良くないとのこと。ちなみに利尿作用がある飲み物とは……そうです、酒類も当然入ります(笑)
病気になっては美味しいお酒も飲めないので、野菜を多めに取ることにして、あと野菜ジュースも出来るだけ毎日飲むようにしています。ちなみに私が飲んでいるのは伊藤園一日分の野菜です。伊藤園にはほかにも緑の野菜とか充実野菜などがありますが、一日分の野菜が一番カリウムが多いので、これにしています。ほかにもカゴメ野菜一日これ一杯野菜一日これ一本)などもありますが、個人的に一日分の野菜が一番好みに合うのでこれを選択しています。
皆さんもお酒を飲む前に野菜ジュースを飲むようにしてみてはいかがですか?

壱岐焼酎も美味しい!

壱岐焼酎で早めの晩酌

出典元の記事は朝日新聞の記事です。朝日新聞の記事は数日経つと削除されてしまうようです。
著作権法に引っかからないように配慮しつつ、記事を引用しておきます。

 壱岐酒造組合が4日夜、長崎市のJR長崎駅前で壱岐焼酎の試飲会を開いた。通りがかった買い物客や仕事帰りの会社員が少し早い「晩酌」を楽しんだ=写真。

 組合に加わる壱岐市の蔵元全7社の銘柄が2種ずつ並んだ。薦められるままに全部を味わい、ほろ酔いの人も。主婦(63)は「壱岐焼酎はお湯割りでよく飲む。人気が出るのはいいけど、手に入りにくくなると困る」と笑顔で話した。

 近くのホテルでは酒屋や飲食店の店主を招いた商談会もあった。同組合の山内賢明理事長は「品質には自信がある。一時的なブームではなく、根強い人気を獲得できれば」。8日は福岡市で試飲会と商談会を開く。

まず、長崎駅前で試飲会が開催された理由を推測してみます。
壱岐焼酎の本場である壱岐島(壱岐市)は長崎県に所属しています。そのため、県庁所在地である長崎市の中心である長崎駅前で試飲会が行われたということだと思います。壱岐と対馬は長崎県所属なのですが、意外と知らない方は多いようです。

壱岐市にある7社の蔵元は「壱岐焼酎」という統一ブランドを打ち出して健闘されています。本文中にはなんの注釈もなく、いきなり「壱岐焼酎」というブランド名が書かれていますが、この名称は長崎県壱岐市に所在している蔵が大麦3分の2・米3分の1の割合で麦焼酎を醸造した時にだけ名乗ることが許されています。これは業界の自主規程だけではなく、WTO加盟国で結ばれている「トリプス協定」で保護されており、きちんとしたいわれを持つ名称です。こうした厳格な規程に守られている壱岐焼酎は本当に希少価値が高いのです。

壱岐酒造組合は品質に自信を持っておられますが、これは一飲兵衛である私からも保証できます。全て麦で作っている麦焼酎と比べてまろやかですし、そうしたまろやかさに包まれた香ばしさが感じられる美味しい焼酎が多いような気がします。

まだ呑んだことのない方はぜひとも壱岐焼酎もお試しください(^_^)

球磨で取れた米を使った球磨焼酎

転作地で焼酎原料米 メーカーと契約、栽培--あさぎり町の農家 /熊本

「米余り」の中で行われている水田の転作ですが、球磨地方では、従来たばこと飼料イネへの転作が進められていたそうです。これを球磨地方の特産である球磨焼酎の原料米へ転換しようという試みがJA球磨によって行われています。
本格焼酎は、清酒やフランスワインと同様に農業と密接に結びついた酒です。地元の産物で原料がまかなえるのであれば、素晴らしいことです。米も水も酵母も「球磨産」の「球磨焼酎」は、全て地元の風土から生まれたものですから、さぞかし美味しいでしょう。
JA球磨と球磨焼酎蔵の取り組みをぜひとも応援したいと思います。

休肝日は重要です

焼酎の里 休肝日のすすめ

球磨焼酎の本場である熊本県球磨郡山江村では毎週月曜日と火曜日を休肝日にするよう防災無線で呼びかけているそうです。球磨焼酎といえば25度の焼酎をそのまま湯煎して呑む「直燗」が一般的なスタイルです。他の地域から見るとストレートでぐいぐい呑むというスタイルは、驚きを持って見受けられるのは確かでしょうね。実際、あまり効果は上がっていないようですが、長生きすればそれだけ美味しい球磨焼酎を長く楽しめるわけですし、熊本市から同村へやってきた保健師が

焼酎文化を否定する気はない。ただ、上手に付き合って
というのもわかるような気がします。
皆様も飲み過ぎにはご注意を……。

ディスカウント=本格焼酎を高く売る店!?

このところ、仕事が外回りになっていて、関東近郊をうろちょろしています。
ディスカウントストアやスーパーを見かける機会も多いので本格焼酎の品揃えを確認しているのですが、本当に驚くような値付けがされていて泣きたくなります。今回はそんな驚愕のスーパーへ潜入した取材班の壮絶な記録をお伝えします【爆】

【舞台】千葉の方にある某巨大スーパーJ
本格焼酎のコーナーにはいいちこや二階堂などが並んでいて、これらはすべて定価で販売。
そのコーナーにぽっかりと空いているのが「さつま白波」「黒霧島」と書かれた値札の付いている場所で、白波が品切れなのは本当なのだと感心したが、値段を見て頭の中を「?」が駆けめぐる。
「あれ?白波の一升って2000円だったっけ?まあ、白波と書いてあるけど実は黒白波とかその辺の税込み価格なのかも。」
と自分の頭を無理矢理納得させて隣を見ると「プレミア焼酎」と書かれたコーナーが。
いやな予感がしつつ、見てみると真っ正面には朝日酒造の黒糖焼酎である「朝日」の30度一升瓶が並んでいる。
「なんだ、プレミアっていっても朝日のレギュラーか。驚かせるよなぁ……
「……」
「……」
「……」
「なんじゃこりゃーーーーーーーーー!!!!!」
(しばらくフリーズ)
「えーと、朝日酒造のレギュラー酒、問屋流通していて結構メジャーな黒糖焼酎で、我が家の近くでも25度だけど1900円(税込)で出ていて、朝日酒造のホームページでは鹿児島県内価格として30度の定価は1990円(税別)と出ているから送料を加味しても東京では2500円(税込)くらいで間違いなく購入できて当たり前のように安い焼酎としてありがたく飲める、この焼酎が……
5000円!!!!!
その隣には
「千亀女いも製720ml3000円(税込)」※定価は1100円くらい
「富乃宝山1800ml5000円(税込)」※定価は2500円くらい
「太古屋久の島1800ml5000円(税込)」本坊酒造公式通販サイトでは2190円(税込)との表示
などの陳列も。目眩を感じた回れ右した取材班はその魔境からすぐに立ち去るのであった……。


蔵元さんはこんな価格で呑んで欲しいと思って本格焼酎を出しているわけではありません。適正な利益を得て、継続しておいしい焼酎をできるだけ安く販売したいと思って努力されているのです。それをこんな価格で販売されたら本格焼酎は高いものだという誤った認識が広まり、正しく健全な普及の妨げになります。ここを読んでいらっしゃる皆さんは絶対にこんな法外な価格で買ってはいけませんよ!

ちなみに価格に関しては細かい端数もついていましたが、きりの良い数字にあえてしております。どのスーパーがわかって商売妨害といわれるとまずいので(-_-;)

またこうした法外な価格を付けているふざけたスーパーやディスカウントストアを発見したらこちらで報告いたします。

中国でいも焼酎を作ることについて

焼酎用イモ求めて訪中 来月、九州中心に13社 遼寧省を5日間視察

出典がYahooなのですぐ消えてしまうと思いますが、一応リンクです。
福岡の経営コンサルタントなる方が団長となって、いも焼酎の原料確保のために中国を視察するそうです。中国の芋を使っていも焼酎を作り、それを日本へ輸出しようということのようです。また、同時に中国の芋を日本へ輸入し、その芋でいも焼酎を作ろうということも考えているようです。

この記事はいろいろと賛否を呼んでいる中国産冷凍芋の問題を全く筋違いな方面から報道している点で問題があるのではないかと私は思います。

まず、中国産の冷凍芋を使ったいも焼酎はすでに市場に出回っています。いも焼酎の大量生産をするにはどうしても中国産冷凍芋は欠かせないのです。原料不足の窮地といいますが、すでに出回っていますのでたいした意味はありません。今の問題は国内産、それも鹿児島・宮崎産だけでまかなうためにどうしたらよいかということに焦点があるのであって、中国産芋を輸入したところで現在のブームを支えている中小の焼酎蔵には何の意味もないのが現実です。現在の本格焼酎業界では中国産冷凍芋と国内産芋の差別化をきちんと明示していくべきだろうというところに論点があります。
また、いも焼酎が売れていて流行っているから中国でいも焼酎の原酒を作って輸入すればいいだろうという考えはおそらく残念ですが、さほどの成功を収めないかへたをすると失敗するでしょう。現在売れていて、注目を集めている本格焼酎の原料芋はいずれも農家と生産・買い取りの契約をしているか自社で生産をしている蔵ばかりです。関東の消費者は顔の見える蔵の本格焼酎を好んで呑んでいますし、今後も安定していも焼酎を購入してくれる層はそうした顔の見えない焼酎を買うかどうかきわめて疑問です。ブームで呑んでいる人やブームで出している居酒屋は好んで仕入れるのだと思いますが、ブームが去ってしまえば……。

確かに品切れというのはマーケティングで「機会損失」とされ、よろしくないとは思いますが、いも焼酎があくまで農業を主体としている産物である以上、急激な増産は出来ないですし、無理な増産はブーム後の危機を招くだけだと思います。地酒・ワイン・地ビールと日本の酒類業界はブーム後の惨状をさんざん経験しているはずなのにこうした動きが本格焼酎でも出てくるのはきわめて残念です。宮崎・鹿児島・球磨・奄美・沖縄の蔵が動きに乗らないことを心から祈ります。これ以上小さいけれどきらりと光る蔵が廃業するのは勘弁です。

飲み会の法則

新米ビジネスプロデューサーの情熱企画: サラリーマン飲み会の法則 必ずこうなる

会社の連中と呑んでも愚痴になることはほとんどないですねー。焼酎好きの集まり(=会社員ばかり)ならばなおさらのことです。楽しく酒を飲んでいるせいか、愚痴を言うのは野暮という雰囲気があります。
でも、この法則があてはまるひともいらっしゃるようですし、必ずしも間違いではないかもしれないですね。状況によるのかもしれません。

本格焼酎を選ぶ

いいちこ(三和酒類)や二階堂(二階堂酒造)といった超著名ブランド以外の本格焼酎がスーパーに並ぶようになって久しい。最寄り駅にあるスーパーや我が家最寄りのスーパーにも

★いも焼酎
 朝掘りさつま小鶴(小正酒造)
 貴匠蔵(本坊酒造)
 さつま白波(薩摩酒造)
 海童(濱田酒造)
 薩摩古秘(雲海酒造)
 黒霧島(霧島酒造)
 薩摩宝山(西酒造)
 白金乃露(白金酒造)
★米焼酎
 白岳しろ(高橋酒造)
 巌窟王(宝酒造)
★麦焼酎
 神の河(薩摩酒造)
 博多の華(福徳長酒類)
 隠し蔵(濱田酒造)
★胡麻焼酎
 紅乙女(紅乙女酒造)
★黒糖焼酎
 喜界島(喜界島酒造)
 れんと(奄美大島開運酒造)
★泡盛
 主(ヘリオス酒造)
 瑞泉(瑞泉酒造)

などが定価でならんでいる。
こうしたスーパーにならぶ本格焼酎の品質について訝しげに思う向きもあるかもしれない。
清酒のイメージがそれだけ根強いと言うところだと思うが、清酒と本格焼酎が大きく違うのは本格焼酎と名乗るためには厳しい基準を守らなければならないという点だ。
清酒のように糖類を添加したり、醸造アルコールを添加したり、アミノ酸を添加したり、ということは「本格焼酎」を名乗るためには認められない。
味わいは蔵によって全く異なるが、品質については清酒のようにバラバラというわけではない。よって「米だけの酒」が純米酒ではないという訳のわからない状況は本格焼酎には発生しないのだ。
本格焼酎を呑んでみたいというのであれば、スーパーで売られている銘柄でも安心して購入して呑んでみてほしい。

白玉

諸般の事情で「白玉」という銘柄は絶版となっている。写真は某居酒屋で在庫が残っていた貴重な一品。031125_2131.jpg