実はサツマイモ王国である茨城県からお湯割りで美味しい焼酎が全国デビュー

熟成焼き芋焼酎はいかが? お湯割りはスイーツのような味わい 茨城 - 産経ニュース

茨城県からお湯割りで美味しいという芋焼酎の話題です。本格焼酎ブーム以降、芋焼酎は様々なタイプが造られてきましたが、東京など大都市圏での飲み方はまだまだロックが根強い状況です。そうした中でお湯割りで美味しいという芋焼酎造りへの挑戦は歓迎したい動きです。
今回紹介されている「美並の恵」は青果物産直問屋である「ひのでや」の企画商品です。適切な温度管理の下で1年間粛正させることで40度以上もの糖度を持つまでに至ったサツマイモを素材にした焼き芋「熟成焼きいも」はひのでやの主力商品とのことですが、この焼き芋を原材料に水戸市の明利酒類が仕込みを担当しています。芋焼酎というと鹿児島・宮崎が生産地としては主流ですが、茨城県でも活発に造られています。あまり知られていない事実ですが、茨城県のサツマイモ生産量は長らく鹿児島県に次いで2位の座を占めており、特産品に干し芋があるくらいのサツマイモ王国なのです。そうした地場の主力産品である茨城県産サツマイモをふんだんに使用した美並の恵は格別な味わいなのではないかと思われます。見かけたら是非一度、推奨の飲み方であるお湯割りで試してみて下さい。お湯割りの美味しい飲み方は当サイトの「お湯割り焼酎を美味しく飲むためにはどうすればいい?」という記事にてご案内しておりますので、よろしければ併せてご覧下さい。

車内で球磨焼酎が堪能できる観光列車が出発進行!

人吉球磨を感じる旅「かわせみ やませみ」デビュー!おもてなし内容の決定について

上記はJR九州のニュースリリースです。この度、熊本駅と人吉駅を結ぶ「かわせみ やませみ」という特急が運行を始めますが、この車内で球磨焼酎が常時三種類提供されるといううれしいお知らせが書いてあります。しかもこの三種類は減圧焼酎と常圧焼酎と樽熟成焼酎を組み合わせたものになるとのことで、球磨焼酎ならではの味わいの違いを堪能できるように仕組み作りがなされています。こういうときはどうしても大手の蔵が優先的に選ばれてしまいがちなのですが、ニュースリリースによれば球磨焼酎全28蔵から季節ごとに銘柄が選出されるということで、東京・大阪ではあまり知られていない蔵元の焼酎も飲めるようになります。
一杯500円で味わえるそうなので、行きと帰りに違った銘柄を飲みながら車窓を眺めつつのんびりと過ごす、という汽車旅ならではの時間をゆっくりと楽しめそうです。球磨焼酎の蔵元では大石酒造場白岳伝承蔵(高橋酒造)繊月城見蔵(繊月酒造)大和一酒造元のように蔵の見学を受けつけているところが多々ありますので、「かわせみ やませみ」で球磨焼酎を堪能、現地で蔵見学をして球磨焼酎の神髄を見学という球磨焼酎三昧の旅も可能です。熊本方面へ行かれる際には是非こうしたルートも検討して下さい。

ついに赤芋焼酎戦線に大手ビールメーカーも参入

人気上昇中の赤芋焼酎!希少な「頴娃紫」を使用した「赤からり芋」 | ニュースウォーカー
健康に良い、などといった理由で、霧島酒造の赤霧島の成功以降、ここ数年、各焼酎蔵が赤芋の焼酎を販売していますが、ついに大手ビールも参入してきた、という話題です。今回参入してくるのはサッポロビールで、商品名は「赤からり芋」という銘柄となります。製造はサッポロピールではなく、十年来の提携先である小正醸造です。小正醸造はさつま小鶴が主力の鹿児島でも有数の焼酎蔵ですので、品質面は全く問題ないことが判ります。赤芋の焼酎はこれだけいろいろな銘柄が出ているにもかかわらず、まだまだ日常で目にする機会は少ないので、一度試したいという方はこの機会に試してみてはいかがでしょうか。

古澤醸造が地元産の原料のみで芋焼酎を仕込む

八重桜 郷酒の商品画像

日南アピール芋焼酎 地元産原料にこだわり - Miyanichi e-press

古澤醸造が「八重桜 郷酒 1800ml」という芋焼酎を発売するという宮崎日日新聞の記事です。「八重桜 郷酒」は地元の契約農家から仕入れた白系甘藷と長粒米で仕込んだ新商品です。日本で生産されている米は基本的にすべて単粒米(ジャポニカ米)なので、長粒米(インディカ米)をわざわざ委託して作ってもらうというところに並々ならぬ気合いを感じます。すでに販売を開始しており、オンラインショップなどでも購入できます。

夏焼酎花盛り

今年も夏焼酎の季節がやってきました。

そもそも夏焼酎は宮崎県の柳田酒造・渡邊酒造場・小玉醸造(以下この記事では三社)が2012年に始めた焼酎の企画です。夏にあわせたさわやかなラベルとロックで美味しい特別な仕込みをした焼酎を「夏の○○」として販売しています。夏向けの焼酎という革新的な試みをあえて宮崎伝統の20度で出すというところにこの企画の妙があるといえます。

その後、三社の企画に触発されて鹿児島県内の大手蔵元などが夏限定低アルコール度数焼酎のラインナップを「夏焼酎」として発売を始めましたが、こちらは通常の25度の焼酎を単純に度数を落としているだけ銘柄が多く、夏専用の仕込みをしているケースはあまりない状況でした。2014年に入りましてそれぞれの蔵が夏向けに仕込み方を変えたり、ブレンドを行ったりして、夏に飲んでもらうことを前提とした商品開発が進められています。

「焼酎」はもともと夏の季語ですし、先行三社の「夏のまんねん」「夏の赤鹿毛」「夏の潤平」は今年も大変に美味しい仕上がりになっているそうです。また、鹿児島の大手蔵の夏焼酎を集めた夏焼酎飲み比べセットもあわせて楽しみ、夏の厳しい暑さを乗り切りましょう!

東京・大阪でも「鹿児島県産芋焼酎・黒糖焼酎大試飲会」の開催を

鹿児島の焼酎608銘柄が一堂に [福岡県] - 西日本新聞

先日「本州大都市圏でも本場酒販・組合主催イベントを - 焼酎ニュース通信」という記事でご紹介した南九州酒販主催の大試飲会の話題です。

まずは福岡からスタートということのようですが、前回も書いたように是非ともこのイベントを東京や大阪でも開催していただきたいものです。東では横浜本格焼酎・泡盛大選集が終わり、西では大阪焼酎でっせが終わり、大きな焼酎試飲イベントが潰えてしまった昨今、早急に一大試飲会を立ち上げるべき時期に来ています。ビール業界はオクトーバフェストを各地で開催して盛況ですが、もともとは焼酎イベントの方が先行していたわけで、焼酎イベントがなくなりつつあるいまこそ、開催を検討していただきたいものです。

なお、焼酎専門ではないですが、横浜の大桟橋ホールで第6回 酒は未来を救うが開かれます。日本酒や焼酎の蔵元、国産ワインのワイナリーが参加するチャリティ試飲会です。興味のある方は第6回 酒は未来を救う|イベント/ショー/ライブのチケット情報・販売・購入・予約|e+(イープラス)からチケットが買えますのでぜひご参加下さい。

本州大都市圏でも本場酒販・組合主催イベントを

天神で鹿児島県産焼酎イベント-81蔵元300銘柄が一堂に - 天神経済新聞

鹿児島県の蔵元を南九州酒販が天神に集めて開催するイベントです。

こうした焼酎イベントは一時期きわめて増えましたが、日本最大のイベントであった横浜本格焼酎・泡盛大選集が終了してしまうなど、昨今減少してしまっています。他方、日本酒のイベントやオクトーバーフェスは多数開催され、活況です。東京・大阪の酒販店主催イベントはありますが、取引先蔵元に限定されてしまい、広がりが少なくなってしまいます。

焼酎の影が少しずつ薄くなってしまっているのはこうしたところにも原因があると思われます。ここはひとつ、鹿児島県酒造組合など、南九州の本場で営業しているところが、盛大なイベントを開催してはどうでしょうか。今回南九州酒販が開催するくらい盛大な規模ですと注目度も高まりますので、かなりの効果があると思います。交通費の問題など様々な要因がありますが、ようやく低落傾向に歯止めがかかった本格焼酎のさらなる飛躍のためにぜひとも検討していただきたいと願います。

11月1日は本格焼酎の日

10月1日が日本酒の日であるというのはだいぶ知られてきましたが、11月1日が本格焼酎の日であるというのもだいぶ知られてきたようです。本格焼酎、特に芋焼酎はだいたい7月くらいから仕込みを開始しますが、その歳に仕込んだ新酒が飲めるようになるのはだいたい11月くらいです。そこで、1987年9月に日本酒造組合中央会が11月1日を本格焼酎の日として定めました。実際には本格焼酎&泡盛の日なのですが、泡盛は表記が省略されて「本格焼酎の日」と書かれることがほとんどです。新酒が出回り始める頃からだんだんと寒くなり、お湯割りの焼酎が美味しい季節となっていきます。いつもはロックの方もこの季節はぜひお湯割りをゆっくりと楽しんでみて下さい。

三和酒類(いいちこ)にご支援を

朝日新聞デジタル:「いいちこ」紙パックを回収 はがきで「毒を入れた」 - 社会

三和酒類の主力商品である「いいちこ」に毒を入れたという脅迫があったというニュースです。脅迫文には大阪・広島・山口の名前があり、その3府県で回収するとのことです。自主回収というのは多額の費用がかかり、三和酒類は大きな蔵ではありますが、それでも大手ビール会社から見れば小規模でして、さらにこのところ減収でしたからこの費用は大きなダメージになります。
捨てにかなり回収が進められていますので、皆様におかれましては、ぜひともいいちこを購入する、居酒屋ではいいちこを注文するなどして、完全な被害者である三和酒類への支援をよろしくお願いします。

本格焼酎と混和焼酎はターゲットが違う

いいちこ、黒霧島に新勢力...攻防激化する焼酎業界の舞台裏〜地方本格vs.大手混和

三和酒類の主力商品である「いいちこ」に関する話題がほとんどで黒霧島が少し、表題になっている混和焼酎に関する話はほとんどないという詐欺みたいな記事です。
そもそも本格焼酎と混和焼酎はターゲットが違っていて、混ぜ物焼酎である混和焼酎と素材の風味を生かした本格焼酎は全くターゲットが異なります。そもそも混和焼酎に「麦焼酎」「いも焼酎」などとつけられることが間違っているので、国酒として世界に売り出そうとしている以上、「麦混和焼酎」という表記を強制するなど、この辺についてはきちんとした区別を実施すべき時期に来ています。そうしたことを触れずに表題だけで煽るのは大変に残念、というほかありません。

ついに霧島酒造が三和酒類(いいちこ)を抜く(2012年 焼酎メーカー売上高ランキングが発表される)

2012年 焼酎メーカー売上高ランキング  | 帝国データバンク[TDB]
「黒霧島」、「いいちこ」抜き初の1位 12年焼酎売上高  :日本経済新聞

いつ三和酒類が霧島酒造に抜かれるか、と話題になっていた売上高ランキングですが、ついに霧島酒造が一位になりました。
かつて居酒屋においてあるいも焼酎といえば薩摩酒造のさつま白波でしたが、ブーム以後じりじりと拡大した黒霧島がシェアを伸ばし、だいぶ前にいも焼酎では霧島酒造が一位となっていました。
今回、三和酒類を抜いたことで、業界ナンバーワンの座を奪取したということになります。

最近はあまりいい話のなかった焼酎業界ですが、このニュースでは減収の続いていた三和酒類が持ち直すなど、全体として増収の方向性が見えてきたようです。
このブログでは何度も書いていますが、大手と中小が両輪となって回転していかないと先行きが不透明になりますので、霧島酒造に限らず大手蔵にも奮起してほしいと願っています。

鹿児島県本格焼酎鑑評会が開催される

リンク: 「芋不良の影響感じず」 鹿児島県焼酎鑑評会に236点 | 鹿児島のニュース | 373news.com

昨年は残念ながらサツマイモが全体的に生育不良だったのですが、仕込まれた焼酎はそれを感じさせない出来だったという嬉しいニュースです。ブームを経て各蔵元の技術力は確実に向上しており、その成果がこういう場面で余すことなく生かされていることが判ります。ブームに対しては様々な負の面があって、ことさらその部分だけを強調したがる人も多いですが、こうした側面を見るとけして悪いことばかりではなく、いいこともたくさんあったと感じます。新酒として出回っているものは別として、多くの焼酎が半年から一年程度の熟成を経た今年の夏くらいに昨年仕込み分として出荷されていきますので、ファンとしてはどのような出来映えなのかを楽しみに待ちたいものです。

球磨焼酎の地元で球磨焼酎の蔵元を招いたイベント開催!

リンク: 熊本県 あさぎり町-第三回球磨焼酎蔵元銘酒まつりが開催されます!!

球磨焼酎の本場であるあぎり町の有志が地元から球磨焼酎を盛り上げていこうと始めた「球磨焼酎蔵元銘酒まつり」も3回目となり、すっかり定着した感があります。今年は2月9日(土)と三連休の初日にあたりますので、球磨地方の観光がてら当地まで是非とも足を運んでみてはいかがでしょうか。球磨地方には球磨焼酎だけでなく、山の幸や川の幸が豊富です。温泉もありますので、三連休の観光先としてはうってつけです。

2011年 焼酎メーカー売上高ランキング発表される

リンク: 2011年 焼酎メーカー売上高ランキング | 帝国データバンク[TDB].

今年も売上高ランキングが発表されましたが、本格焼酎業界にとっては厳しい結果が続いています。比較対象となっている2005年は焼酎ブーム末期で、売上高が盛り上がっている時期ですから酷な部分があるとはいえ、落ち込みが続いているのは事実です。
ところが、PDFの方を良く見ると事実上鹿児島の芋焼酎蔵が一人負け状態となっていることが判ります。対称的に宮崎県はほぼ前年と変わらない状況です。もちろん霧島酒造の増収増益があるわけですが、それを打ち消すような雲海酒造と神楽酒造の落ち込みがあり、それでもなおわずかな落ち込みに止まっています。そうした中で数字を精査していくと小鹿酒造と白玉酒造は5%以上売上高が伸びています。営業努力など様々な要因があるとは思いますが、必ずしも鹿児島の焼酎が敬遠されているというわけではないようです。
こういう時期だからこそ、極端な安価戦略に走るのではなく、例えば一部の蔵元がはじめている蔵割と称する12度焼酎の全国展開のように焼酎文化を大事にしつつも消費者の趣向に合わせていくことが重要なのではないかと思います。
12度焼酎は夏は冷やして飲めますし、冬は缶入りにしてホットコーナーに並べてもらえるような営業展開を行えば、前割り焼酎を温めて飲むという薩摩焼酎の伝統的な文化と低アルコール嗜好という二兎を追うこともできます。たしかに缶入り焼酎がコンビニのホットコーナーに並んでいる様は伝統文化からはかけ離れているように見えます。しかし、ものは考え方で、これも一つの進化なのではないでしょうか。
文化を大事にしつつ、消費者の趣向に応じてその姿を変える、というのはしっかりと文化を大事にする気持ちが本当にあるのならば、たやすく受け入れられるはずです。表面だけ伝統や文化を守っていても衰退していく一方です。このブログでは何度も書いていることですが、伝統と文化を基盤にしながらよりよい発展の道を探っていくことが重要なのだとの思いはますます強くなっています。

沖縄県の地域別6酒造組合が解散して沖縄県酒造組合が発足

リンク: 沖縄タイムス | 「県酒造組合」を設立 会長に平良正諭輝氏.

沖縄県には島を中心とした地域ごとに6つの酒造組合(南部、北那覇、中部、北部、八重山、宮古)が存在していました。その上部団体として「沖縄県酒造組合連合会」が存在するという構造です。これは日本の酒造業界では珍しいことではなく、例えば石川県はいまでも金沢・石川・小松・七尾・鳳珠の各酒造組合が地域別に存在し、その上部団体として石川県酒造組合連合会が存在してます。同様に京都も京都酒造組合と伏見酒造組合が存在しています。
しかし、蔵元の減少が続く中、地域ごとに酒造組合を維持していくことは容易ではなく、鹿児島・指宿・加治木・種子島・伊集院・川内・大隅・知覧・出水・鹿屋の各酒造組合と奄美大島酒造組合に分かれていた鹿児島県もこのBLOGの「鹿児島県の酒造組合が統合へ」で触れましたように2007年に統一しています。
泡盛不正表示は信頼を失墜させる大事件」で取り上げた問題がきっかけとなって、今回の動きになったようですが、自主規制をしっかりと行うことはもちろん、機敏に動けるようになったことを生かして、大都市圏で泡盛の試飲イベントを精力的に開催したり、泡盛の海外展開につなげたり、新たな展開にもつながっていくことを祈念しております。

第10回本格焼酎・泡盛横浜大選集 参加予定蔵元発表!

リンク: 第10回本格焼酎・泡盛横浜大選集 2012参加予定蔵元様一覧.

6月23日に日本最大級の本格焼酎・泡盛イベントである本格焼酎・泡盛横浜大選集が開催されますが、参加の蔵元が発表されました。いよいよ近づいてきたという感じです。チケットは有隣堂伊勢佐木町本店横浜駅西口ザダイヤモンド店ルミネ横浜店アトレ川崎店藤沢店厚木店ヨドバシAKIBA店戸塚モディ店のほか、チケットぴあの販売ページでも購入可能です。

大使館の晩餐会で提供、そして全外交官をきき酒師・焼酎きき酒師に

リンク: 朝日新聞デジタル:SAKE、輸出促進へ協議会 首相「飲んでPRする」 - 政治.

首相が飲んでPRしても諸外国にはたいした影響はないと思います。それよりもそれぞれの国にある日本の大使館や領事館に日本酒と焼酎を常備して、晩餐会などで積極的に振る舞うことが重要ではないでしょうか。さらに全ての外交官にきき酒師や焼酎きき酒師の資格取得を奨励し、取得していなければ大使になれない、というくらいの思い切った対策をすることで国際外交の舞台に日本酒と焼酎を乗せることが可能になると思います。日本の外交官は欧米を上、日本を下としてみることが多いような気がしますが、こうした対策でそんな特権エリート的な意識もいい方向に発揮できるのではないでしょうか。せっかくですから思い切った対策を希望します。

「本当の」樽熟成焼酎が解禁されるのはいつか

リンク: 朝日新聞デジタル:洋酒樽で5年焼酎きらめく/2800本限定-マイタウン兵庫.

洋酒の樽に5年間寝かせた五穀米焼酎を売り出すという話題です。焼酎は蒸留酒ですので、ウイスキーやブランデーなどと同じように樽に寝かせることで樽の色合いや風合いが付いて、より複雑な味わいへと変化していきます。本文では「完成した焼酎は薄い琥珀(こ・はく)色に染まり」とありますが、実際に5年間樽貯蔵したらこの程度の色合いではなく、もっと濃い琥珀色になります。それがこの程度なのは焼酎には「光量規制」(着色規制)と呼ばれる通達が存在しているためです。詳細に関してはリンク先でご確認頂きたいのですが、この規制があるために何年樽に寝かせても色を薄く必要があり、焼酎の樽貯蔵はあまり一般的ではないのが現実です。
「麦焼酎は樽に寝かせることでウイスキーと同じような味わいになるから規制されているのだ」などといった穿った見方もありますが、これは真実の一部を付いていると思います。確かに麦焼酎ではそういう可能性もありますが、米焼酎や黒糖焼酎ではまた味わいが変わるはずで、ウイスキーなみに寝かせ、深い琥珀色に輝く樽貯蔵黒糖焼酎はウイスキーとは全く違った味わいになるはずで、ぜひ飲んでみたいと思います。酒類に対する自由競争が進んでいるのですからそろそろこうした無駄な規制はなくしていく時期に来ているのではないでしょうか。

本格焼酎・泡盛は輸出とともに国内における定着もしっかり考える時期に来ている

リンク: 日本酒・焼酎、世界にPR=月内にも推進協議会―政府 - WSJ日本版 - jp.WSJ.com.
リンク: FNNニュース: 古川国家戦略担当相、....
リンク: 日本酒や焼酎の海外展開 政府が支援プロジェクト立ち上げへ - SankeiBiz(サンケイビズ).

先日お伝えした「国家戦略大臣が焼酎を「国酒」として認め、海外進出支援に乗り出すと表明」の続報的な内容となっています。日本酒を国酒(こくしゅ)として海外に広く紹介しようということを初めてうちだしたのは大平内閣の頃だそうですが、外務省の外交官は日本酒があまりお好きではなかったようで、海外公館にはワインばかりがそろうという有様でした。スシブームなど様々な日本関連ブームを経て、ようやく日本酒の海外進出の土台が整って来たこともあり、最近では海外公館にも日本酒が少しずつ増えているようです。
一方で日本国内で独特の発達を遂げたもう一つの酒類である本格焼酎・泡盛も国酒として扱おうという動きは20世紀には全くなく、焼酎ブームを経て、ここ数年でようやく国の酒であるという意識が広まってきました。いまでも日本酒を専門で扱う酒販店の一部にはこちらのお店のように「焼酎にも文化があることは分かりますが、このお酒が飲む人のこころを癒し、明日の活力を与えてくれるような民族のお酒「国酒」なのでしょうか?」(神田和泉屋だより189号、2004年4月より引用)と主張するところもありますが、日本酒と同じく、酵母と麹を使用し、独特の進化を遂げてきた本格焼酎・泡盛もまた日本を代表する酒類であることは疑う余地のない事実です。

これらの記事で取り上げられているワインは、それぞれの国できちんとした文化として普及しています。国内であまり飲まれていないものが国の酒として海外へ広まるとは考えにくいですから、やはり国内での定着も重要だと思います。焼酎ブームに乗って知名度を上げた飲食店や酒販店には「焼酎の会をやっても同じことの繰り返しで意味がない」などといっているところもありますが、そうしたことをいう店の会は、内に内に籠もり閉鎖性を強くしていったことで主にその店の信者である常連客がターゲットで、会の主役は店の信者になっている蔵です。それでは客からも蔵からも飽きられ、人が集まらなくなります。それを「意味がない」と言い訳しているだけです。本当に同じ会が無意味なのかといえば、例えば完全オープンで来場者を集めている横浜焼酎委員会の本格焼酎・泡盛横浜大選集は口コミが口コミを読んで毎回満員御礼となるだけでなく、常に新しい人も参加してきていて、焼酎の普及定着に欠かせない存在となっています。ブームの時に一定の知名度を得たのに内に内にと籠もったところが、ブーム終了後に足を引っ張る存在となってしまっているのは本当に残念なことです。

蔵や愛好者だけでなく、飲食店や酒販店も含めて、国の酒としての焼酎・泡盛がきちんと定着して行くにはどうしたらよいのか、単に斜に構えてすねているのではなく、もう一度しっかり考え直さなければならない時期に来ていると思います。そうでなければいくら輸出の声を大きくしても尻すぼみに終わってしまうことでしょう。そして繰り返しになりますが既に日本酒も本格焼酎・泡盛も海外へ輸出している蔵がありますから、そうしたところの足を引っ張らないようにきちんと考えて頂きたいと思います。

第10回本格焼酎・泡盛横浜大選集開催決定!

リンク: 横浜焼酎委員会 Annual Convention 2012 第10回本格焼酎・泡盛横浜大選集.

昨年は東日本大震災の影響で中止となった本格焼酎・泡盛横浜大選集ですが、今年は無事に開催が確定しました!日本最大の焼酎と泡盛に関するイベントでありながら全てを横浜焼酎委員会という愛好者たちの手弁当で取り仕切ってしまうというイベントです。蔵元・酒造メーカーや酒造組合、居酒屋・酒販店などの業界関係者による酒類関係のイベントは多々ありますが、酒類の愛好者だけで組織された任意団体が開催するイベントとしては、入場者数などの面でおそらく世界的に見ても上位になるのではないかと思います。
このイベントがすごいのは、九州のみならず神奈川県や伊豆諸島の蔵元も参加しているという幅の広さと参加していない蔵の焼酎・泡盛もテーブルに並べて、とにかく日本で飲める焼酎・泡盛は全部出してしまおうという心意気です。参加している蔵元も「参加しない蔵の酒を並べるなんて」などという野暮なことはいわず、日本最大の焼酎・泡盛イベントを心から楽しんでいる方々ばかりだというのもまたすごいことだと思います。
このイベントに参加されている皆様も「俺は参加費を払った客だぞ」などとはいわず、同じイベントを作る「同士」として無茶無体をしないというのもまたこのイベントが10年続いた理由だと思います。

2012年のチケットはチケットぴあの販売ページで2012年5月12日(土)10時から発売されます。年を追うごとに早く完売していますので、「行きたい」と思われた方は早めの入手がベターです。私も参加予定ですので、当日は会場でお逢いしましょう!

国家戦略大臣が焼酎を「国酒」として認め、海外進出支援に乗り出すと表明

リンク: 日本酒・焼酎は「国酒」、海外に展開...戦略相 : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

やや古めのニュースですが、従来こういう話題には日本酒はよく出てきていても本格焼酎はあまり取り上げられることがありませんでした。こういうところはブームのよい側面ではないかと思います。
焼酎も既に海外進出を目指して動いている先行事例がたくさんありますので、国が勝手に進めるのではなく、そういうところの意見も集約しながら上手い方法を見つけていくべきでしょう。先行事例となる先進的な蔵がかえって迷惑を被るやり方では伸びるものも伸びなくなります。役人のメンツよりもそうしたところを重視して欲しいものです。

泡盛不正表示は信頼を失墜させる大事件

リンク:沖縄タイムス | 古酒不当表示 6社警告、3社に指導
リンク:沖縄タイムス | 古酒不当表示で防止委発足へ

泡盛は「泡盛の表示に関する公正競争規約」があり、「古酒」を表示するには3年以上熟成した泡盛を50%以上含むという規定を設けています。これは自主ルールであるとともに公正取引委員会の承認を得た公的な基準です。酒税法上の違反ではないため、直ちに酒造免許が停止されることはありませんが、協議の結果定められた公的基準を守っていなかったというのは消費者を騙す行為であり、けして許されるものではありません。
泡盛は伸び悩んでいて大変に厳しい状況であるのも事実ですが、だからといって不正表示はこのように明るみに出た際のダメージが大きく、さらに厳しい状況に追い込んでしまいます。
再発防止への取り組みを行うようですので、様子を見たいと思います。

地域にあった焼酎作りを

リンク: 中日新聞:2年目販売へ瓶詰め 能登町「黄金千貫」で芋焼酎:石川(CHUNICHI Web).

近年、全国各地で芋焼酎を作る動きが加速しています。しかし、上手くいっているところと上手くいかないところの差が出てきており、その多くが地元に根ざしているかどうか、という点の違いのようです。
今回の記事に出ている仕込みは、奥能登の知名度向上ということで芋焼酎を仕込んでいるようですが、コガネセンガンがもともと地元で栽培されていたのであればともかく、そうではないようですと特産品として根を張るのはなかなか厳しいような気がします。芋ではなくても地元名産の農産品というのはたくさんあるはずですので、是非ともそうした物産を生かした焼酎作りをして頂ければ、本格焼酎の文化が各地域に根ざしていくのではないかと思います。

壱岐焼酎全蔵見学ツアーが大盛況

リンク: 壱岐焼酎 ファン堪能 初の蔵元巡り / 西日本新聞.

壱岐焼酎を醸す全7蔵を30分間隔で運行する専用バスを用意し、一人2000円でパスポートを買えばそのバスを利用して、好きなペースで蔵を見学できるという大変に楽しいツアーが開催されたという話題です。地元では観光ターゲットになりますし、蔵の宣伝にもつながり、参加者は地場の料理も楽しめるという、全てが得をする大変に有意義なツアーだと思います。
以前どこかの飲み会の話で、横浜野毛の居酒屋・バーにいろいろな蔵元が一人ずついて、それぞれの店を巡ると蔵元と話ができ、さらにその蔵の地元料理が楽しめる飲み会なんて面白いよね、という話をしていましたが、これの地元バージョンともいえますね。球磨焼酎など、ほかの地域でもぜひ検討して頂きたい試みだと思います。また、その際は是非とも大都市圏から飛行機とホテルをセットにしたツアーも仕立てて頂ければさらに観光客が訪れるのではないでしょうか。
来年以降も引き続き開催されることを願います。

被災地の米と水で米焼酎を作って支援する長崎の霧氷酒造

リンク:朝日新聞デジタル:宮古産の米と水で焼酎、長崎で醸す 岩手 - 食と料理

長崎県の霧氷酒造が東日本大震災で被災した岩手県宮古市の得意先である山清商店という酒販店を支援するために宮古の米ばかりか水まで取り寄せて米焼酎を仕込んだ、という話題です。震災からまもなく1年が経とうとしていますが、この時期に必要なことはこうした商売を通じて被災地を支援するということです。青森の雪に放射性物質がついてるなどという被害妄想で沖縄の子どもたちが行き遊びをする貴重な機会が奪われなどという大変に情けないニュースが流れてしまうくらい、非科学的な感情論が蔓延しています。日本国内でこんな状況なのですから当然諸外国ではもっとひどいはずで、輸出産業が中核である日本経済を考えたとき、我々一人一人がこうした感情論ではなく、科学的根拠に基づいた冷静な判断をしていくことでしか風評被害を撲滅することは困難です。
今回、霧氷酒造はきちんとした検査を通過している米と水を使用して米焼酎を仕込みました。以前ご紹介した「風評被害が怖い」といって関東の農家から鹿児島の農家に芋の調達先を変えてしまった蔵元はこのニュースを見て何を思うのでしょうか。そしてそれを何も考えずに報道してしまった鹿児島の報道機関は何を思うのでしょうか。もう一度、風評被害を撲滅するために我々ができることをしっかりと考えてほしいものです。

ジェトロが主催する初の大規模試飲会がニューヨークで開催される

リンク:時事ドットコム:「焼酎」知名度アップを=NYで初の試飲会-ジェトロ
リンク:日本の焼酎 ニューヨーカーの反応は:ニュースモーニングサテライト:テレビ東京

日本貿易振興機構(ジェトロ)が主催する初めての業者向け大規模試飲会がニューヨークで開催されたという話題です。以前から書いておりますように日本文化を海外に伝えるという視点で考えれば、本格焼酎の輸出というのは重要な課題であるといえます。特に韓国のソジュが市場を席巻しつつある状況では、日本の焼酎文化が誤って解釈されかねず、積極的に普及活動を行うべきだと思います。日本酒の輸出が過去最高を記録している現在、日本酒と本格焼酎の試飲会を同時開催して、日本酒と本格焼酎という2つの酒が日本の国酒として存在しているということをアピールしていくのも良いのではないかと思います。ジェトロには今後も期待したいところです。

大分県酒造組合などの主催で平成23酒造年度県内産新酒利き酒会が開催される

リンク: 焼酎の新酒利き酒会 県酒造組合など【大分のニュース】- 大分合同新聞.

大分県酒造組合と大分県本格焼酎技術研究会の共催で平成23酒造年度に大分県内で醸された本格焼酎の新酒利き酒会が開催されたという話題です。今回の参加は大分県内に所在する18の蔵となったようです。宮崎県と同様に大分県でも優等賞などの発表はなく、3月に行われる熊本国税局主催の鑑評会が本番ということのようです。
大分は長年守り続けてきた本格焼酎出荷量ナンバーワンの地位がおそらく今酒造年度に三和酒類から霧島酒造へ移るといわれており、全体的に若干影が薄くなっています。
いい焼酎がたくさん醸されている土地ですので、こうした場での情報交換を通じて、元気になっていってくれれば、と願います。

平成23酒造年度鹿児島県本格焼酎鑑評会

BLOGを始めてからほぼ毎年ご紹介している鹿児島県本格焼酎鑑評会の結果ですが、今年も発表になりましたのでBLOGにてご紹介致します。平成23酒造年度の鹿児島県本格焼酎鑑評会各部門の総裁賞代表受賞の蔵は以下の通りです。()内は受賞銘柄。


また、杜氏代表受賞は山元酒造(蔵の神)と決まりました。

受賞された各蔵の皆様おめでとうございました。

なお、受賞全銘柄については鹿児島県酒造組合平成23酒造年度鹿児島県本格焼酎鑑評会表彰式にてご確認下さい。

ニューヨーク初の焼酎・泡盛利き酒コンテスト開催

リンク: ニューヨークで「焼酎と泡盛 利き酒コンテスト」初開催へ-舌の記憶力競う - ニューヨーク経済新聞.

アメリカ・ニューヨークで本格焼酎と泡盛の利き酒コンテストが始めて開催されます。アメリカではアルコールに関する規制が大変に厳しく、日本で想像する以上にこうしたアルコールにまつわるイベントを開催するのは難しいことなのですが、今回は一年掛けて準備をしてきたことで認められたようです。
第三次焼酎ブームが終わり、焼酎蔵の今後を考えると日本国外での普及というのは重要なことになってきます。特に現在は韓国メーカーがSojuの積極的な輸出を行っており、諸外国ではSojuとShochuを同一のものだという認識が広がりつつあります。Sojuが日本の酒税法でいうところの「連続式蒸留焼酎」なのに対して、Shochuは「単式蒸留焼酎」であり、またSojuは糖類や香料が添加されているのに対して、Shochuはそうした添加は現在では一切ないなど、大きく違う酒類です。輸出の利便性から日本の焼酎蔵の中にはShochuをすでに普及が進んでいるSoju扱いで輸出しているケースも存在していますが、それでは日本のShochuブランドが確立できないどころか、連続式蒸留で安価に出来るSojuに価格面などで対抗され、結果として撤退の憂き目を見かねない危険な行為です。時間がかかったとしても今回のようなイベントを通じて、SojuとShochuは大きく異なるのだということを啓蒙・普及させていってほしいと願います。

2012/02/14追記.一部で今回のイベントを「ニューヨーク初の焼酎試飲会」と報じているケースがありますが、焼酎の試飲会は例えば当BLOGでも2004年6月7日に「ニューヨークで本格焼酎の試飲会」としてご紹介した企画のようにこれまで多数実施されています。今回は試飲会として初めてなのではなく、利き酒コンテストという一般参加型のイベントとしてはじめて、ということになりますので、お間違いのないようにお願いします。

宮崎県酒造組合主催で平成23酒造年度県内産焼酎鑑評会が開催される

リンク: 焼酎:137点、出来栄えは 県酒造組合が鑑評会 /宮崎 - 毎日jp(毎日新聞).

宮崎県酒造組合主催の鑑評会が開催されたという話題です。鹿児島県では、鑑評会の結果を広く公表し、さらに優等賞などの発表も行っていますが、宮崎県は優劣をつけるのではなく、各蔵の技術向上を目的としており、それぞれの焼酎について、四段階評価のみをつけ、それを蔵へ通知するというシンプルな鑑評会となっています。そのため、細かい評価は不明ですが、参加した蔵にとっては客観的なデータをもとに酒質を確かめる機会となっています。今や本格焼酎業界最大手となった霧島酒造を始め、宮崎県の焼酎は全体としては勢いがありますので、今回の結果でさらにおいしい焼酎が飲めることを期待したいものです。

栃木県那須烏山で栗焼酎の開発が進む

リンク: クリ焼酎:醸造始まる 念願の商品化に一歩 農業振興事務所と白相酒造協力--那須烏山 /栃木 - 毎日jp(毎日新聞).

第三次焼酎ブームがもたらしたメリットのひとつに全国各地でそれぞれの土地の名産品を使った焼酎が生産されるようになった、というものがあります。
栗焼酎はいまや高知県が名産地となっていますが、栗自体は全国各地に産地が分布しています。日本人の味覚の代表だけあって、栗の品種もさまざまでそれぞれの地域における名産品です。そんな中のひとつである栃木の那須烏山市で栗焼酎の試験醸造が続いているという話題です。
新しい名産品を作るというのは大変な努力が必要ですが、ぜひとも数年後には地元ならではのお土産として軌道に乗ってくれることを祈念しております。

球磨焼酎とホルモンで出発進行!(くま川鉄道)

リンク: くま焼酎ホルモン列車運行 くま川鉄道株式会社.
リンク: 焼酎ホルモン列車、くま川鉄道が運行開始 : 鉄道ニュース : 鉄道ひろば : エンタメ : 九州発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).
リンク: asahi.com(朝日新聞社):焼酎とホルモン くま鉄走る笑顔 熊本 - 食と料理.
リンク: くま焼酎ホルモン列車が出発進行 / 西日本新聞.

 くま川鉄道はJR肥薩線人吉駅(熊本県人吉市)に隣接した人吉温泉駅から熊本県球磨郡湯前町の湯前駅までを結ぶ第三セクター鉄道です。沿線がちょうど球磨焼酎の醸されている地域であることから毎年、球磨焼酎酒造組合と提携して球磨焼酎が車内で飲み放題という「球磨焼酎列車」を走らせています。今年はそれをさらに拡大して、沿線自治体のひとつである熊本県球磨郡錦町の飲食店が展開する「にしきほるもん街道」とも連携し、球磨焼酎とホルモンというイベント列車が走ることになったものです。
球磨郡錦町は昔から畜産が主力産業のひとつで、球磨畜産農業協同組合の生産地市場である球磨畜産農協市場も錦町にあります。そうした地域色から錦町ではまだ一般的になる前からホルモンを日常的に食べており、町内の飲食店でもホルモンを使った料理が普通に提供されていました。昨今、B級グルメが話題となっていことから錦町飲食店組合加盟飲食店のうち、12店舗が独自のメニューを考案して始めたイベントが「にしきほるもん街道」です。
地元の特産品として名高い球磨焼酎とまだ全国的にはそれほどではないものの地元密着の食材であるホルモンのコラボレーションを地元に密着したくま川鉄道の車内で楽しめる、というのは粋で楽しい企画だと思います。
料金は3900円/人で、現時点では2月10日、2月18日、3月10日、3月24日に運行を予定していますが、事前に25人以上でくま川鉄道へ申し込めば、希望の日に運行してもらえます。なかなかこういう機会はありませんので、社員旅行や友達みんなで行く卒業旅行の行き先として、ぜひ検討していただければ、と思います。詳細の確認や予約申し込みについては、くま川鉄道企画営業課0966-35-7777まで電話するか問い合わせフォームから一週間前までにお願いします。

伊豆・小笠原諸島の島焼酎が楽しめる「第9回島グルメ美食の会」開催

リンク: 第9回 島グルメ美食の会 3月23日(金)開催!|イベント情報|東京愛らんど応援隊.

私も第1回に参加している「島グルメ美食の会」が早くも第9回目の開催となるようです。
大変に好評な企画で毎回抽選となっています。料理も焼酎も楽しめる素敵な企画ですので、時間を空けて参加されることをお奨めいたします。詳細は以下のとおりです。

日付 2012年3月23日(金)
時間 15時~17時
場所 東京愛らんど(竹芝客船ターミナル)
最寄り駅 ゆりかもめ竹芝駅
参加費 3,000円
申込方法 東京愛らんど応援隊ホームページ問い合わせフォームから必要事項を送信するか、郵便番号・住所・氏名・年齢・申込人数を明記した官製はがきを下記問合せ先まで郵送(いずれの申込方法でも申込人数は最大2名まで)

問合せ先 〒107-0052 東京都港区赤坂9-5-27乃木坂ミツワビル2F 東京愛らんど応援隊広報事務局
上記「ホームページ問い合わせフォーム」も利用可能

焼酎粕から保湿成分セラミドが発見される

リンク: 美肌成分:焼酎かすに「発酵セラミド」 佐賀大院生が発見 - 毎日jp(毎日新聞).

今回は「セラミド」という保湿成分が焼酎粕から発見されたという話題です。

日本酒には既に「セラミド」が入っていることが判っていて、酒粕を使用した「酒蔵美人」のような美容ケア商品が多数販売されています。しかし、日本酒のもろみを搾ったあとにのこる酒粕は、粕汁や漬け物など様々な利用方法が存在しており、高品質な酒粕は各方面から争奪戦となっています。
ところが、焼酎のもろみを搾ったあとにのこる焼酎粕は今のところ有効な利用方法が見つからず、厄介者となっています。今回の発見で、セラミドを使用した美容商品は、焼酎粕へシフトすることで現在よりも安価に天然セラミド成分を使用することができるようになる可能性があります。焼酎業界のみならず、美容業界が今回の発見に注目しているのもそこにあります。今後の研究が楽しみです。

健康酒市場を開拓し続ける霧島酒造

リンク: 9500円の高級焼酎 2月発売へ 霧島酒造 / 西日本新聞.

まず、西日本新聞の記事では「焼酎」となっていますが、法的には焼酎ではなくスピリッツです。本文を読むと触れられていますが、見出しは正確ではないのでご注意下さい。

生薬などの薬効成分がある原材料を酒類に漬け込む「薬用酒」(「薬用養命酒」は代表的な製品)が酒類(リキュールあるいはスピリッツ)のみならず薬事法の第2類医薬品(滋養強壮保健薬)としての規制を受けるのに対して、民間療法的な素材を使用した酒類は「薬効作用」を宣伝文句として謳えない代わりに薬事法の規制を受けることなく販売できます。そうした酒類を「健康酒」と呼んでいます。

従来、健康酒のジャンルはそれほど一般的ではなく、「陶陶酒デルカップ」が焼肉店にある程度で、あとは小規模メーカーが販売している程度でした。霧島酒造は、健康に良いとされている原材料を自社生産した焼酎に漬け込み「金霧島」として販売したのを皮切りに「健康酒」市場を積極的に開拓していくスタンスを取っています。

焼酎愛飲家や焼酎ライターは伝統などを重んじるあまり、こうしたチャレンジを消極的に見るきらいがあります。先日の濱田酒造による清酒蔵新設もそうですが、経営体力がある大手がこうした形で新規市場へチャレンジするというのは、中小蔵の販路が拡大していく可能性もあり、大変に重要なことだと思います。このBLOGでは繰り返し書いておりますように大手の蔵と中小の蔵は両輪です。個別化・嗜好の多様化に応えられる中小蔵だけでは市場の拡大は不可能であり、価格訴求や大量生産といったマスの要求に応えられる大手蔵の活躍が非常に重要です。今後の推移を見守りたいと思います。

濱田酒造が鹿児島県内では40年ぶりとなる清酒蔵(日本酒蔵)を設立

リンク: 焼酎蔵元、鹿児島県内では40年ぶり清酒造り : ニュース : グルメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞).
リンク: 焼酎王国・鹿児島に清酒蔵 | NNNニュース.
リンク: 鹿児島に清酒蔵完成 いちき串木野市、40年ぶり - 47NEWS(よんななニュース).

醸界タイムスWeb版: 10月の単式焼酎課税移出数量 4万klで3.4%増加によれば福岡県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県の5県が増加している一方、佐賀県、沖縄県、そして鹿児島県が引き続き減少しています。そうした状況の中で出荷量の増えている数少ない鹿児島の蔵である濱田酒造が清酒(日本酒)の製造研究を行う、というニュースです。一般的には「日本酒」と呼ばれていますが、酒税法などでは「清酒」となっているため、新聞記事などでは全て「清酒」と表記されております。清酒(日本酒)の製造免許は愛知県内にあったグループ会社のものを使用しているようです。讀賣新聞では当面は清酒(日本酒)の製造を通じてノウハウを蓄積し、そのノウハウを本格焼酎へ反映することが目的に運営するので市販は検討していないような記事になっていますが、日テレNEWS24と共同通信の記事では5月くらいの市販を目指しているとあります。

今年中の販売があるなしは別として、これは大変に興味深いことだと思います。dancyuにもよく寄稿している焼酎ライターや鹿児島焼酎を愛飲されている焼酎サイト管理人・居酒屋店主の反応は、ともすれば濱田酒造を揶揄するものばかりですが、焼酎王国である鹿児島で清酒蔵を立ち上げるというのは壮大なチャレンジスピリットではないでしょうか。伝統や文化というのは大切で、そこを忘れてしまってはどうにもならないわけですが、濱田酒造自体は、最新鋭の機械で焼酎作りを行う蔵とともに手作り仕込みの伝統的な蔵も運営していて、そこはまったく問題がない蔵元です。また、焼酎ライターや鹿児島焼酎愛飲家が評価してやまない本坊酒造が出している「タカラボシ地酒」に代表される灰持酒(※)が薩摩藩時代から存在していたように清酒(日本酒)の系譜が鹿児島に全くないわけではなく、伝統という点からも面白い試みだと思います。さらにこのご時世にあえて清酒(日本酒)文化を鹿児島に持ってこようというチャレンジ精神は応援しても良いのではないでしょうか。
この試みがどうなっていくのか、注目したいと思います。

(※)灰持酒(あくもちざけ、あくもちしゅ)......通常の清酒(日本酒)醸造のやり方で仕込んだあと、もろみに草木の灰を投入して作られる酒類の事を指します。灰を入れることでもろみを酸性からアルカリ性へ変化させ、腐造を防ぐ意味合いを持ちます。味わいは清酒(日本酒)に比べて甘みが増し、独特の香りと風合いを持ちます。もろみに灰を入れた酒類はお神酒として奈良地方を中心に奈良時代以前に造られていた黒酒(くろき)までたどる系譜を持っており、清酒(日本酒)もまたルーツをさかのぼると黒酒まで行き着きます。清酒(日本酒)が今のような形になったのは鎌倉時代ごろといわれていることから灰持酒は清酒(日本酒)と兄弟関係にあるといえます。

地元の農産物を使った焼酎造り

リンク: 焼酎原料米を自社生産 壱岐の蔵酒造が県内初 / 西日本新聞.

玄界灘に浮かぶ壱岐島は麦焼酎発祥の地であり、長年独特の麦焼酎が生産されています。米麹に麦を掛けるという独特の製法から「壱岐焼酎」は国際的な産地名保護を受けています。そうした壱岐の蔵元である壱岐の蔵酒造(もとの壱岐焼酎協業組合)が、米麹に使う原料米を島内の契約農家とともに生産しているという話題です。記事には地元の契約農家へ委託して原材料を自社生産するというのは長崎県内の蔵では初めてと書いてありますが、実際には2005年から重家酒造が契約農家とともに生産した壱岐産の山田錦を使用した焼酎を販売しています。今回、壱岐の蔵酒造は農政局に確認した上で「焼酎原料用加工米として事前に申請を行った長崎県内最初の事例」ということを西日本新聞の記者へ伝えたようですが、まず、農政局側が重家酒造の件を確認していたかどうかが曖昧で、その上、西日本新聞の記者が食用と加工用の違いを理解しないままに書いてしまっています。そのため、本当に長崎県内初だったかどうかは今のところ不透明であることを前提にした上でこの記事を読んで頂ければ幸いです。

壱岐の蔵酒造が最初であるかどうかは別として、今回の試みは大変に意義のあるものであるといえます。酒造りは一次産品である農作物をそのまま原材料として用いるという点で農業と直結しています。地元の農家と連携して、地元産の原材料を使用するというのは酒造りの文化そのものを重家酒造や壱岐の蔵酒造が理解されているからです。

さらに今回、重家酒造が山田錦、壱岐の蔵酒造が壱岐の風土と壱岐焼酎の麹作りに適した加工用米をそれぞれ地元農家と連携して生産した上でそれを焼酎にしているという点は特筆すべきことです。放射能関係の風評被害を恐れるあまり長年付き合った農家を切って縁もゆかりもない土地の農作物に切り替えてしまったような蔵元には理解できないかもしれないですが、今後の地酒蔵が求められているのは地元とともに歩む姿勢ではないかと思います。
重家酒造の「ちんぐ」をはじめとする焼酎は家族で生産されている焼酎で麦の香ばしさと米の甘さが両方楽しめ、ファンが多い焼酎蔵です。。壱岐の蔵酒造は、なでしこ酵母を使用した壱岐焼酎「なでしこ」を2002年から販売していますが、これが2011年になでしこジャパンが活躍したことで大変注目されています。こうした壱岐にある7つの蔵が醸している壱岐焼酎がもっと多くの方に飲まれるようになっていってくれることを願います。

宇宙焼酎「宇宙だより」の限定セットが販売中

リンク: 宇宙焼酎12種類 / 西日本新聞.
リンク: 鹿児島大学と酒造会社12社のコラボ 『宇宙だより』 ご案内 南九州酒販.

スペースシャトルで国際宇宙ステーションへ行き、地球へ帰還した酵母と麹を使用した焼酎が販売されます。全部5合瓶(900ml)で残念ながら、単品での販売はなく、セット販売のみ20,400円だそうです。記事には参加しているのがどの蔵か明記されておりませんが、以下の12蔵と確認できましたのでこのBLOGではお知らせいたします。

  • 種子島酒造・久耀
  • 濱田酒造・海童
  • 町田酒造・里の曙
  • 大山甚七商店・天翔宙
  • 薩摩酒造・まんてん
  • 小鹿酒造・小鹿
  • 四元酒造・島乃泉
  • 神酒造・千鶴
  • 本坊酒造・桜島
  • 奄美大島にしかわ酒造・島のナポレオン
  • 上妻酒造・南泉
  • 若潮酒造・さつま若潮

なお、酒のキンコーの特設ページ「宇宙を旅した焼酎」【予約品】宇宙だより 25度 900ml×12本セット」で予約受付をしていますので興味のある方はぜひどうぞ。

※2012/02/04追記 完売してしまったそうです。なお、3月中に各蔵から個別に宇宙だよりの単品が発売されるようですので、発売されましたらまた別途記事を立ててご紹介いたします。

※2012/02/18追記 酒のキンコーが15セット限定で販売を再開したようです。酒のキンコーの特設ページ「宇宙を旅した焼酎」宇宙だより 25度 900ml×12本セットからどうぞ。

焼酎は定価が一番いい塩梅

リンク: プレミア焼酎転売で罰金 売上1・1億 - 社会ニュース : nikkansports.com.

本 格焼酎ブームが去ってなおプレミアム銘柄と呼ばれる銘柄は珍重する方が多いようです。ワインのようにぶどうの作柄によって味わいが大きく変わる酒類であれ ばワイナリーに入る収入も変わってきますのでビンテージとして珍重されるのもわかりますが、本格焼酎の場合は新酒と古酒をブレンドしたり、米や芋・麦など の作柄に応じて仕込みを調整することで出来る限り毎年同じ味わいを出そうとしているので、貯蔵年数によるビンテージ以外に蔵元にはプレミアムが発生するこ とはない状況です。とすれば特定銘柄に定価以上の値段をつけて買うのは味わいを買っているというよりは単に自己満足やブランド名を買っているだけです。
そ もそも蔵では定価の金額におじて原材料の仕込み方を調整していますので、定価くらいの金額を出してもらうのにふさわしい仕込をしています。ですから定価以 上のプレミアムをつけて買うくらいならばほかの銘柄を買ったほうが同じ金額でより満足することが出来ます。もう焼酎ブームも過去に過ぎ去りましたし、そろ そろ「本物とはなにか」ということに目を向けたほうが良いのではないかと思います。焼酎は定価が一番いい塩梅なのですから。

熊本県立南稜高校食品科学科初蔵出し

リンク: 高校生が仕込んだ焼酎の蔵開き 熊本 | NNNニュース.
リンク: 2年寝かせた焼酎でカンパーイ / 西日本新聞.

熊本県球磨郡あさぎり町にある熊本県立南稜高校食品科学科で初蔵出しという話題です。この高校は2005年に単式蒸留しようちゆう(当時はしようちゆう乙類)試験醸造の免許を取っており、毎年三年生が校内にある醸造試験室で米焼酎の醸造を正規の授業として行っています。しかもこの仕込みに使われる「ヒノヒカリ」もこの高校の中にある水田で育てられたもので、完全自家製という稀有な焼酎です。当然高校生はアルコール摂取が禁止されていますので、在学中は香りなどの試験にとどめています。球磨焼酎は寝かせたほうがおいしくなるという特性がありますので、2年間じっくり寝かせて成人式のときに改めて試飲することが決まっていて、この日の蔵出しとなりました。
こうした形で球磨焼酎という地元の文化を学べるというのは大変に貴重ですばらしいことだと思います。末永くこの授業が続いてくれることを望みます。

画期的なノンアルコール焼酎「小鶴ゼロ」

リンク: 《進化するノンアルコール飲料1/焼酎》芋焼酎と同じ製法でサツマイモにこだわる(1) | 産業・業界 | 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンライン.

従来、ノンアルコール飲料というとビアテイスト飲料がそのほとんどを占めており、用途も車を運転する人が乾杯のときだけその気分を味わうため、というある種限定された状況でした。その後、道路交通法の改定などを経て、さらに昨今の低アルコール志向も手伝い、ノンアルコール飲料が広く求められる時代となってきました。そんなさなかに登場したのが小正醸造の「小鶴ゼロ」です。微妙な味わいを実現するために酸味料や調味料、甘味料を使用しているものの製法そのものは従来の芋焼酎とほぼ同じであり、鹿児島県産のコガネセンガンと国産米を使用した米麹が使用されています。私も試しに飲んでみましたが、お湯割りにしたときに若干軽すぎるきらいはあるもののそれも従来からある「さつま小鶴」と比べるからそう感じるだけで、減圧芋焼酎と比較すれば十分すぎるくらい芋焼酎です。これからも焼酎の改良を行い、より芋焼酎らしいノンアルコール芋焼酎を目指すとのことです。残念なのはこれほどの商品にもかかわらず、都内の居酒屋ではほとんど見かけないこと。アルコールは飲めないが、居酒屋へ行くのは大好きだという人も含めて、「飲んでいる気分」を味わうにはうってつけの商品なので、「焼酎テイスト飲料」とでも名づけてぜひとも居酒屋への導入を検討してほしいものです。

鹿児島県産焼酎用サツマイモが生産量減少中

リンク: 焼酎用イモ、3年連続前年割れ 鹿児島県内 | 鹿児島のニュース | 373news.com.

一時期は鹿児島や宮崎の蔵元で奪い合いにまでなっていた鹿児島県産の焼酎用サツマイモがこの3年間生産量が減少し続けているという話題です。特に今年は宮崎の焼酎蔵が地元生産のサツマイモに切り替える動きを見せたことで減少傾向に歯止めがかからない状況となっています。
本格焼酎は農業と直結していますので、地元でいいサツマイモが生産できるとなれば、当然そちらへ切り替えるのは当たり前の話で、その動きを察知して対策が取れなかったのか痛恨の極みといえる出来事だと思います。今後ますます厳しくなっていく状況では、鹿児島県の各焼酎蔵も農家との契約栽培並行していくことできちんと安定した数量を確保、さらには原料芋生産の段階から農家との協業で製品開発を進めるなどの手を打って、安定供給に勤めてほしいものです。

第8回鹿児島大学焼酎学シンポジウムが開催される

リンク: アジアの酒食連携学ぶ 鹿児島大で焼酎学シンポ | 鹿児島のニュース | 373news.com.

鹿児島大学で継続的に開催されている本格焼酎に関するシンポジウムが開催されたという話題です。今回のテーマとパンフレットは「第8回鹿児島大学焼酎学シンポジウム -アジアの酒食連携シンポジウム- のご案内 | 鹿児島大学」にて確認可能です。一般聴講も可能ですので、次の機会にはぜひお近くの方は聴講してみてください。新しい面白い発見があると好評です。

干支焼酎が話題になる季節

リンク: 焼酎:来年えとの竜がラベル、正月用限定「辰歳」 小鹿酒造、来月から販売 /鹿児島 - 毎日jp(毎日新聞).

来年の干支をあしらった干支焼酎が話題になる季節となりました。早いもので激動の2011年ももうすぐ終わりを告げようとしています。
干支焼酎といえば記事になっている小鹿酒造と宮崎の柳田酒造が著名です。小鹿酒造は十二支で、柳田酒造はいわゆる六十干支(ろくじっかんし)でラベルを作っています。いずれも大変においしい焼酎ですので正月祝いの席にぜひどうぞ。

宮崎の霧島酒造が本格焼酎業界トップに上り詰める意味

リンク: 霧島酒造:新工場完成 本格焼酎、生産全国一に道筋 /宮崎 - 毎日jp(毎日新聞).

いよいよ、霧島酒造の新工場が落成します。焼酎ブームが過ぎ去ったあとも着実に売上高も出荷量も伸ばし続け、長らく芋焼酎ナンバーワンであった薩摩酒造を抜き去って、今は芋焼酎ナンバーワン蔵となりました。そして、ついに大分麦焼酎の雄、業界トップの三和酒類を抜くところまで来たのです。そして、霧島酒造の好調さに引っ張られるかのように宮崎の焼酎業界は、2011年9月の全国単式蒸留焼酎課税移出数量(日本酒造組合中央会発表)が、鹿児島県(9107kl)を抜いて1万klが見える9889klという結果になったことでも判るようにとても元気です。

このたび休刊する業界専門誌の編集長はスポンサーの問題があるのか非常に口を濁した評価をこちらで書かれています。私は特にスポンサーなどもないのではっきり書いてしまいますが、焼酎ブームを受けてそこを土台に無理せずじっくりとそれぞれの持分や特色にあわせて営業努力をしてきた宮崎県の蔵と焼酎ブームに浮き足立って無理に背伸びをしてしまった鹿児島県の蔵の違いが出てしまったということです。もちろん宮崎県の蔵でも雲海酒造のように焼酎ブーム以後の苦境から立ち直れていない蔵もあれば、鹿児島県の濱田酒造のように自称薩摩焼酎通から散々に酷評されながらも着実に営業成績を伸ばしている蔵もあります。しかし、全体としてはそういう傾向があったということでしょう。これはブームの初期から乗ってしまった鹿児島県と乗り遅れたことで逆に後ろからゆっくり見ることが出来た宮崎県という立ち位置もあったかも知れません。それとて、ブームの最先端にむしろけん引役を果たしていた西酒造が、毒米騒動に巻き込まれながらも着実に伸び続けている状況や同じようにブームの牽引役になっていた黒木本店がその後もきちんと足場を固めている事を見れば、舞い上がってしまった蔵の状況が透けて見えます。

以前からの繰り返しになりますので過去記事も参照していただきたいのですが、状況は業界専門誌の編集長がいうほど甘くないです。ここで一度なぜこんなことになってしまったのかを良く考えていただき、切るべきを切ってしっかりと膿を出されたほうが良いと思います。

風評被害と誤解を招きかねない残念な話題

リンク: 八丈島の焼酎メーカー、曽於からイモ送る | 鹿児島のニュース | 373news.com.

八丈島の焼酎蔵が鹿児島の親しい農家からサツマイモを購入した、という話題です。それだけであればサツマイモはやはり鹿児島が一番良いという判断からなのだろう、ということになり、原材料にこだわる蔵元だという評価になります。しかし、本文記事を読むと
福島第1原発事故による放射能問題で、顧客から原材料への問い合わせが相次いだ同社が仕入れ先を関東から変更した。
とあります。これはきわめて残念な話です。

確かに食の安全性などで消費者から問い合わせがあって苦慮しているという事情は理解できます。しかし、それならば、今までお付き合いしていた農家とともに安全性をアピールするべく努力していくべきで、関東産のサツマイモの安全性を検査もせずにすべて否定する行為といえます。これはもともとお付き合いしていた農家のみならず、関東のサツマイモ農家と地場産の芋を使用した焼酎蔵にとってはあまりにも無念な話ではないでしょうか。

酒造りは農業と密接に結びついており、農業の発展とともに歩んでいく産業です。こうしたことをしてしまう蔵元、そしてそれを応援する焼酎愛好家というのは農業と酒造りの密接な関係について実は理解していないといえます。そんなに心配ならば、蔵元も焼酎愛好家のみなさんも関東から鹿児島へ移住されたほうがもっと安全なのではないでしょうか。きちんと検査されて出荷しているサツマイモに残留が心配される放射性物質よりも一部を除いて検査が進んでいない大気中の放射性物質のほうがより危険度が高いですから。

そして南日本新聞としては鹿児島さんの芋が売れていいという判断なのでしょうけど、この時期にこういう記事を載せてしまうということが風評被害と誤解を拡大しているのだということに気が付いていないということでもあり、メディアとしての見識に欠けていると思います。

現在、市場に出回っている農作物は検査を行って出荷されており、安全性については確認が取れているものばかりです。焼酎に使用されている原材料もきちんと検査が実施されています。こうした風評被害を拡大しかねない行為を気にせず、皆様は安心して召し上がっていただきたいと思います。

平成23年度福岡国税局酒類鑑評会結果

リンク: 酒類鑑評会:福岡、佐賀、長崎3県の蔵元の自信作対決--福岡国税局 /福岡 - 毎日jp(毎日新聞).
リンク: 平成23年酒類鑑評会について|福岡国税局|国税庁.

福岡国税局主催の酒類鑑評会が開催されました。本格しょうちゅうの部大賞は叡醂酒造の紅乙女(ごま製)となりました。ちなみに叡醂酒造は紅乙女酒造の関連会社で、ここで造られた焼酎は紅乙女酒造の「胡麻祥酎 紅乙女」として日本全国に流通しています。

焼酎の低アルコール化対応に関する考察

リンク: asahi.com(朝日新聞社):焼酎低度数競う 女性・若者新たな客層開拓 - 経済を読む - ビジネス・経済.

だいぶ前から消費者の低アルコール嗜好はかなり前からのトレンドです。25度の焼酎をロックで飲む芋焼酎ブームがむしろ例外で、2000年代初頭の鹿児島芋焼酎ブームの少し前にはタカラ缶チューハイが売り上げが好調というニュースが流れていました。ハイボールにしても少し前のホッピーにしてもやはり低アルコール嗜好です。焼酎も本場九州では、基本的にお湯割りや水割りで飲まれることが多く、もともと12度から13度くらいにしていました。

水割りにしても蔵元の仕込み水で割ってくれたほうがおいしいのは確実でして、こういう方向性は歓迎したいところです。焼酎になじみがない人にはそのままストレートで冷やして飲む方法を薦め、だいぶ飲みなれてきた人には鹿児島伝統の酒器である黒千代香を使った燗付けを薦められるという一石二鳥な効果があります。特に黒千代香を使用した燗付けは25度の焼酎をどの水で割るのかというところが大変に難しく、また自分で割り水をして数日置くという手間も敬遠されがちです。蔵元の仕込み水で割って出してくれるのが一番おいしく、手間もかからず、買って来てすぐ燗付けして楽しめるわけで、焼酎ファンにとっても歓迎したい方向性といえます。

また、割り水をして低アルコールにするばかりではなく、あえて35度などの高い度数で販売し、ハイボールやジュース割りなどの楽しみの提案も重要だと思います。本文では豊永酒造の提案事例が書かれていますが、ソフトドリンクで割って生きる本格焼酎の楽しみ方のようなものも研究していく余地がある部分だと思います。個人的に好きなのは、シーズンになると東京渋谷にある焼酎バー古典が定番として提供するパッションフルーツと黒糖焼酎の組み合わせです。また、一部の琉球料理店では定番メニューとなっている琉球泡盛のシークワーサー割りもいけます。あるいは最近話題の塚田農場というチェーン居酒屋が一時期提供していた新感覚の「焼酎ハイボール」のような提案も重要でしょう。こうした「定番の割り方」というのはその地方の名産品とうまく組み合わせることで、地域色のある飲み方となります。それが新たな伝統になっていけばよいのではないでしょうか。

いずれにしてもこの傾向はまだまだ続くと思いますので、一部の飲食店やコンサルタントのように伝統だけを重んじるのではなく、どのようにアピールしていくのか、そうした点の研究が重要になっていくものと思います。

薩摩焼酎蔵を巡るバスツアー開催される

リンク: 本格焼酎蔵元巡りバスツアー | NNNニュース.

記事自体には具体的にどこへ行ったのかは小正醸造しか出ていないのですが、おそらくしっかりとした見学設備の整った大手蔵元を見学したものと思われます。焼酎に対するポテンシャルはまだまだあるのですが、ブームの後遺症でどうやって引き出していくかを模索している時期なのではないかと思います。こうしたツアーもその一環なわけですが、実際に製造現場を見るということは愛着にもつながりますし、特にある程度好きだけど一押しではない、といった層に深く印象を持ってもらうという視点では有意義だと思います。実際にサントリー山崎蒸留所へ行けば、無料ということで試飲をして、おいしいというインプットから構内売店でウイスキーでも買って帰ろうか、という気にもなるもので、家にウイスキーがあることでそこから広がる購入というのは意外とばかに出来ないと思います。
こうした試みを少しずつ広げられると良いのではないでしょうか。

11月1日に大阪駅前第1ビルで鹿児島薩摩焼酎の試飲即売会

リンク: 11月1日は"本格焼酎の日" 鹿児島県PR&試飲・販売:産経関西(産経新聞大阪本社公式ニュースサイト).

明日、11月1日は本格焼酎の日ですが、大阪駅前第1ビル地下2階特設会場で薩摩焼酎の試飲即売イベントが行われるそうです。九州新幹線全線開通ということもあって、大阪で鹿児島や熊本がキャンペーンを行うことが増えていますが、このイベントもそうしたところがあると思います。
19時までやっているそうですので、仕事帰りにぜひ立ち寄っていただき、鹿児島の焼酎を堪能してください。

神奈川県開成町特産の弥一芋で焼酎を生産へ

リンク: 「弥一芋」復活へ、開成町ゆかりのサトイモを特産に/神奈川 :ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社.


かつて神奈川県足柄上郡酒田村(現在の同郡開成町)で作られていた弥一芋(やいちいも)を復活させよう、という動きがあるそうです。弥一芋はサトイモの一種で第二次世界大戦前には広く酒田村を中心に栽培されていたそうですが、戦後になると見栄えが良く収穫量も安定している他の品種に取って代わられてしまいました。それを復活させて開成町の名物にしようという動きが実を結びつつあるそうです。本来は子芋のみを収穫して、種芋にあたる親芋は廃棄になります。しかし、その親芋も有効活用すべく、本格焼酎にしようということだそうで、既に仕込みは進んでおり、熟成を経て来年の夏頃には開成町へやってくる見込みになっています。基本的に開成町の中で販売されるようですので、機会がありましたらぜひ弥一芋の焼酎を味わいに開成町を訪れてみて下さい。

すべてを自分たちで携わった焼酎

リンク: 中日新聞:活動2年目 収穫好調 能登産 芋焼酎を造ろう:石川(CHUNICHI Web).
リンク: うまい焼酎にな~れ 朝地で稲刈り交流【大分のニュース】- 大分合同新聞.

焼酎ブームの頃、東京の飲食店などで自分たちで焼酎を造ろうという動きがありましたが、それが全国に広まり、このような活動が日本中で行われています。東京の飲食店はその後撤退してしまったようですが、他の地域の地に足のついた活動はこのように続いています。意外な地域でもこうしたことが行われていますので興味のある方は調べてみるとよろしいかもしれません。

香港で薩摩焼酎などの商談会

リンク: 香港で鹿児島県産品商談会 県内29企業・団体が参加 | 鹿児島の情報は南日本新聞 - 373news.com.

鹿児島県の各企業が香港で鹿児島県産品の商談会を行ったという話題です。
今でこそ中国本土に直接窓口が出来ていますが、なんといっても香港は観光都市でもあり、一国二制度のもとでまだまだその重要性は失われていません。
香港を足がかりにして日本の本格焼酎に対する評価が高まってくれれば、国内にもいい刺激になると思います。
今後の展開が楽しみです。

関西かごしま焼酎祭りが開催される

リンク: 500人が飲み比べ 関西でかごしま焼酎祭り : 南日本新聞エリアニュース.

関西鹿児島県人会主催ということで行われたイベントのようです。ホテルのサイト県人会のサイトに案内が見つかりました。ホテルの宴会場を使用して500人ですから結構な賑わいだったようです。報道の写真を見ると年配の方が多かったようで、横浜の焼酎イベントなどとは客層が違うようです。もし参加者の大部分が県人会の会員でないとするならば、成功だったのではないでしょうか。
こうした草の根の試飲イベントは今後重要になっていくと思います。関東では渋谷・鹿児島おはら祭がありますが、それ以外でも蔵元が中心となって、さまざまなイベントで盛り上げていく必要があるのではないかと思います。今後に期待したいものです。

南国殖産が鹿児島中央駅前に焼酎屋台村

リンク: 新幹線駅前に屋台村 鹿児島市 / 西日本新聞.
リンク: 南国殖産が焼酎の屋台村 ホテルニューカゴシマ跡地 : 南日本新聞エリアニュース.

鹿児島中央駅の前に薩摩焼酎を中心にした観光屋台を作ることが明らかになりました。薩摩焼酎と郷土料理を鹿児島の言葉で提供することで文化の発展に貢献したい、という趣旨のようです。出店者は公募するとのこと。低迷が続く鹿児島焼酎業界にとっては、地味ですが今後につながる試みになると思いますので、ぜひとも率先して出店して、鹿児島の薩摩焼酎を九州新幹線で訪れる県外客へアピールしていって欲しいと思います。

北海道ではジャガイモ焼酎の仕込みの季節

リンク: ジャガイモ焼酎仕込み | NNNニュース.

北海道清里町でジャガイモ焼酎の仕込が始まったという話題です。日本全国で焼酎の仕込が続々と始まっています。早いケースですと10月には新酒が楽しめる蔵もあります。日本中で焼酎のいい香りがしているというわけで、今年の出来はどんな感じなのか、期待が高まります。

楽天からも買えます。
!!新鮮な北海道産ジャガイモ!!使用じゃが芋焼酎

放射性物質に対する万全の対策が採られる

リンク: asahi.com(朝日新聞社):1000製造場で放射能調査へ=秋以降醸造の酒類―国税庁 - 社会.

すでに原材料については全て放射性物質が付着していないことを確認する手続きがとられています。また、被災地以外でも自主的に検査を行っています。その時点で基本的に安全であると考えてよいわけですが、消費者の不安を取り去るため、さらに仕込みの水や出荷する製品そのものもチェックしようというのが今回の調査指針になります。
ここで検査をして、少しでも危険なものは完全に除去して市場へ流通させることになりますので、市場に出回っているものは検査済みのものとなりますから気にせずどんどん飲んで少しでも復興の支援になれば、と思います。

奄美豪雨で黒糖焼酎の蔵にも被害

リンク: asahi.com:豪雨 奄美に再び爪痕-マイタウン鹿児島.

今年は日本中で水害の多い年ですが、再び奄美に豪雨が襲っています。
記事中には長雲を醸造する山田酒造の被害が記載されています。直接的な被害を受けた山田酒造以外にも奄美群島の黒糖焼酎蔵全体に出荷の遅れや観光客の減少などで豪雨による被害が出ています。
黒糖焼酎は日本国内でも奄美群島(熊本国税局大島税務署管内)のみで生産することが許諾された特産品です。黒糖焼酎はみやげ物としてのみならず地域経済にとっても重要な役割を担っています。居酒屋などで黒糖焼酎を見かけた際にはいっぱい飲んでいただければ支援となりますので、ぜひとも皆様のご協力をお願いいたします。

楽天からも買えます。
『長雲 30度 1.8L 黒糖焼酎』
 【奄美】【黒糖焼酎】弥生 30度/1800ml
【黒糖焼酎】まんこい 30度 1800ml【弥生焼酎醸造所】【05P16mar10eagles】

薩摩焼酎・奄美黒糖焼酎の3蔵が米国輸出へ

リンク: 鹿児島焼酎3銘柄、米国へ輸出 9月末にも : 南日本新聞エリアニュース.

鹿児島の蔵元から絶大な信頼を受けているコセド酒店が仲介して、佐多宗二商店・高崎酒造・朝日酒造の3蔵がアメリカへ輸出を始める、という話題です。このBLOGでは以前より市場拡大と日本文化を海外へ普及するためにも焼酎はどんどん輸出すべきであるという主張をさせていただいております。
色のついていない蒸留酒が低く見られがちな海外において、新酒がすぐ飲めるという焼酎の特性を活かしながら販路を広げていくことは可能だと思いますし、海外へ販路が広がれば、樽貯蔵などであまり色をつけてはならないという国税庁の通達見直しにもつながってくれるのではないか、と期待しています。

輸出も確かに良いことではあるのですが、一方で国内の愛飲家への啓蒙活動という面ではまだまだやれることが残っているような気がします。国内市場では確かに鈍化していますが、先日の記事にも書いたように霧島酒造は8年連続で続伸しており、同じ鹿児島でも西酒造や濱田酒造は成長を続けています。特に西酒造は三笠フーズ汚染米騒動の後遺症をものともせず、市場から改めて受け入れられています。海外にも目を向けつつ、ぜひとも国内での普及活動にも力を入れていただければ愛飲家としてはうれしいところです。

鹿児島県産焼酎が4年連続の生産量・出荷量減少という危機的状況(2010酒造年度の鹿児島県本格焼酎生産量・出荷量から)

リンク: 焼酎生産量13%減 鹿児島県産前年度比 / 西日本新聞.
リンク: 焼酎出荷 4年連続減 鹿児島県酒造組合発表 : 南日本新聞エリアニュース.

鹿児島県産の焼酎出荷量が減少し続けているという話題です。西日本新聞の記事で

組合は大幅減産の要因として、甲類と乙類を混ぜた低価格の「混和焼酎」人気▽前年度の在庫過多▽08年に発覚した「事故米転売事件」の後遺症-などを挙げている。

という鹿児島県酒造組合の分析を掲載しています。この分析がもし正しいとするのであれば、日本全体の芋焼酎出荷量が減少していなければならないわけです。ところがこんな記事があります。
リンク: 醸界タイムスWeb版: 5月の単式蒸留焼酎出荷 宮崎好調で2ケタ増.
鹿児島県酒造組合の分析が正しいのであれば、この記事に登場する「県内の大手メーカー」、すなわち霧島酒造が過去最高の出荷量を記録するなど、宮崎県の芋焼酎が全体として好調な理由が理解できない事態ということになります。つまり、鹿児島県酒造組合の分析は誤りではないものの根本的なところで大きな誤解があるという結論になると思います。

鹿児島県の生産量などが発表されるたびにたびたびこのBLOGでは普及戦略の見直しを訴えておりました。

リンク: 2005酒造年度の鹿児島県本格焼酎生産量・出荷量まとまる: [酎本]本格焼酎忘備録 本館.
リンク: 2006酒造年度の鹿児島県本格焼酎生産量・出荷量まとまる: [酎本]本格焼酎忘備録 本館.
リンク: 鹿児島県産芋焼酎が出荷減(2007酒造年度の鹿児島県本格焼酎生産量・出荷量から): [酎本]本格焼酎忘備録 本館.

ロックで飲むことを前提としたアプローチをお湯割りも含めた多様な飲み方に仕向けていく努力、そしてマスにアプローチする大手の蔵と差別化個別化でアプローチする中小の蔵がうまく連携しながら回っていくことが重要であること、この2点はいまでも重要性は変わっていないと考えています。
宮崎県の出荷量が伸びているのは、もちろん東国原前知事による宮崎ブームの影響もありますが、そのブームをうまく使って霧島酒造という巨大な蔵が、こだわり商品は芋麹仕込みの「吉助」や季節販売の「赤霧島」など一部にとどめ、基本はレギュラー酒である「黒霧島」を前面にマスへアプローチしつづけました。これは推測ですが、メニューに黒霧島が登場した居酒屋で従来のロックを主体としたメニュー構成から「お湯割り無料」などの表記が加わっていたことから霧島酒造は大手の居酒屋に対してお湯割りの普及活動も同時にしていたものと考えられます。そしてこだわりの中小蔵は、消費者側が驚くくらい各地の焼酎の会へ参加されることで宮崎で生産されている焼酎の多様性を示しつづけました。もちろんこれらは、偶然このブログが訴え続けていたアプローチと同じになっただけでしょう。大小の蔵がうまく両輪になって回転しているのは各蔵の合意に基づくものではなく、お湯割りの普及も文化的な背景を基にしつつもハイボールやチューハイブームなど消費者の低アルコール志向に対応するために採られたマーケティング的な戦略だと思います。しかし、状況としてはこのアプローチ方法はやはり有効であったことが証明された、と私は考えていますし、このやり方が有効であることがわかっている現状では宮崎では大小の蔵がうまく噛み合っていくことでしょう。

本来であればこれらのアプローチは、過去記事を見ていただければわかるように鹿児島焼酎ブームの際に鹿児島の蔵元が取るべき戦略だったのです。しかし、マスへのアプローチを担当するはずの大手蔵は、レギュラー酒の販売促進ではなく、中小蔵が担当すべきこだわり商品による拡販に乗り出してしまいます。一方、中小蔵はどんなに売れ行きがよくなっていてもマスとの違いを直接消費者へ訴求できる試飲会には積極的に参加し続けるべきであったのですが、戦略をミスしてしまったのか、幅広く多くの会に出るのではなく、一部の会のみに絞り込んでしまいました。なにしろ宮崎県酒造組合に加盟する蔵が38、鹿児島県酒造組合に加盟する蔵が113と単純比較で鹿児島の蔵の数は宮崎の3倍近くあるにもかかわらず、いまでも宮崎から参加した蔵と鹿児島から参加した蔵の数がほぼ同数などということもよくあります。そしてその当時、鹿児島の焼酎界隈に影響力を持っていた鹿児島焼酎を扱うサイトや居酒屋も中小の蔵ばかり取り上げており、大手の蔵元と中小の蔵元をうまくリンクさせることはありませんでした。結果として、2007酒造年度以降、4年連続の出荷量減少です。

鹿児島の蔵は今一度足元を見直す時期に来ているのではないかと思います。鹿児島焼酎ブームが去り、宮崎県が、ブームによって知名度を上げた地鶏や宮崎牛、マンゴーなどの農産物ともうまく噛み合って前へ進んでいる状況の中、いまから挽回していくのはかなり厳しい状況であることは事実です。だからこそ、例えば
リンク: 輪になろう日本酒.
のような企画があった場合にはもっと積極的に参加をして顔を出していくことが重要なのではないかと思います。状況は厳しいですが、まだ立て直せるはずです。

球磨焼酎酒造組合の地道な普及努力に敬意を表します

リンク: 球磨焼酎 福岡で初の「案内人」養成講座 / 西日本新聞.

数年前の本格焼酎ブームの際に残念ながらあまり注目されなかった球磨焼酎ですが、地道な活動を続けられています。

球磨焼酎を醸している球磨地方所在の蔵元で構成する球磨焼酎酒造組合は2008年から地元熊本と大消費地である東京の2か所で酒販店・料飲店を対象とした「球磨焼酎案内人」講座を開いています。球磨焼酎の特性や飲み方だけでなく、歴史や文化的な背景も含めて、総合的に球磨焼酎を知ってもらおうという意欲的な講座です。

以前の焼酎ブームの折、主に薩摩焼酎の愛飲家や薩摩焼酎をメインとした居酒屋を中心に「ブーム後を見据えて鹿児島の焼酎が持つ文化的背景を知ってもらわなければ未来はない」などといった声がありました。焼酎ブームが終わった後、日本で芋焼酎を最も売っているのは宮崎・都城市の霧島酒造、居酒屋でよく見かける銘柄は同社の黒霧島、いま最も注目され勢いのある焼酎居酒屋を運営するAPカンパニーは宮崎地鶏と宮崎焼酎の居酒屋といった状況となりました。残念ながらブーム後を見据えた取り組みは上手く行かなかったか、もしくは結局行われなかったようです。そうした状況を踏まえると球磨焼酎のこうした地道な取り組みはブームを起こすほどではないにしても草の根的に球磨焼酎のよさを広めていくには良い方法だとおもいます。

また、こうした取り組みに併せて、どこかの展示場などで球磨焼酎前蔵元が集合した「球磨焼酎大試飲会」などを開催するとさらに良いのではないかと思います。全国各地で居酒屋や酒販店などが主催した「焼酎の会」が開催されていますが、そこでも球磨焼酎はあまり招かれていない状況です。組合独自の企画として、大試飲会を球磨地方の特産品の試食コーナーや直燗体験コーナーなども設けつつ開催するというのは案内人とは違った方向で草の根的な口コミが期待できます。

いずれにしてもこのような球磨焼酎の地道な取り組みによって数年後に状況が変化していることを期待したいと思います。

焼酎は仕込みのシーズン

リンク: 香り特等 黒糖焼酎 奄美で仕込み / 西日本新聞.

奄美群島にだけ特例として認められている黒糖焼酎の仕込みの記事が西日本新聞に掲載されました。焼酎はお盆明けくらいから芋焼酎の仕込みが始まり、この時期になると黒糖焼酎も作りのシーズンを迎えます。今月後半から来月頭くらいが最盛期で、10月も終わりになると徐々に今シーズンの仕込を終えるところが出てくる、そんなサイクルです。

記事では「龍宮」の富田酒造場が取り上げられています。奄美にはほかにも「太古の黒うさぎ」「まんこい」が有名な弥生焼酎醸造所や「南の島の貴婦人」で知られる朝日酒造などがあり、いずれも仕込みに入っている頃と思います。
黒糖焼酎は芋や麦に比べてまだあまりメジャーな存在ではないですが、香り華やか味わいしっかりという感じで焼酎初心者から飲みなれている人まで楽しめる焼酎です。ぜひ一度味わってみていただければ幸いです。

みやざきてげうま国際夜市に宮崎県内焼酎蔵が出店

リンク: asahi.com:宮崎市街で11月に国際夜市-マイタウン宮崎.

宮崎駅西口に建設中の複合商業ビル「KITEN」(正式名称:宮崎グリーンスフィア壱番館)がオープンするのに併せて、市内有数の目抜き通りである高千穂通で11月4日~13日にかけて「みやざきてげうま国際夜市」を開催するという話題です。宮崎には東国原前知事時代に有名になったマンゴーや宮崎牛のほかに焼酎も特産品なわけですが、県内各焼酎蔵から10蔵以上が出店するようです。現在は仕込みの真っ最中であわただしくしている焼酎蔵も11月にはいれば仕込みを終えているところがほとんど。一時期に比べると宮崎の観光客も落ち着いてきていて、ゆっくりと観光を楽しむことが出来るようになっていますので、このイベントに併せて宮崎へ焼酎を楽しむ旅というのも良いですよね。

小正醸造が名取市の佐々木酒造へポンプを譲渡する機材支援

リンク: 日置市の「小正醸造」 宮城の酒蔵へ ポンプを譲渡 / 西日本新聞.

さつま小鶴蔵の師魂で知られる小正醸造が東日本震災被災地の酒蔵へ支援の機材提供という話題です。焼酎と日本酒は違った味わいの酒ですが、いずれも日本の国酒であり、こうした支援の動きが広がるというのは本当にすばらしいことだと思います。同社以外にも機材支援の動きが広がりつつあるようですので、これを機に東北の日本酒蔵と南九州の焼酎蔵がコラボレーションしていくところにまで発展してくれると酒ファンとしてはうれしいことです。

藤居酒造の麦焼酎「ふしぎ屋」が国際味覚審査機構の三つ星認定

リンク: 「ふしぎ屋」三つ星 焼酎で県内初【大分のニュース】- 大分合同新聞.

時の旅人」「豊後の里」で知られる大分・臼杵の藤居酒造が「ふしぎ屋」で国際味覚審査機構の三つ星認定を受けたというニュースです。大分麦焼酎としては初めてとなる快挙で、酒類の評価には定評のある国際味覚審査機構の三つ星認定は同社のみならず、大分麦焼酎の技術レベルが高いことを証明したともいえ、すばらしい結果だと思います。おいしい焼酎を醸しているのですが、先のブームにいまいち乗り切れなかった大分麦焼酎がこれを気にいい風に乗ってくれることを願います。

大阪環状線に球磨地方をPRするラッピング電車が走る

リンク: 人吉球磨をPRするラッピング電車運行 : 熊本 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

大阪環状線で人吉市を中心とする球磨地方のPRラッピング電車が走るという話題です。焼酎ファンにとっては球磨といえば球磨焼酎の産地なわけですが、ラッピング電車のデザインにもガラとチョクの図案が記されるようです。薩摩焼酎の陰でブームに乗り切れなかった球磨焼酎ですが、味わいは芋焼酎には負けないので、こうした機会でうまく知名度が上がって愛飲者が増えてくれるとよいと思います。

芋焼酎用サツマイモの新品種「サツママサリ」誕生

リンク: 焼酎原料サツマイモの新品種開発、甘い香味が特長 : 酒と焼酎 in九州 : エンタメ : 九州発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

本格焼酎用のサツマイモに新品種「サツママサリ」が誕生した、という話題です。芋焼酎によく使われる芋としてはコガネセンガンが著名で、紫芋など一部のこだわり系焼酎を除く、一般的な芋焼酎はコガネセンガンの一人勝ち状態です。

芋焼酎市場を占拠しているコガネセンガンですが、青果として一般の食用としても流通しており、必ずしも焼酎専用と言うわけではありませんでした。そこで、芋焼酎の仕込みに向いたサツマイモを開発しようという動きは以前よりあり、その努力が結実したのが1994年のことです。この年に誕生したジョイホワイトは世界初の焼酎専用品種で、業界から大変に注目されました。焼酎の仕込み用としては有能でしたが、味わいはフルーティかつ淡麗、鹿児島などの酒豪から見ると淡白すぎてお湯割りで飲むには向かないことから主力になりえませんでした。その後の焼酎ブームによって、都市圏で芋焼酎をロックで飲む需要が増えたことからやや盛り返し、ひとり歩き山ねこなどの著名銘柄が生まれたものの大きな広がりを見せず、現在でもコガネセンガンの圧倒的優位な状況は変わっていません。

今回開発されたサツママサリは焼酎原料として、コガネセンガンをイメージして開発されています。実際に記事中で紹介されている薩摩富士は、濱田酒造のレギュラー酒で、これを購入した人から評判がよいということはお湯割りで飲んでものびるタイプの原料芋だといえるでしょう。コガネセンガン圧倒的優位の状況を変える新品種となるのか、今後が楽しみなサツママサリです。

泡盛の課税数量減少

リンク: 沖縄タイムス | 酒税課税高6年連続減 本土産と競合.

記事のメインは沖縄県内における酒税課税高と課税数量の減少という話題ですが、泡盛の話題も出ており、減少しているとのことです。
泡盛はアルコール度数が高いものをロックで呑むという印象がありますが、度数が高い分、炭酸で割って泡盛ハイボールにしたり、シークヮーサー等の100%果汁との相性は抜群です。甲類焼酎では単にアルコール飲料になるだけですが、泡盛で割れば泡盛独特の風味や味わいが付加される形になるので、単なるサワーより美味しくなります。ぜひ一度おためし下さい。

酒類総合研究所・第34回本格焼酎鑑評会(平成22酒造年度)

リンク: 全国202点の焼酎が出来競う - 中国新聞.

酒類総合研究所で本格焼酎鑑評会が行われたという話題です。詳細については酒類総合研究所 鑑評会ページに出ております。出品銘柄を見ると有名なあの銘柄が出ていないとか、面白い発見もあります。
酒類総合研究所の本格焼酎鑑評会が終わるといよいよ夏本番だな、という気がします。

海中熟成中の酔仙酒造の本格米焼酎「古古」が見つかる

リンク: 無事だった「幻の銘酒」 がれきの中から取り出す 末崎町の海楽荘.

大船渡市の民宿が深さ10メートルの海中に寝かせていた酔仙酒造の本格米焼酎「古古」が91本見つかったという話題です。酔仙酒造は今回の震災で壊滅的な被害を受けているだけに震災前の焼酎が見つかったということは、営業再開に向けて大きな頼りになるとよいですね。

コメ産地表示義務化にあたって注意すべきこと

リンク: コメ産地表示、来月義務化 加工業者など差別化アピール 経済 福井のニュース :福井新聞.

来月から製品に使用されているコメの産地情報を表示することが義務付けられます。以前の事故米騒動のときにも誤った報道がありましたので、このBLOGではもう一度注意喚起しておきたいと思います。

本格焼酎、特に芋焼酎では品質や味わいを向上するためにインディカ米、いわゆるタイ米を使用することがよくあります。事故米騒動時、タイ米を使用しているのは経費削減のみの意図だと繰り返し報道されていましたが、タイ米のほうが麹菌が繁殖しやすく、よい麹米ができることから、品質を上げるためにタイ米を使用しているケースは普通に存在しています。また、泡盛も同様にタイ米を使用しています。国内産だから安全、国外産だから危険、という単純思考に陥らないように消費者側でも勉強をしておく必要があるかもしれません。

里芋焼酎「土田御前」、可児市から

リンク: 可児市特産のサトイモで焼酎 「土田御前」発売へ - 岐阜新聞 Web.

サツマイモの焼酎はたくさんありますが、他ではあまり聴かないサトイモの焼酎を発売するという話題です。
岐阜県可児市はサトイモの名産地で、名物売り出しの一環として、サトイモの焼酎を生産することになりました。銘柄名の「土田御前」は織田信長の母親で、出身地が可児市であることから命名されたとのこと。どんな味わいになるのか、大変に楽しみです。

御膳米焼酎あさぢの田植え体験

リンク: 朝地で焼酎造りの田植え体験【大分のニュース】- 大分合同新聞.

旧岡藩の時代から代々、豊後大野市に伝わる綿田米という御膳米を用いた「御膳米焼酎あさぢ」という焼酎を米作りから体験しようという企画が行われており、今回はその初回として、田植えの様子が報道されました。
農事体験を農村と都会で共有するという試みに焼酎が関係しているのは大変に素敵な取り組みだと思います。子どものころからこのような体験をしていくと将来焼酎のファンになってくれる人も増えると思いますので、息の長い企画ではありますが、今後を見守りたいですね。

神奈川県松田町限定焼酎「百年紀」

リンク: まろやか「百年紀」、松田町産芋焼酎が販売/神奈川:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社.

神奈川県松田町で町内の酒販店のみで販売を始めた限定焼酎の話題です。松田町内で栽培された「コガネセンガン」を鹿児島の出水酒造で加工してもらっている「百年紀」というこの焼酎ですが、昨年は会費制での頒布のみだったとのこと。今年は生産規模が拡大できたこともあって、町内の酒販店限定で販売可能になって、観光客の手に届くようになりました。松田のほうへご旅行の際にはぜひともお手にとって見てください。

今年も「球磨焼酎列車」出発進行!

リンク: 今年も「生ビール列車」 くま川鉄道 18日から毎週土曜 / 西日本新聞.

記事のタイトルは「生ビール列車」となっていますが、車内では球磨焼酎も飲み放題とのことですので、「球磨焼酎列車」と呼んでも過言ではないと思います。
夏休みの毎週土曜に定期運転するこの列車、列車の旅をしながら車内でお酒と料理が楽しめるとあって、評判がよいようです。この夏に球磨地方への旅行を検討されている方は、この列車の申し込みもプランへ入れると面白いかもしれませんね。

休耕田を活用した静岡の芋焼酎

リンク: けいざい・しずおか:新商品 JAが芋焼酎を発売 /静岡 - 毎日jp(毎日新聞).

静岡市内の休耕田を活用していこうというプロジェクトの一環で、「青の絆」というベニアズマを使用した芋焼酎を静岡県内限定で発売するというニュースです。休耕田を生かした取り組みが成功することを期待します。

宇宙を旅した酵母と麹菌

リンク: asahi.com : 「宇宙焼酎」の原料、無事帰還 鹿児島大で培養作業開始 - マイタウン鹿児島.

エンデバーによって国際宇宙ステーション「きぼう」に運ばれた後、再びエンデバーで地球へ帰還した酵母と麹菌が鹿児島大学へ無事に帰還したという話題です。宇宙を旅した酵母と麹がどのように変化しているのかはまだ不明ですが、ロマンの広がる話題であると思います。
今後、鹿児島大学で培養した上で、鹿児島の焼酎蔵へ提供されるとのことで、早く飲みたいものですね!

麦焼酎に使われる麦も収穫の時期です

リンク: 宇佐平野に麦秋の訪れ / 西日本新聞.

麦は米の裏作として秋に種を蒔き、春に刈り取る農作物ですが、いままさに収穫の時を迎えています。この記事で紹介されているのはいいちこで有名な三和酒類の「西の星」という銘柄になるそうです。麦焼酎は日本の居酒屋シーンには欠かせないアルコールですが、このような形で特約栽培の契約を結び、安定供給に努めている蔵の努力には本当に頭が下がります。こういう努力があって、居酒屋などで安心して麦焼酎が飲めるというのはしっかりと憶えておきたいと思います。

神奈川県大和市で地元産のサツマイモを使用した芋焼酎

リンク: asahi.com : 大和産芋で本格焼酎 11月1日から市内で販売 - マイタウン神奈川.

神奈川県大和市では大和市内で生産された巨峰を使用した「巨峰の雫」というワインを以前より地産地消型のお土産品として販売していましたが、巨峰を生産する農家がなくなってしまったことから、新たな商品開発を検討していました。もともと大和市は高座芋(こうざいも)の名産地で、そこからの着想で、芋焼酎の商品化に行き着いたとのこと。大和市の名物として末永く愛されることを願っています。

球磨焼酎で漬けた梅酒

リンク: 梅の香りほのかに 人吉市で梅酒の漬け込み-熊本のニュース│ くまにちコム.

いよいよ梅酒の季節がやってきました。
梅酒というと連続式蒸留焼酎(甲類焼酎)、いわゆる「ホワイトリカー」が一般的ですが、球磨焼酎の本場では、もちろん球磨焼酎を利用して梅酒が漬け込まれます。熊本日日新聞の記事で紹介されているのは球磨焼酎株式会社の「梅酒ひとよし球磨焼酎仕込み12度 720ml」です。球磨焼酎ならではの風味と梅がマッチしていて、大変においしい梅酒です。いま漬けているものは来年春の発売で、いま出回っているものは昨年漬け込まれたものです。本格焼酎で漬けられた梅酒をまだ体感されたことがない方はぜひ一度ご賞味ください。ホワイトリカーにはない味わいと風味に驚かれると思います。

ノンアルコール焼酎がついに発売

リンク: asahi.com(朝日新聞社):【鹿児島】イモの甘さ譲らぬ、ノンアルコール焼酎開発 日置 - 食と料理.

いまではすっかり定着したノンアルコールビールですが、小正醸造がついにノンアルコール焼酎を発売しました。商品名は「小鶴ゼロ」だそうです。

味わいは芋焼酎そのもので、お湯割りにするといも焼酎そのものだという評価があります。車を運転しているために焼酎を我慢していた方もこれで安心して焼酎が楽しめますね。関東圏ではまだスーパーなどに並んでいませんが、鹿児島ではすでにスーパーに並び始めているとのこと。東京など、大都市圏の居酒屋にも並んでくれると焼酎ファンとしては助かりますよね。

2011年の本格焼酎・泡盛横浜大選集は休止

横浜焼酎委員会の公式発表によると2011年の本格焼酎・泡盛横浜大選集は休止とのことです。理由については公式サイトに書かれていますのでご参照下さい。単なる自粛ではなく、いずれももっともな理由だと思います。こういうときだからこそ開催してほしかったとは思いますが、イベントの主催者としては事故なく終了させねばなりませんので、致し方のないことだと思います。
来年の開催に期待しましょう!

「ファイト!日本 日本酒義援金プロジェクト」を応援します!

ファイト!日本 日本酒義援金プロジェクト

飲兵衛・蔵・飲食店・酒販店が酒を飲むことで経済を回しつつ、東日本大震災の被災地へ義捐金を贈ろう!という素敵なプロジェクトがはじまりました!
このプロジェクトでは趣旨に賛同した蔵元の日本酒・本格焼酎一升瓶一本につき500円の義援金が設定されています。まず、蔵は酒販店に対して「さかずきん」というキャラクターのステッカーが貼って出荷、蔵・酒販店・飲食店がそのステッカーの貼られた酒類1本につき、100円ずつ寄付金を拠出します。残りの200円については飲食店でステッカーの貼られたお酒を飲む人から賛同を頂いた上で少しずつ寄付をして頂くというシステムです。
自粛ムードでどこも大変に厳しい状況ですが、自粛した結果、日本全体が沈没してしまっては被災地の復興は不可能になります。お酒を大いに飲んで、経済を回しながら寄付も出来るこの仕組み、このBLOGでも大いに応援させて頂きます!

富乃露酒造店が宮崎の口蹄疫・鳥インフル被害者支援寄付金つき焼酎発売

リンク: 寄付金付き焼酎発売 口蹄疫、鳥インフル被害に支援 / 西日本新聞.

日向あくがれで知られる富乃露酒造店が口蹄疫や鳥インフルエンザで被害を受けた被害者に対する支援として寄付金つき焼酎を発売します。対象となる焼酎は「あくがれ 14度」です。毎日の晩酌で飲む焼酎が寄付につながるという試みは嬉しいですね。

球磨焼酎の仕込みを地元の小学生が体験

リンク: asahi.com:球磨焼酎仕込み 地元の児童体験-マイタウン熊本.

球磨焼酎「五十四万石 旬」で知られる高田酒造場の協力で地元の小学生が仕込みの体験をしたというニュースです。焼酎用米の田植えと刈り取りを体験しているそうで、地場に根付いた本格焼酎ならではのニュースです。また、自分の子どもが仕込んだということで、普段買わない親も買ってくれるかもしれませんし、そこからファンが出てきてくれれば御の字でしょう。また、こうした試みが少しずつ広がって行くと子どもの心に印象が残って、十年二十年先に生きてくると思います。

かごしま焼酎を楽しむ会が福岡で開かれる

リンク: 福岡で鹿児島焼酎をPR メーカー8社が「楽しむ会」 : 南日本新聞エリアニュース.

博多パークホテルで開かれたこの焼酎の会、本文にはどこが参加したか書かれていませんが、写真で紹介されている五合瓶は左から小鶴くろ喜界島さつま無双赤ラベルさつま五代黒伊佐錦さつま黒白波田苑芋桜島黒麹仕立てのようです。ということは、小正醸造喜界島酒造さつま無双山元酒造大口酒造薩摩酒造田苑酒造本坊酒造の8社ですから、鹿児島の酒造業界における大手蔵が黒糖焼酎も含めてほぼ勢ぞろいしたことになります。

東京などの大都市圏で一番売れている芋焼酎は、各種統計によれぱ概ね「黒霧島」となるようです。ところがこの「黒霧島」は宮崎県都城市の蔵で鹿児島県ではないのです。また、大都市圏で焼酎といえば芋焼酎がほとんどであり、黒糖焼酎はあまり芳しくありません。そうした事情を踏まえて、まずは鹿児島から見て一番の大都市であり、いよいよ九州新幹線で一本につながる福岡でこのようなイベントを企画したということになるのだと思います。

都内を中心とする焼酎をメインとした居酒屋やバーは小さな蔵ばかりに目が向いていて、大手の蔵というと鼻で笑う風潮があります。私は、以前より中小の蔵が元気にやっていくためには大手の蔵もしっかりと市場を守って広げていく努力が必要である、という主張をさせていただいています。中小の蔵と大手の蔵は車の両輪であり、どちらかの調子が悪くなると業界全体が回らなくなります。大手は同じ品質の焼酎をチェーン系居酒屋から焼酎を専門としない普通の居酒屋まで満遍なく供給する力があります。中小はそうした力はありませんが、逆にマスに出回らない分、なかなか飲めないというところから物語が生まれ、こだわり居酒屋などでは必要なアイテムとなります。どちらがいい悪いではなく、両方が正しく伸びないと焼酎業界はきちんと成長していかないのです。

今回のような催し物は、従来中小の蔵を中心にやっていました。大阪焼酎でっせにしても横浜本格焼酎・泡盛大選集にしても中小の蔵が中心です。その陰で大手はいまいち注目されてこなかったわけですが、こうしたイベントを定期的に開催、出来れば東京や大阪などの大都市圏でも催行していただきたいと願っております。それが焼酎業界全体のためになると思います。

「みずほ」「さくら」の焼酎

リンク: 「みずほ」「さくら」生ビールと焼酎飲めます : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

九州新幹線「みずほ」「さくら」で焼酎を販売するそうです。JR西日本は飲食業許可をしっかりと取得した上で生ビールを提供するほか、錦灘酒造の「さくらの風」を販売するそうです。

九州へ行く列車の中で九州の焼酎が呑めるというのは画期的ですね。こういう感じの流れがどんどん出来てくれれば面白いのに、と思います。

平成22酒造年度鹿児島県本格焼酎鑑評会

BLOGを始めてからほぼ毎年ご紹介している鹿児島県本格焼酎鑑評会の結果ですが、今年も発表になりましたのでBLOGにてご紹介致します。平成22酒造年度の鹿児島県本格焼酎鑑評会各部門の総裁賞代表受賞の蔵は以下の通りです。()内は受賞銘柄。

鹿児島県産芋焼酎が出荷減(2007酒造年度の鹿児島県本格焼酎生産量・出荷量から)

リンク: 芋焼酎の出荷量10年ぶり減 本場鹿児島、ブーム小休止.

微量でも伸びていた鹿児島の芋焼酎ですが、ついに2007酒造年度のトータル実績で減量となりました。ここ数年のブームは「本格焼酎ブーム」ではなく「薩摩焼酎ブーム」であったと私は考えているのですが、ついにブームも終わり下降期に入ったということだと思います。多くのメディアでは値上げの影響を指摘していますが、おそらく値上げばかりではなく、鹿児島の芋焼酎が普及したことで何処でも呑める酒になり、一部では飽きが見え始めていることも原因でしょう。日本全体でどの程度の出荷量になったのかは今後の統計を見たいと思いますが、私が知る限り、今まで芋焼酎を呑んでいた人々が麦焼酎や米焼酎へ手を伸ばしはじめている節が見受けられます。東京での話になりますが、従来、鹿児島の芋焼酎しか置いていなかったところが、少しずつですが宮崎の芋焼酎や麦焼酎を並べはじめています。また、少し毛色の違うものということで球磨焼酎へ手を伸ばしたり、泡盛を並べてみたりする店も増えています。

一方で、市場的にはまだまだ全ての都道府県で確実に本格焼酎が呑まれているわけではなく、大都市圏が中心になっているのも事実です。ただ、今まだ本格焼酎の呑まれていない場所は街の酒屋さんがあまり残っていないか、残っていても清酒文化圏ということで本格焼酎に対して理解があまりない酒販店が多いと思っています。従来本格焼酎に理解のある小規模な街の酒販店を相手に特約店制度によって、文化的側面を伝えながら拡販を行ってきた本格焼酎業界は戦略の見直しを迫られているのも事実です。

とはいえ北海道や東北といったマーケットも残っていますし、大都市圏でもまだまだ全ての店に入っているわけではありません。このBLOGでは何度も書いていますが、今後はマスに対してアプローチする大手蔵とそこから入ってきた人をしっかりと捕まえる中小蔵が上手く連携をして車の両輪となって戦略を進めていくことが大事だと思っています。今までのような伸びは望めないにしても緩やかに成長していく余地はまだまだたくさんあるはずです。本格焼酎ファンとして、今後の展開に期待していきたいと思います。

第7回本格焼酎・泡盛横浜大選集

さあ、今年も本格焼酎・泡盛横浜大選集の季節です。毎年同じことを書いているような気もしますが、私が知る限り、酒販店でもなく、飲食店でもなく、卸売りでもなく、業界団体でもない単なる一飲兵衛が主催する酒類関係のイベントとしては日本最大級だと思います。また、本格焼酎関係のイベントとしても日本最大でしょう。このイベントだけは何があっても参加するという蔵元も多く、大変に盛り上がります。他のイベントと比べると全国各地から色々な蔵が集合しているという特徴があります。残念ながら黒糖の蔵元はここ数年参加されていないのですが、なにしろ鹿児島だけでなく、壱岐・球磨・伊豆諸島・宮崎・地元神奈川の蔵元も多く参加しており、偏りのないイベントとなっています。

私は今年も参加予定です。皆さんも時間が上手く合えば是非参加してみてください。作った人の話を聞きながら呑む本格焼酎・泡盛の味わいは格別です。詳細は以下の通りです。


【開催日時】2008年 6月28日(土)14時30分開場、大試飲会15時~17時
【会場】横浜港国際旅客ターミナル大さん橋ホール
【参加費】前売5000円、当日6000円
【チケット販売場所】以下の場所で販売中
1.有隣堂
伊勢佐木町本店横浜駅西口ザ・ダイヤモンド店ルミネ横浜店ランドマークプラザ店川崎BE店の各店舗
2.チケットぴあ(Pコード 612-988)
※前売りは予定数終了とのことです。当日券は14時30分から発売開始です。

平成20年熊本国税局酒類鑑評会

やや旧聞に類する話題となってしまいましたが、今年も熊本国税局が主催する酒類鑑評会の結果が出ましたので記載しておきます。

今年の酒類鑑評会の結果は4月18日に発表となりました。平成20年熊本国税局酒類鑑評会で受賞製造場代表・受賞製造責任者代表となった蔵は以下の通りです。()内は所在県・受賞銘柄・主原料。

受賞された各蔵の皆様おめでとうございました。

ななお、清酒も含めた入賞全銘柄に関しては熊本国税局の公式発表をご覧ください。

米から焼酎を作り、焼酎かすから肥料をつくる循環農業

リンク: 日本農業新聞 - 焼酎粕入り肥料販売 循環型農業めざす/熊本・JAくま.

もともと粕取焼酎という焼酎は、清酒を絞ったあとに出る酒粕からアルコールを取り除き、栄養要素を肥料として使うために考え出された農業の知恵でした。酒粕は「粕汁」という汁物があるように栄養満点で人体にも良いものです。そして栄養満点であるからこそ、植物の成長にも良いわけです。本当なら球磨焼酎の絞りかすもアルコール分さえなくなればそのままで十分な肥料となるわけですが、この酒粕を畑に捲くとなぜか「廃棄物の不法投棄」となってしまうのが今の日本です。

とはいえ、何もせずに処理だけして廃棄してしまうよりはこちらの方が自然には優しいわけです。もっといえば、せっかく作った食べ物を消費することなく油にしてしまうよりは、こうした循環農業の方がCO2の削減にもつながることでしょう。JAくまの試みが成功することを祈念して止みません。

平成19年度鹿児島県本格焼酎鑑評会表彰式

BLOGを始めてから毎年ご紹介している鹿児島県本格焼酎鑑評会の結果ですが、今年も発表になりましたのでBLOGにてご紹介致します。平成19酒造年度の鹿児島県本格焼酎鑑評会各部門の総裁賞代表受賞の蔵は以下の通りです。()内は受賞銘柄。

蔵元の薦める珠玉の一曲

博多に天神FMというコミュニティFM局があります。小学生DJなどユニークな企画をしかけることで知られるコミュニティFMですが、ここが「おっさんDJ」と称した中高年の男性がパーソナリティを務める番組を放送しています。この番組は毎週土曜に放送されており、4人のDJが輪番で番組を担当しています。ですから、一人一人は毎月一回の登場ということになります。
この中のお一人が九州・沖縄の若手蔵元を呼び、蔵の紹介やここまでの足跡などを語ってもらいながら最後に好きな曲とその思い出を「蔵出しの一曲」と称して紹介するコーナーを放送しています。博多のコミュニティFMということで博多近郊以外の人は聞くことができなかったのですが、この度、蔵元が登場する部分だけが天神FMのサイトで聞けるようになりました!
こちらがそのサイトですが、この記事を書いている段階で渡邊酒造場の渡邊幸一朗さんとグレイスラムの金城祐子さんが登場している回がアップロードされています。蔵元の話と好きな歌が聞ける本格焼酎ファン必聴の貴重な番組だと思います。

球磨焼酎の文化を否定するJリーグ

リンク: ロッソ、J側がヒアリング 焼酎ロゴに難色.

Jリーグの下部組織であるJFLにはロッソ熊本というチームがあります。ここのユニフォームには高橋酒造の主力商品である「白岳」というロゴが使用されています。これに対してJリーグが「焼酎のロゴは青少年によい影響を与えない」と待ったを掛けたというニュースです。このニュースを見て、「ああ、Jリーグもその程度の下らない団体だったのだな」と思いました。高橋酒造の「白岳」は球磨焼酎であり、ただの酒造メーカーではありません。熊本県を代表する文化をつくっている企業なのです。それを「青少年への影響」を元に懸念を示すというのはバカな話です。そういう下らない指摘をする当のJリーグはパチンコメーカーやサラ金を大スポンサーにしていて、自らの公式サイトでもロゴ入りで紹介をしています。パチンコやサラ金の方がよっぽど「青少年に悪い影響」を与えるのではないでしょうか?自らは18禁産業と付き合っているくせに熊本を代表する球磨焼酎に対してけちを付けるなど言語道断であると考えます。まずはサラ金やパチンコと手を切って、それから「球磨焼酎は酒だから使ってはならん」と指摘するのが筋ではないでしょうか?Jリーグには猛省を求めたいと思います。

毎年11月1日は本格焼酎の日

本日、11月1日は日本酒造組合中央会が定める「本格焼酎の日」です。昔から定められていたのではなく、その年の米・麦・芋を使った新酒がだいたいこの日くらいから楽しめるようになるということで2002年に定められた記念日です。今日は色々な飲食店が本格焼酎の日を記念して飲み放題のフェアなどを展開します。また、各地で酒造組合のイベントも開催されています。いつも家ではビールという皆様も今晩の晩酌は、本格焼酎で、いかがですか?

ロック専用芋焼酎「薩摩ロック」

リンク: ブランド名は「薩摩ロック」 ロック専用芋焼酎販売.

鹿児島県の芋焼酎蔵11社(指宿酒造協業組合大口酒造協業組合オガタマ酒造小鹿酒造小正醸造さつま無双白金酒造田崎酒造日当山醸造山元酒造若潮酒造協業組合)で構成する薩摩本格芋焼酎生産者協議会がオン・ザ・ロックで呑むと美味しい芋焼酎を開発、共同ブランド「薩摩ロック」として販売するという話題です。

私個人としては南九州伝統のお湯割り文化は大事にしてほしいと思っていますが、ロックで呑みたい需要にも答えていく必要がありますから難しいところです。特に大消費地である関東・関西ではやはりまだまだロックで芋焼酎を呑む人が多いですからそこにあわせていくのも重要なことだと思います。お湯割り推進派の私も夏場はまずロックで一杯呑みたい気分になることも多いので今回の共同企画にはうなずけます。鹿児島だけの企画に終わらせるのではなく、もう少し広げて「日向ロック」「球磨ロック」「奄美ロック」「壱岐ロック」などと広がっていくとそれぞれの産地による傾向も出てきてさらに面白い企画になりそうな気がします。

また、次は是非ともお湯割りで美味しいお湯割り専用芋焼酎の共同ブランド「薩摩ホット」(筆者命名)もお願いします。

2012年2月10日追記.大々的に展開を始めた薩摩ロックですが、どの店を見ても売り切れたままの状況になっており、終売は明言されていないものの現状では流通に残っている在庫以外は入手困難なようです。

いよいよ芋焼酎の新酒シーズン到来

本坊酒造のメールマガジンを購読しているのですが、「桜島年号焼酎」の予約販売開始のお知らせが届きました。毎年色々な蔵が新酒を販売していますが、私は本坊酒造の年号焼酎が発売されるといよいよ新酒の季節だと実感します。桜島年号焼酎は毎年ラベルを変えて出しているのでその年の瓶をコレクションする楽しみもあります。今年は色々と芋焼酎の新酒を呑んでこのBLOGでも紹介したいと思います。

小鹿酒造協業組合が株式会社化

リンク: 鹿児島焼酎 小鹿 - 新着情報.

9月1日付で「鹿児島焼酎 小鹿」「美し里」といった芋焼酎を出している小鹿酒造協業組合が組織を変更、株式会社になったとのニュースリリースです。
協業組合というのは本格焼酎の世界では良く聞く名称ですが、どんな組織かというのはご存じない方が多いと思います。そこでまずは協業組合について、拙サイト「本格焼酎の楽しみ」の「本格焼酎用語集」から引用致します。

「中小企業団体の組織に関する法律」によって設立される組合で、4以上の中小企業が会社組織自体は残しながら事業の一部ないしは全部を統合して設立する。酒類業界だけでなく、味噌や醤油などの食品業界や瓦や陶器、セメントなどの業界にも広く存在している。また、協業組合から株式会社へ転換する事例もある。本格焼酎において協業組合は瓶詰めと出荷部門の協業化から始まり、現在では生産も統合した協業組合が多く見られる。
今回、小鹿酒造協業組合は「中小企業団体の組織に関する法律」の「第四章 組織変更 第二節 株式会社への組織変更」に基づいてその組織を変更したということになります。酒造協業組合の株式会社化は鹿児島県内では初めてのことです。組合組織のメリットももちろんいろいろあるわけですが、株式会社へ組織変更するメリットももちろんあります。これは各組合の考え方によりますので一概にこれが正しいとはいえないのですが、今回、小鹿酒造協業組合では株式会社化にメリットを感じたということなのでしょう。もしかしたら今後、ほかにも株式会社化する協業組合が出てくるかもしれませんね。組織が株式会社となった小鹿酒造がどのような焼酎を出してくるのか楽しみにしたいと思います。

鹿児島県酒造組合連合会が公募していた薩摩焼酎の認証マーク決定!

リンク: 「薩摩焼酎認証マーク」決定.

以前、マークを募集しているという記事を書きましたが、公募された中から厳正な審査を経てマークが無事に決まったようです。商標の問題がありますのでマーク自体をここではご紹介することはしませんが、黒ぢょかと猪口をデザインしたなかなか素敵なマークだと思います。鹿児島県産芋焼酎にはこれから付けられるようなので実際に見るのはもうしばらくあとになりそうですが、このマークがイメージアップとよりいっそうの普及につながってくれると嬉しいですね。

2006酒造年度の鹿児島県本格焼酎生産量・出荷量まとまる

リンク: 鹿児島県産の本格焼酎、06酒造年度の出荷量4.2%増.

いささか旧聞に属す話題ですが、今年も鹿児島県産本格焼酎の出荷量がまとまりました。引き続き、芋焼酎の出荷量は伸びているようですが、その伸びはだいぶ落ち着きを見せてきたようです。たしかにスーパーなどでも鹿児島県の大手蔵元産芋焼酎を多数見掛けるようになっていますからだいぶ必要な量は出回るようになってきているのでしょう。より一層の出荷を目指してまだ甲類(連続式蒸留焼酎)の強い東北・北海道への普及と海外輸出を目指すようですが、東京などの大都市圏でもまだまだファンを開拓する余地は残っていると思います。東京で呑んでいる人々が必ずしも本格焼酎をしっかりと受け入れたわけではなく、ブームだから呑んでいるという向きも多いと思います。また、料飲店が本格焼酎の正しい飲ませ方を知らず、折角の美味しい焼酎をまずくしてしまっていて、焼酎の味はこんなものであると思ってしまっている人もかなりの数になります。量の普及も大事ですが、これからはどんな局面でも本格焼酎を呑んでもらえるように文化の普及も重要になってくると思います。本格焼酎の文化は鹿児島だけのものではなく、九州全域、そして伊豆諸島の島々にも存在する文化なのですから、そうしたところと共同で啓蒙啓発キャンペーンをしてもいいと思います。

いよいよ2007年の芋焼酎の仕込み開始

リンク: 早くも芋焼酎仕込み 松露酒造.

松露」「心水」でおなじみの松露酒造さんが仕込みに入ったというニュースです。立秋を過ぎた頃から芋焼酎の仕込みが始まります。実際に本格的な仕込みが始まるのは9月くらいからですが、だいたい立秋を過ぎたあたりから早堀のサツマイモが収穫可能になるためです。そして立冬くらいには最初の頃に仕込んだ芋焼酎が新酒として楽しめます。こうしたニュースを見るといよいよ夏も盛りだなぁ、と思います。

本格焼酎の値上げ

リンク: 芋焼酎 1.8リットル100円上げ 来月以降 かす廃棄費上昇.

このBLOGを以前からこのBLOGをご覧頂いている皆様にとってはまたかと思われるかもしれませんが、何度も取り上げているかす処理に関する話題です。この記事では大手がメインですが、中小の蔵でも価格を上げるケースが増えています。非常に誤解が多いのですが、全部のかすが海洋に投棄されていたわけではありません。近隣の農家にかすを無償で譲渡して喜ばれていたケースもあります。むしろ中小蔵ではそちらの方がメインでした。しかし、海洋投棄が禁止されるとともに畑に撒くのもそのままではだめ(土壌への投棄という扱いになってしまう)となってしまったのが大きな原因なのです。この辺の事情に関しては以前の記事、「焼酎かす処理のあれこれ」(2005年1月19日)と「小規模蔵の焼酎かす処理に特例を」(2006年8月24日)をご覧頂ければ幸いです。

ただ、今回、多くの蔵が値上げしているのは必ずしもかす処理だけではありません。本格焼酎や泡盛は蒸留という工程が必要になりますが、蒸留はボイラーを用いて行うことが多く、燃料代はかなりの金額となります。原油価格は、一時期に比べて下がったとはいえ、引き続き高水準で推移しています。当然燃料価格も上がっており、今までは企業努力で何とか吸収してきたものもこの水準が長く続いていることで値上げも考えなければならないという状況になっているのも事実です。

呑兵衛として値上げは反対したいところではあるのですが、このような事情を見ていくとしかたないのかもしれないと思っていたりもします。皆様も是非ご理解頂ければ嬉しく思います。

鹿児島県の酒造組合が統合へ

リンク: 鹿県内の酒造組合が10月一本化

鹿児島県内の酒造組合は各地域毎に分割されています。そのため、鹿児島県全体の酒造組合はなく、鹿児島県酒造組合連合会という酒造組合の連合体が存在しています。それらの個別酒造組合を統合して連合会を解体した上で、改めて「鹿児島県酒造組合」とするというニュースです。「薩摩」がTRIPS協定の産地保護対象となったことが今回の統合につながったのでしょう。いままでも連合会としてのイベントをすることが多かったのですが、これからは、より細やかな対応が鹿児島県全体で取れるようになると期待しています。

台湾で無断登録された「泡盛」が取り消し裁定

リンク: 「泡盛」商標取り消し 台湾政府が裁決 琉球新報.

少し前の話題ですが、情報を入手しましたので記事にします。

琉球泡盛はTRIPS協定第23条(知的所有権の貿易関連の側面に関する協定)に基づいて、地理的表示の保護がなされています。ただし、これは「琉球」という地名に対してのみで「泡盛」という単独用語に関しては保護の対象ではありません。また、泡盛と同じ製法のアルコール飲料は台湾などでも生産されています。しかし、これから世界市場で日本発のスピリッツを広めていこうという矢先に「泡盛」が全く関係のない会社によって商標登録されてしまうのはやはり問題が多いと思います。今回の裁決はラッキーだったといえるでしょう。

焼酎でも事情は同じです。確かに「球磨」「壱岐」「薩摩」は地名自体は保護されていますが、焼酎という名称は世界的にも保護の対象ではなく、誰でも商標登録することが可能です。また、TRIPS協定非締結国にはこの保護義務は適用されないという側面もあります。是非とも日本酒造組合中央会にはいち早く動いて頂いて、商標保護制度が発効している国では「本格焼酎」や「本場泡盛」「球磨焼酎」「壱岐焼酎」「薩摩焼酎」などを商標登録してほしいところです。これは日本の国酒である本格焼酎が世界中で親しまれるようにするための大事な一歩だと思います。

鹿児島県酒造組合連合会が薩摩焼酎の認証マークを公募

リンク: 鹿児島県酒造組合連合会「薩摩焼酎」認証マーク募集.

以前、「薩摩」が国際的な地理的表示として認められたことをこのBLOGでもお伝えしましたが、「薩摩焼酎」を名乗るための条件を満たした本格焼酎に付けるための認証マークをこの度公募することになったそうです。募集期間は2007年6月30日までとなっています。もし選ばれると今後出荷される「薩摩焼酎」に自分の書いたマークが付けられるわけですからすごいことですよね。絵に憶えのある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。

奄美大島酒造組合が「黒糖焼酎の日」を制定

リンク: 5月9、10日は「黒糖焼酎の日」/奄美大島酒造組合.

奄美大島酒造組合は「こくとう」の連想から5月9日・10日を黒糖焼酎の日と決定したそうです。ちなみに奄美大島酒造組合は奄美大島一島の酒造組合ではなく、奄美群島で黒糖焼酎を製造している全ての蔵元が加盟している酒造組合になります。そのため、今回の決定は黒糖焼酎を製造している全ての蔵元で共通した見解ということになります。

黒糖焼酎は砂糖由来の焼酎で甘い味わいと香りが特徴です。本格焼酎ブームで需要が一気に拡大し、東京でも多くの店で見かけるようになってきました。今年は制定しただけ、という状況のようですが、来年からはこの日にあわせてイベントなどを実施するとのこと。どんなイベントが展開されるのか大変に楽しみです。

来年に行われるであろうイベントに関してはこのBLOGでも情報が入り次第お伝え致します。

平成19年熊本国税局酒類鑑評会

鹿児島県酒造組合連合会が主催する鹿児島県本格焼酎鑑評会の結果は毎年のこのBLOGでもお伝えしておりましたが、今年からは熊本国税局が主催する酒類鑑評会に関しても結果をお伝えしていこうと考えております。

少し前の話題となりますが、今年の酒類鑑評会の結果は4月19日に発表となりました。平成19年熊本国税局酒類鑑評会で受賞製造場代表・受賞製造責任者代表となった蔵は以下の通りです。()内は所在県・受賞銘柄・主原料。

受賞された各蔵の皆様おめでとうございました。

なお、清酒も含めた入賞全銘柄に関しては熊本国税局の公式発表をご覧ください。

球磨焼酎のロゴマーク決まる

少し前のニュースになりますが、2007年3月21日に球磨焼酎酒造組合は球磨焼酎に関する統一ロゴを策定しました。米粒にひらがなの「く」を図案化したもので、今後は球磨焼酎各銘柄に付けるほか、ポスターなどにも活用していくそうです。見本では米粒の色は水色に塗られていたのですが、商品ラベルなどによってこの色は変化するとのこと。今回のロゴ策定に併せて球磨焼酎酒造組合の公式サイトも立ち上げるそうで、どんなサイトになるのか楽しみです。

芋焼酎ブームが去りつつあり、ブームの恩恵を必ずしも受けきれなかった面のある球磨焼酎ですが、広報活動によって、少しでも球磨焼酎のおいしさに目覚める方が増えてくれれば嬉しいのですが......。これをご覧の皆様も芋一辺倒ではなく、ぜひとも美味しい米で作られた球磨焼酎をお試し下さい。ライトな焼酎から何十年も寝かせた逸品まで様々な世界が広がっています。芋とは違った味わいに驚くことでしょう。

公式サイトの開設が確認出来ましたらまたこのBLOGでもお知らせ致します。

2007/06/06追記.球磨焼酎酒造組合の公式サイトが完成していたようです。アドレスはhttp://www.kumashochu.or.jp/になります。

平成18年度鹿児島県本格焼酎鑑評会表彰式

BLOGを始めてから毎年ご紹介している鹿児島県本格焼酎鑑評会の結果ですが、今年も発表になりましたのでBLOGにてご紹介致します。平成18酒造年度の鹿児島県本格焼酎鑑評会各部門の総裁賞代表受賞の蔵は以下の通りです。()内は受賞銘柄。

いもばかりが焼酎ではありません!

リンク: [球磨焼酎苦戦 「芋」に押され販売量2年連続減 酒造組合05年度まとめ] / 熊本 / 西日本新聞.

どうしてもいもに注目が集まりがちですが、日本の国酒である本格焼酎の良さはいもばかり呑んでいても判りません。

本格焼酎が他の蒸留酒と違うのは掛け合わせる材料を変えるだけで味わいが様々に変化することといっても良いでしょう。いもにはいもの良さがあり、麦には麦の良さがあり、そして米には米の良さがあります。せっかく焼酎を呑むようになったのにいもしか呑まないなんて人生の半分以上を損しています。

普段はいもを呑んでいても目先を変えることで楽しみのバリエーションが増えることでしょう。居酒屋やバーへ行って米や麦があったらぜひ色々と呑んでみて下さい。様々な味わいがあり、いもとは違った美味さに驚くことでしょう。

水害罹災の小牧醸造、仕込み再開!

リンク: 豪雨被災の焼酎工場 40日ぶり仕込み再開.

小牧醸造の焼酎をぜひ!で取り上げました小牧醸造さんが仕込みを再開されたようです。今回仕込んだ焼酎は10月下旬くらいに出荷されるそうなので復興第一号を買って賞味したいと思います。皆さんも引き続き、ご支援をお願い致します!

小規模蔵の焼酎かす処理に特例を

リンク: 鹿児島の焼酎各社、焼酎かす処理対策急ピッチ.

以前、このBLOGで焼酎かす処理のあれこれという記事を書きましたが、これの続報的な記事です。法律で義務化されてしまうため、資本の大きなところ以外は日経の記事にあるとおり、処理プラントを共同で建てています。しかし、ブームとは無縁であった蔵はいまでもどうするのか頭を抱えています。また、年間生産量が100石程度の小さな蔵も余力がなく、下手をすると"滓処理倒産"なども出かねません。近所の農家に喜ばれていたものが全く正反対の厄介者となり、多額の処理費用を負担するというのは、やはり解せないところがあります。

もちろん、こうした強制力の結果、逆に処理された焼酎かすが商品として注目されているという事情は承知しています。しかし、実際にはプラントを売る商社でもなければ誰も得のない施策なのも事実です。もちろんロンドン条約による海洋投棄の禁止は遵守しなければなりません。ただ、海洋投棄とは全く無縁であった小規模蔵まで一律でこれを強制するのはいかがなものでしょう。政策を変えるのはなかなか難しいかもしれませんが、いまからでも一定生産量以下の蔵は何らかの特恵処置を採れないか、ぜひとも関係省庁には検討をして欲しいと思います。

2005酒造年度の鹿児島県本格焼酎生産量・出荷量まとまる

リンク: 鹿児島の芋焼酎出荷、伸び鈍化.
リンク: 焼酎出荷量最多8.9%増/鹿県産05酒造年度.

2005酒造年度(1酒造年度は7月から翌年6月までで区切ります)における鹿児島県産の焼酎に関するデータがまとまったということで日本経済新聞と南日本新聞が記事を配信しています。ところが、同じデータを使用しているにもかかわらず、見出しは全く正反対となっています。まさにデータのマジックという感じですが、実際はどうなのかをきちんと見てみたいと思います。

肝心の数値データですが、これは南日本新聞に年度の推移とともに掲載されています。これを見ると確かに出荷量は最多を記録しています。しかし、伸びがここ2年で鈍化しているのは紛れもない事実です。「ブーム」と呼ばれる現象は落ち着きを見せたといえるでしょう。その意味で南日本新聞に記載されている

同連合会は生産量減について「麦やそばが落ちたが、芋は15%以上の伸び。全体として前年並みとみるべきだ」と分析。「出荷量も過去最高で来年は15万キロリットルを超えるのではないか。芋中心に焼酎ブームは続いている」とみている。

というのは不正確といえます。それでは日本経済新聞の記載はどうでしょうか。
芋焼酎は好調だが、麦焼酎、米焼酎の不振で、全体の伸び率は同5.8ポイント下がり一ケタとなった。

これに関しては異論があります。各蔵元はいも焼酎に掛かりきりとなっているため、麦や米の生産を少なくしているという見方が正しいのではないでしょうか。また、いも焼酎で経営が成り立つため、麦や米を無理して仕込んで売りさばかなくても良くなってきたという側面もあると思います。一方では閑散期の対策としての「桶売り」もしっかりと続けており、「県外未納税移出(おけ売り)は0.2%増の6万6000キロリットル」(南日本新聞)とあります。つまり、自社で販売をする米焼酎や麦焼酎を減らした、あるいは鹿児島県外の蔵へいも焼酎の桶売りをした蔵も結構ある、のどちらかということでしょう。個人的な感想としては鹿児島県外へのいも焼酎の桶売りも増えていると見るのが正しいような気がします。

いずれにしても成長は鈍化しています。関係者の皆様におかれましては、ここで気合いを入れ直していただき、ぜひともロックばかりではなくお湯割りで飲める食中酒としてのいも焼酎の良さを普及啓蒙する活動を行ってほしいと思うところです。このままロック一辺倒では早晩焼酎は廃れていきます。いも焼酎は食中酒としてお湯割りや水割りで美味しく飲めるのだ、というもう一段の活動がこれからは重要だと思います。本当に本格焼酎が日本全国の飲食店で根付いて行くにはこれからの舵取りが問われるのではないでしょうか。

小牧醸造の焼酎をぜひ!

リンク: 豪雨で工場浸水 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).
リンク: 小牧醸造株式会社.

先日、九州地方では大水害が発生しました。特に鹿児島県北部ではその被害が大きく、上でリンクしている小牧醸造さんは川内川が氾濫してしまったことで蔵が水没するという大被害を受けました。蔵が水没というのはすなわち土中に埋まっている甕なども全て水没してしまうということであり、生産を再開するにはそれらを一回消毒する必要があります。蔵が蔵の中を消毒するということはどういうことか。蔵にいる有益な酵母菌も全て一回死滅させてしまうということにほかならないのです。これは蔵元にとっては大打撃です。その上、出荷のために倉庫においていた焼酎も全て水没して使い物にならなくなり、さらに偶然にも設備を新しくしたばかりで、新しい機械類も全て稼働しなくなってしまいました。読売新聞の報道などを参考にすると億を超える損害が発生している可能性があります。

小牧醸造さんは非常に先駆的な取り組みを多くされていることで焼酎好きの間では有名です。他の蔵に先駆けて行われた大手酒造メーカー・宝酒造とのコラボレーションや青果用のサツマイモであるベニアズマを使用した「紅小牧」など、その取り組みは賛否両論色々あったのも事実です。

しかし、水害による被害は蔵のせいではありません。私自身は小牧醸造さんとは何にも関わりのない一介の飲兵衛ですが、こんなことで旨い焼酎を造る蔵が潰れてしまっては焼酎好きにとっても大きな損失になると考えています。いつも呑んでいる焼酎を一旦おいて頂きまして、機会がありましたらぜひとも小牧醸造さんの焼酎を購入して下さい。我々遠隔地の飲兵衛が小牧醸造さんの再建を応援するには小牧醸造さんの焼酎を買うことが一番の支援です。現在自社サイトからの通信販売は取りやめておられるようですが、市場には既出荷分が出回っています。例えば「一刻者」は近くのコンビニエンスストアやスーパーで販売されていると思います。これを買うだけでも十分応援になります。また、この蔵が作っている銘柄は公式サイトにも載っていますので店頭で見つけられたらぜひとも購入して下さい。

このBLOGでも小牧醸造さんの今後に注目して、応援していきたいと考えています。

球磨焼酎酒造組合がとジェトロとスコットランド視察

リンク: 球磨焼酎組合「スコッチ」本場にミッション団(06/04/26).

人気が高くなって、海外進出を考えるとまず売らんかなの姿勢が見えてしまうものですが、今回の派遣はなかなか有意義になりそうです。球磨焼酎はWTOでもきちんと保護されたブランド名ですから、製法や原料の独自性は十分持っていると思います。スコッチの良いところを球磨焼酎が元々持っている良い点とうまく「ブレンド」して更に良いものとなってくれれば飲兵衛としては大変に嬉しいところです。

どのような成果が今後出てくるのか楽しみに見守りたいと思います。ところでこの派遣団には繊月さんは参加するのですかね?

平成17年度鹿児島県本格焼酎鑑評会表彰式

平成17酒造年度の鹿児島県本格焼酎鑑評会各部門の総裁賞代表受賞の蔵が発表されました。は以下の通りです。()内は受賞銘柄。

  • 甘藷の部......南洲酒造(さつま島美人(25度)(35度)
    ※市場に出回っているさつま島美人は複数の蔵元で蒸留された焼酎の原酒をブレンドしたものですが、鑑評会には各蔵元が個別に出品しています。

  • 黒糖の部......松永酒造場(奄美
    ※市場に出回っている奄美は複数の蔵元で蒸留された焼酎の原酒をブレンドしたものですが、鑑評会には各蔵元が個別に出品しています。

  • 米・麦の部......本坊酒造(屋久の碧玉・麦焼酎)

    受賞された各蔵の皆様おめでとうございました。

    ※二年度前の鹿児島県本格焼酎鑑評会から米の部と麦の部に関しては米の部と麦の部を統合して総裁賞代表受賞を決定しています。

平成17酒造年度鹿児島県本格焼酎鑑評会審査行われる

リンク: Aptiva野郎の焼酎日記: 1月20日に飲んだ焼酎 平成17酒造年度鹿児島県本格焼酎鑑評会審査.

今年も鑑評会の時期がやってきました。昨年仕込まれた本格焼酎の出来を知ることのできる一年に一回の盛大なイベントです。

ちなみに平成16酒造年度の鹿児島県本格焼酎鑑評会各部門の総裁賞代表受賞の蔵は以下の通りです。()内は受賞銘柄。

  • 甘藷の部......薩摩酒造さつま白波
    ※薩摩酒造は各蒸留所から出品されていますが、今回の受賞は頴娃蒸留所開聞蔵。

  • 黒糖の部......朝日酒造(朝日

  • 米・麦の部......焼酎蔵薩州濵田屋伝兵衛(兼重
また、総裁賞代表受賞で表彰状を受け取ったのは黒糖の部で代表受賞をした朝日酒造でした。

今年はどこの蔵が受賞するのでしょうか。楽しみなところです。
※現在、鹿児島県本格焼酎鑑評会は米の部と麦の部を合わせて総裁賞代表受賞を決定しているそうです。誤った記載となり、関係各位にはご迷惑をおかけいたしました。

薩摩と白山に地理的表示

リンク: 「薩摩焼酎」を原産地指定 国税庁告示.
リンク: 清酒「白山」ブランド化。産地指定、国税庁が告示。「他産地品は名乗れません」 .

昨日付の官報で「地理的表示に関する表示基準第二項に規定する国税庁長官が指定するぶどう酒又は蒸留酒の産地を定める件の一部を改正する件」(国税庁告示第三十一号)が告示されました。これにともない同告示の名称が「地理的表示に関する表示基準第二項に規定する国税庁長官が指定するぶどう酒、蒸留酒又は清酒の産地を定める件の一部を改正する件」と改正され、薩摩と白山に地理的表示が認められることとなりました。薩摩は焼酎、白山は清酒に関して適用されることになります

薩摩焼酎と名乗るためには以下のような基準があります。
1.名瀬市・大島郡を除く鹿児島県内で生産されたサツマイモだけを原料にしている。
2.名瀬市・大島郡を除く鹿児島県内で製造から容器詰めまで行っている。
これらの基準によって今後「薩摩焼酎」と名乗ることが出来るのはいも焼酎に限定されます。「薩摩米焼酎」や「薩摩麦焼酎」は名乗ることが出来ません。今後鹿児島県酒造組合連合会では「薩摩いも焼酎」という統一ブランド名を浸透させていくようです。

一方、同時に認定された白山ですが、これは以下のような条件があります。
1.白山市内の地下水を使用する
2.白山市内で醸造から瓶詰めまで行っている。
3.酒造好適米を70%以上精米して使用する、ただし原料米の産地は問わない

今回「白山」を申請していた松任税務署管内の酒蔵で構成する石川酒造組合は、既に前述した条件の下でつくられた清酒に「加賀菊酒」というブランドをつけて展開をしていました。今回、白山が地理的表示として認められたことで「白山菊酒」「加賀白山菊酒」といった統一ブランドを作り、展開していくようです。
ちなみに「加賀菊酒」というのは江戸時代に「幻の銘酒」などと謳われていたものです。加賀の何処でつくられたものか、正確な産地は明らかになってはいませんが、1823(文政6)年に冨田景周という人が書いた「加賀菊酒考」によると金沢説と鶴来説が有力であるとしています。1546年に尾山御坊が金沢に建てられるまでは鶴来の方が大きな街でした。金沢が本願寺から加賀藩に掛けて執政の中心になると金沢の方が大きくなっていきます。こうした経緯から石川酒造組合では菊酒の源を鶴来、つまり現在の白山市と考えており、今回の申請によって、このブランド名をきちんと後世へ継承していこうという考えのようです。
なお、WTOのトリプス協定では蒸留酒とワインのみが地理的表示の保護対象となっているため、現時点では「白山」の地理的表示は日本国内のみの保護にとどまります。今後、国税庁ではトリプス協定で清酒の産地名も保護されるように働きかけを強めていくそうです。

地理的表示がしっかりすれば我々飲兵衛にとっては判断基準が増えるので誠に素晴らしいことだと思います。色々なところでしっかりとした基準を作り、美味しい清酒・焼酎を呑ませて欲しいものですね。

本格焼酎の日と焼酎ヌーボー

今日、11月1日は「本格焼酎の日」です。いも焼酎は青果品であるサツマイモを使用して仕込まれるため、サツマイモの収穫が本格化する8月くらいから仕込みが始まります。8月頃に仕込んだ焼酎は蒸留と熟成を経て、だいたい11月くらいから飲み頃となります。また、11月1日は10月に出雲での会議を終えた八百万の神が帰ってくる日でもあります。こうした経緯と縁起を担ぐ意味から1987年に11月1日を焼酎の新酒を味わう記念日である「本格焼酎の日」と定めることになったのです。

最近よく聞く「焼酎ヌーボー」ですが、これは多くの場合、その年に仕込まれたいも焼酎の新酒を指すことが多いようです。多くの焼酎が「ヌーボー」「新酒」と付けていますのでわかりやすいと思います。特殊な命名をしている新酒としては桜島年号焼酎本坊酒造)や煮たて田苑酒造)、焼酎初蔵仕込濱田酒造)などがユニークです。

今宵はぜひとも新酒が飲める世界的にも珍しい蒸留酒である本格焼酎を片手に今年のサツマイモの味に酔いしれてはいかがでしょうか。

「薩摩焼酎」指定なるか

リンク: FujiSankei Business i. 総合/鹿児島酒造組合 「薩摩焼酎」、WTO基準で世界へアピール(2005/10/25).

WTOには産地保護の観点からトリプス協定というのが存在しています。この協定は蒸留酒とぶどう酒の産地呼称を保護するための協定です。日本では、球磨・壱岐・琉球の3地域がそれぞれ球磨焼酎・壱岐焼酎・琉球泡盛として保護されています。今回の動きは鹿児島県の焼酎蔵が4番目の指定を目指そうというものです。

現在考えられている案では原料芋の段階から制限を行い、種付け、栽培、収穫、仕込み、貯蔵、出荷まで全て鹿児島県内で行わなければならないという厳しい条件を付けています。これによって、現在問題になっている「この焼酎は中国の冷凍芋を使用したものなのかが判らない」という問題点が解消出来ます。

ちなみに中国産の冷凍芋を使用していても蔵の技術がきちんとしてれば十二分に美味しいレギュラー酒ができることは付記しておきたいと思います。

日本一早いいも焼酎の仕込み

日本一早い焼酎仕込み

先の記事で醸造年度は7月1日からだと申し上げましたが、小牧醸造は醸造年度の元日に仕込みを開始しました。詳しくない方ですと「ふむふむなるほど」と思うだけではないかと思いますが、よくご存じの方は「なんでこんな時期から!?」と不思議になると思います。

この記事を確認してみたところ、鹿児島では6月末くらいから収穫できる「紅さつま」という品種を使った「紅小牧」という銘柄を仕込んでいる風景のようです。

本格焼酎といえば「コガネセンガン」という品種がほとんどでしたが、最近ではこうした「紅さつま」のような別の品種を使うケースが増えており、いも焼酎自体の味わいがかなり広がってきているといえます。私は紅小牧を呑んだことがないのですが、他の紅薩摩を使ったいも焼酎から想像するに香りが高く、はじめはやや酸味があり、徐々に甘みが広がる感じではないかと思います。紅さつま自体は食用としてもおいしいのでぜひ一度ふかし芋で食べてみてください。

新年度になりました!

新年度になりましたねー!いやいや、寝ぼけてはいませんよ(^^)
実は本格焼酎や清酒の世界では7月1日が新しい年度の始まりなのです。これを酒造年度(Brewery Year)と呼び、「平成17酒造年度」「17BY」などと表記します。
そもそもは10月1日が新酒造年度でした。これは清酒の醸造が新米の出回る10月1日以降に始まることが多く、酒税の徴収や原料米の割り当て(※)を実施するには4月1日始まりでは何かと不便があったためです。
これが技術進歩に伴い、早場米を使用した秋口からの仕込みが始まる様になったため、昭和40年に国税庁によって7月1日を新酒造年度とすることに決まりました。
清酒で「11BY○○純米長期貯蔵酒」などと書かれている物がありますがこれは平成11酒造年度に仕込まれた純米酒ということを示しています。
新年度には果たしてどんなお酒達が仕込まれ、私たちの舌を楽しませてくれるのでしょうか。楽しみです(^^)

(※)かつて日本は厳格な「食糧管理制度」(食管制度)があり、原則として日本国内で生産された米は全て政府が流通管理をしていました。清酒や本格焼酎の醸造も例外ではなく、このような米の割り当てを決定する必要があったのです。

注目を集める粕取り焼酎

伝統技法の復活 粕取焼酎/唐津で~鳴滝酒造

早苗饗焼酎:酒かす蒸留、製法を復元 久留米「杜の蔵」、6月中旬から販売 /福岡

このところ新聞紙上で粕取り焼酎が話題に上ることが増えています。上の記事は朝日新聞なのですぐに読めなくなると思いますが、この件の詳細に関しては九州焼酎芸能ニュースの佐賀でも正調粕取蒸留に取材陣が!正調粕取焼酎 『ヤマフル』蒸留に挑む!で読むことができます。

昨今の焼酎ブームは収束の兆しを見せていますが、焼酎ブームによって、焼酎そのものが持つ文化的な特性にも注目が集まるようになり、こうした粕取り焼酎のような絶滅しかかっていた焼酎まで全国へ記事が配信されるようになったのは喜ばしいことだと思います。ちなみに杜の蔵さんは「吟香露」、鳴滝酒造さんは「ヤマフル」が粕取り焼酎になります。

何事にも注目されるにはいろいろな方の苦労があるわけです。いも焼酎のときは全国に乗せるためにメディア展開をした西川りゅうじん氏や鹿児島の蔵元と大都市の料飲店をつないだ小瀬戸酒店さんが相当に努力をされたと伺っています。

粕取り焼酎に関しては、この記事でも紹介されている鳴滝酒造さんと杜の蔵さん、東京で精力的に酒販店への営業を展開した酒のこばやしさん、サイトで粕取り焼酎の魅力を伝えた「しょちくれけんちゃん」のけんじさんと「九州焼酎探検隊」の猛牛さん、「南ん風」のgoidaさんたちの力は大きかったと思います。

いも焼酎はメディアを利用した展開でしたが、粕取り焼酎は地道な宣伝と足で稼いだ結果、こうして徐々に注目集めつつあるわけですから、これもすごいことだと思います。粕取り焼酎の絶滅は寸前のところで食い止められたと見てよいと思います。関係者の皆様の努力に敬服いたします。

ぜひとも粕取り焼酎、できれば籾殻を混ぜて蒸留した「正調粕取り焼酎」を呑んでみてください。「焼酎通」を自称される皆様、これがうまいと思えるなら、本当の「焼酎通」だと思います(^^)

球磨焼酎を醸す高校が登場!

4月から熊本県球磨郡あさぎり町にある熊本県立南稜高校に2005年4月から「醸造」という科目が新設されます。

そのため、同高校では国税庁から試験製造免許を取得するべく申請を行っておりましたが、3月12日に蒸留設備などが完成したそうです。試験製造免許なので正式な焼酎蔵と呼べるか判りませんが、「南稜焼酎蔵」と名付けたその心意気を買って、球磨焼酎29番目の蔵元と数えたいと思います。

後継者育成を視野に入れた球磨焼酎酒造組合が全面的にバックアップして、ここで造られる焼酎は全て本物になります。また、ここの特色は米も自分たちで生産したものを使用している「純南陵高校産」の焼酎であること。本格焼酎が今後進むべき方向性を締めているようで嬉しくなる話ですね。将来的には更に研究が進められるように東京農業大学との連携を行うことも想定しているそうです。高校で基礎を学び、大学で技術と人脈を発展させ、大いに刺激を受けてさらに美味しくなった球磨焼酎が登場するのもそれほど遠い未来の話ではないようです。

ただ、残念なのは取得している免許が試験製造免許のため、製造された焼酎は基本的に全て廃棄されてしまうとのこと。未来の球磨焼酎の担い手が生産した焼酎を味わうことが出来れば、球磨焼酎の奥深さも判りますし、既存の蔵元も刺激を受けるかもしれません。また、地域活性化という点でも球磨焼酎のラインナップにひと味加わるわけで、大変に素晴らしいことだと思います。特区申請などで上手くこの焼酎を活かすことが出来ないか、ぜひ関係者の皆様にはご検討頂きたいところです。

※この記事の作成にあたっては焼酎盆地というサイトを通じて球磨焼酎の普及に力を入れておられるSASANABA様にご協力頂きました。

焼酎の甲乙逆転も安心できず

本格焼酎・泡盛ブーム 乙が甲を逆転

本格焼酎派としては大変に嬉しいニュースではありますが、本文中に載っている

〇四年の甲類は前年比3・8%増の五十二万五百二十二キロリットル、乙類は17・2%増の五十二万六千五百六十八キロリットル。
という記述を見るといささか不安になります。
徐々に増えていったのであれば、需要にあわせて無理なく伸びているといえるのですが、17%もの伸びということですとブームということで急速に生産量を拡大していると予想できます。そうなると体力に見合わない投資を無理にしてしまって、生産量を増やしたケースもあるでしょう。本格焼酎はブームによって市民権を得ましたから、ブーム終了後に若干停滞したとしても緩やかな成長軌道を描くことは間違いありません。しかし、経営体力にあわない投資をしているとブーム終了後の"踊り場"を過ごすことが出来なくて、最悪の場合は閉鎖などの道を歩んでしまうことも想定されます。
ブームは出来る限り長く続いて欲しいとは思いますが、これらのニュースに惑わされて「まだまだ伸びる」と無理な投資をすることなく、ブーム後にも続けていけるように体力を温存して欲しいと一飲兵衛としては思います。これ以上、美味しい焼酎を造る蔵がなくなってしまわないように......。

平成16酒造年度鹿児島県本格焼酎鑑評会表彰式

平成16酒造年度の鹿児島県本格焼酎鑑評会表彰式が2月10日に開催されました。各部門の総裁賞代表受賞の蔵は以下の通りです。()内は受賞銘柄。

  • 甘藷の部......薩摩酒造さつま白波
    ※薩摩酒造は各蒸留所から出品されていますが、今回の受賞は頴娃蒸留所開聞蔵。
  • 黒糖の部......朝日酒造(朝日
  • 麦の部......焼酎蔵薩州濵田屋伝兵衛(兼重
  • 米の部......焼酎蔵薩州濵田屋伝兵衛(兼重
また、総裁賞代表受賞で表彰状を受け取ったのは黒糖の部で代表受賞をした朝日酒造でした。受賞された各蔵の皆様おめでとうございました!

本格焼酎のアジア進出で

アジアに広がる焼酎ブーム 日系駐在員から浸透

例によって朝日新聞は記事をあっという間に削除してしまうと思います。そこで上手く引用になるようにしながら記事を紹介したいと思います。

 焼酎ブームがアジア諸国に広がり始めた。日系企業の駐在員から伝わったのがきっかけだが、焼酎や泡盛のルーツは東南アジアという説もあり、現地の人にもなじみやすいようだ。輸出量はまだ少ないが、本場・九州の焼酎メーカーには輸出拡大に向けて急きょ海外部門を設ける動きもある。人気が高いのは日本と同じく芋焼酎だが、日本でも品薄気味なだけに輸出量は少なく、現地では手に入りにくいという。

 ベトナムの首都ハノイにある日系スーパー、ハノイ西友。店の一番奥の棚には、日本国内のスーパーと見間違うほど、焼酎や日本酒などがずらりと並ぶ。900ミリリットルの麦焼酎が日本円で3500円と安くはない。

 それでも「日本レストランだけでなく、最近は現地の人も買っていく」と飲料担当のレイ・ズンさん(26)。酒類の売上高は前年並みだが、焼酎は10%増の勢いという。

 ベトナムに進出した日本企業の04年の投資額は前年の3倍に増えた。政府の途上国援助による道路や橋の建設も続き、駐在する日本人は多い。

 芋焼酎「さつま白波」などを輸出する薩摩酒造(鹿児島県枕崎市)の総生産量のうち輸出は1%未満だが、5年前の3倍に増えた。大半はアジア向け。西一郎商事部長は「現地の人が飲み始めた。とくに東南アジアはブームに近い」と驚く。

 麦焼酎「いいちこ」を造る最大手の三和酒類(大分県宇佐市)は昨春、中国の上海と北京向けに出荷を始めた。初年度は10万本(720ミリリットル入り)の予定で、1年目の出荷量としては過去の米国やシンガポールを上回る。昨夏には専任の海外担当者を設けた。

 鹿児島市の小正醸造も昨年4月に海外事業部を新設。香港など9カ国への輸出に備える。担当部長は「最初は在留邦人向けと考えていたが、中国人も焼酎に注目している」と話す。

 海外進出の背景には、日本市場の先行きへの不安もある。シンガポールなどに麦焼酎を出荷する神楽酒造(宮崎県高千穂町)の荒牧賢二海外事業部長は「少子化の進む日本は市場が縮小する。海外で一番ブランドを築く先行投資の時期だ」と意気込む。

 ただ、アジアでも芋焼酎は入手困難。ベトナムのホーチミン市ですしハウスを経営する中村一郎さん(56)は「芋の人気が高いが、なかなか手に入らない」と困惑気味。雲海酒造(宮崎市)の担当者は「国内でも不足気味の芋は、輸出は無理。海外には待ってほしいというしかない」と話す。

 宮崎県産業貿易振興協会の藤本哲也事務局長は「昨年からアジア向けの焼酎輸出は伸び始めた。清酒に続き、今後も海外市場に注目するメーカーは増える」とみている。 (01/21 21:34)


米国や欧州では「ホワイトスピリッツ」は低級な酒というイメージがあるため、なかなかなじみが無いようですが、アジアで蒸留酒は普通に呑まれていますので、確かになじみやすいと思います。韓国は韓国焼酎、中国は白酒、ベトナムはネップモイなどが有名です。「Shochu」も受け入れてもらいやすいかもしれないですね。

ただ、現在の問題点としてはやはり生産量の問題があるということです。いいちこのような麦焼酎は一年中生産できますし、減圧で出荷するのでそれほど熟成期間もいりませんから、輸出も簡単だと思います。しかし、常圧で醸された米焼酎や麦焼酎はある一定以上の熟成期間が必要になります。また、いも焼酎は生産できる時期が限定されています。そうした理由でなかなか生産量を増やすことが出来ません。こうした数量の限られる本格焼酎が、普通の店舗にも当たり前のようにならびはじめ、国内での消費量自体が伸びていますから、海外へ流すだけの量はないような気がします。それでも何とかやりくりして輸出をするのは、それだけ本格焼酎のメーカーが「ブーム後」にかなりの危機感を持っていることの表れだと思います。もちろん少子化に伴う市場の現象ということもあるとは思いますが、それ以上にブーム後の状況に危機感があると思います。

また、こうした海外進出を実施するのであれば登録商標や生産地指定を今から対策として取り組んでいく必要があるのではないかと思います。本格焼酎は壱岐・球磨・琉球が既にWTOに定められた生産地指定となっています。もし、中国が「琉球風泡盛」というものを出してくれば国際条約に則って対抗することが可能です。ところが、「さつま焼酎」や「日向焼酎」はどの国からでも出すことが可能になっています。ベトナム産の「さつま焼酎」が販売されてもおとがめなしなわけです。出来る限り素早く産地指定を実施し、産地名の保護に取り組むべきだと思います。

本格焼酎の国内供給が回っていない状況で海外進出というのもなかなか難しい選択肢だとは思いますが、まずは大手が進出し、土台を築くのを中小蔵は待っても良いと思います。

焼酎かす処理のあれこれ

三和酒類 焼酎かす処理設備が完成 4月に本格運転

焼酎かすというのは本格焼酎を蒸留したあとに残るもろみのかすなどをさします。これはアルコールが抜けたあとの物質で、畑に蒔くと大変良い肥料になります。もともと粕取り焼酎は清酒かすからアルコールを抜き去り、畑や水田の肥料として利用するために始まったものです。
大手はその処理量が多いため、肥料として出すのではなく、海洋へ投棄していました。焼酎蔵の大部分を占める中小規模の蔵は海洋投棄ではなく、近隣の農家へ分け、肥料として重宝されていました。
ところが昨今の環境保全の動きから海洋投棄が禁止される方向となり、同時に地上への不法投棄を防ぐため、畑への散布も禁止されてしまいました。そのため、現在様々な焼酎蔵が今までただで処理でき、そして喜ばれていた焼酎かすの処理に頭を悩ましているのです。

これは行政が杓子定規に状況を見ないで政策を進めていることをよく示す事例だと思います。焼酎かすがのように処理されているのかということを取り締まればよいわけで、一律にそのままの廃棄を禁止するだけというのは単なる行政当局の手抜きといえましょう。
なにしろ、産業廃棄物として埋め立て処理するしかないのですから、結局は環境破壊につながります。その辺がきちんと理解されず、目先だけを追うとこのようになるという典型的な事例です。

既に動き始めていますが、今からでも遅くないので、一定規模以下の蔵は所定の手続きを経れば近隣の農家へ肥料として頒布することが出来るようにしてはどうでしょうか。それが政治の仕事だと思うのですが。

「本場泡盛」から「琉球泡盛」へ

ラベルは「琉球泡盛」 ブランド確立へ表示方法を統一

沖縄県産の泡盛には現在2つのブランドがあります。

一つは「本場泡盛」です。1983年に沖縄県酒造組合連合会が「泡盛の表示に関する公正競争規約」を結び、沖縄県産の泡盛のみに付けることが出来るようにしたブランドです。
もう一つが「琉球泡盛」です。こちらはWTO加盟国で結ばれている「トリプス協定」に則って、1994年に国税庁から公示された「地理的表示に関する表示基準」と同表示基準の制定に伴って国税庁から告示された「地理的表示に関する表示基準第二項に規定する国税庁長官が指定するぶどう酒又は蒸留酒の産地を定める件」によって設定されたブランドです。やはり沖縄県産の泡盛にのみ付けることが出来ます。
いずれも法令で認められたものとなりますが、今回、沖縄県酒造組合連合会では産地が判らない「本場泡盛」ではなく、「琉球泡盛」という名称を前面に出していこうという政策を打ち出したわけで、ボルドーワインやコニャックといった世界的な銘酒の一歩を踏み出したといっても良いかもしれません。産地に対する消費者の目が厳しくなっていく中で、こうした決定は大変に有意義なことだと思います。琉球泡盛の今後に期待したいと思います!

※なお、「地理的表示に関する表示基準第二項に規定する国税庁長官が指定するぶどう酒又は蒸留酒の産地を定める件」では、黒麹全麹仕込みの泡盛発祥の地である「琉球」のほか、米焼酎の産地として名高い「球磨」と麦焼酎発祥の地といわれている「壱岐」が定められています。ワインも産地指定を受けることが出来るのですが、まだ産地指定を受けられるほどの状況にはなっていないようです。

混和焼酎をご存じですか?

混和焼酎に統一ラベル、混和率を明記 業界団体来月から

元記事は朝日新聞のため、おそらく数日すると削除されてしまうと思いますが、一応リンクしておきます。

混和焼酎というのは甲類焼酎と乙類焼酎を混ぜ合わせて売っているもので、甲類が多い場合には「甲類乙類混和」、乙類が多い場合には「乙類甲類混和」と表記することが決まっています。また、混和焼酎は本格焼酎の基準には合致しないため、「本格焼酎」と名乗ることは認められていません。

数年来の本格焼酎ブームで本格焼酎に似せたラベル表示にしている甲類と乙類の混和焼酎が販売されていましたが、これですっきりすると思います。

実際、本格焼酎のみを扱っています、と称する店ですらこの違いがわからず、堂々と「本格焼酎」と銘打って混和焼酎が売られているのを見たことがあります。料飲店の知識のなさも問題とは思いますが、そうした売り方を許してしまう表示になっている販売者側も問題だと思います。
いずれにしても違反しているケースは業界団体から注意指導をするとのことですから、動向を注目していきたいと思います。

全国各地でいも焼酎が生産される日は来るのか?

県内初のイモ焼酎が飯島町で誕生へ

県内で初挑戦のイモ焼酎造り 草津の太田酒造※ここでいう草津とは滋賀県草津市のこと。

上は長野日報で下は中日新聞の記事です。いも焼酎がブームということで各地でいも焼酎を作ろうという動きが出ています。いも焼酎といえば鹿児島と宮崎が一大生産地ですが、主に使われているのは黄金千貫(コガネセンガン)という芋です。長野は黄金千貫を利用していも焼酎を仕込むようです。下の草津市では金時芋を焼酎に転用して生産するようですね。
江戸時代に危機から民衆を救ったサツマイモは日本各地で様々な品種が生産されています。黄金千貫、金時、紅赤(ベニアカ)、紅東(ベニアズマ)、綾紫(アヤムラサキ)、紫優(ムラサキマサリ)、ジョイホワイト、ベニハヤト、紅高系などです。
これらの品種は様々な街で「郷土の味」として親しまれており、例えば徳島を中心に生産されているのは「鳴門金時」と呼ばれる品種で、甘みが高いのが特徴です。また、埼玉の川越では紅赤や紅東を「川越イモ」として名付け、「サツマイモと蔵の街」として町おこしをしています。
私はこうした地に根ざしたサツマイモをぜひ焼酎として味わってみたいと思っています。ですから、今回のような動きは大変に歓迎するところであり、鹿児島から全国に広がったサツマイモが今度は焼酎として全国に広がり、民衆ならぬ清酒蔵を救うことになれば、甘藷先生こと青木昆陽先生も喜ぶような気がします。

イモの街として数多くのイモ商品を世に提案し続けている川越産のいも焼酎を早く呑んでみたいなぁ、と思う今日この頃でしたf^^;)

いも焼酎の仕込みが始まる

芋焼酎仕込み始まる 年末から県内に出荷
※ここでいう県内は宮崎県内のこと

宮崎県内では一足早くいも焼酎の仕込みが始まりました。2003酒造年度はいもの不作に各社とも悩まされましたが、今年は猛暑ですから、秋にかけてまるまる太った上質のサツマイモが採れることでしょう。鹿児島の焼酎蔵は、加熱する早期仕込み競争に酒造組合側が先手を打ち、麹の販売を遅らせているため、もう少し遅くなってから仕込みが始まるはずです。いよいよ、いも焼酎の仕込みシーズンの到来です。

私が密かに期待しているのは九州以外の各地域でそれぞれの地域特産のサツマイモを利用したいも焼酎ができないかと言うことです。既に鳴門金時を利用した徳島県産のいも焼酎などができていますが、こうした動きが全国に広まって、様々な土地で作られる名産いもで醸したいも焼酎が飲めるようになると飲兵衛冥利に尽きますね(^^)

いよいよアメリカへ進出する本格焼酎

米国向け本格焼酎開発へ 三井物産と九州の6社 - 共同通信

今年の11月をめどに本格焼酎が太平洋を渡ることになりました。このBLOGでもたびたびご紹介している熊本県の繊月酒造を中心に大分や宮崎などの本格焼酎蔵6社が三井物産の販売力を生かしてアメリカでの普及を目指すようです。
国内で三井物産が進めている「焼酎ルネッサンス」を連想して怪訝な顔をされる方や「本格焼酎が足りない国内の現状を置き去りにして......」などという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、国内がこうしたブームに沸いているからこそ、現在焼酎蔵は国内での経済基盤がかなり安定しているのではないかと思います。さらにブームの影響でメディアなどが取り上げる可能性も高くなります。そうしたことから私はこの時期はもっとも良い時期だと歓迎したいと思います。この機会をうまく利用して「SAKE」とならぶもう一つの国酒、"Japanese Spirits"たる「SHOCHU」を国際的に大いに普及して欲しいと思います。

でも、

試飲会に同日参加した焼酎ファンで弁護士のデビッド・シンデル氏は「種類が豊富でコクがある。カクテルにすれば人気が出ると思う」と話していた。
といわず、アメリカの皆さんにも是非ともそのままをロックやお湯割りで呑んで欲しいです(;^^A

2004年8月10日追記.西日本新聞によると今回賛同した六社は......

大古酒繊月」など貴重な原酒を数多く所有している繊月酒造(熊本県)

私が個人的に美味しく頂戴したf^^;)「刻の封印」を醸している深野酒造本店(熊本県)

その形状が話題を集めた「甕雫」とまろやかな甘みを持つ「かんろ」でおなじみの京屋酒造(宮崎県)

「」という銘柄で米・麦・芋を醸している櫻の郷醸造(宮崎県)

まろやかなコクを持つ「飫肥杉」を醸造している井上酒造(宮崎県)

白麹の父、河内源一郎氏の流れをくむ錦灘酒造(鹿児島県)

とのことです。
※各蔵元の説明文は、西日本新聞が作ったものではなく、私が作ったものです(;^^A

黒糖焼酎の「地元品切れ問題」は簡単な話ではありません

都会に飲まれ、地元で「幻」に 奄美の黒糖焼酎大ブーム

以前、青酎の品切れの件を書きましたが、今度は黒糖焼酎だそうです。本文中の西川りゅうじん氏の分析は、該当記事を書いた記者のまとめ方が悪いのか、前後で内容が変わっているので分析とはいえない代物になってしまっていますが、記事自体は面白い内容でした。
黒糖焼酎に関しては青酎と比べて、その背景が大きく異なるでしょう。黒糖焼酎はかなりの生産量があり、問屋経由の商品も数多く存在しています。それが地元で呑めないのは何故か。理由は幾つかあると思います。

まず、地元に流れている商品を東京の料飲店が買い漁りに行ってしまうことです。
「現地から直接購入」などと謳っている店がありますが、その商品は本来地元向けだったものを都会で販売しているということに他なりません。東京でも大阪でも本格焼酎を扱う酒販店さんは数多くあり、わざわざ地元用に販売されているものを購入してくる必要はありません。そうしたお店はこのブームで急に扱いをすることになったため、都会の酒販店さんが取引をしてくれないことから地元分の本格焼酎の「収奪」に走っていると言うこともできると思います。

また、本来地元の酒として一番大事にしなければならない地元の酒販店が売れない時期に数量を減らしてしまったことも理由としてあると思います。宮崎の地元紙である宮崎日日新聞が「みやざき焼酎進化論」という本格焼酎の特集をしていましたが、その中にこのことを示す記事が掲載されていますので、一部引用したいと思います。

大都市の酒販店と雑誌が車の両輪となって小さな蔵を次々と発掘する。その銘柄は入手困難な幻の焼酎となり、地元の酒販店は「なぜ入荷できないのか」と叫ぶ。

 先駆者の小林は、この問いにこう答える。「地元の蔵を大切にしてこなかった酒販店こそ焼酎文化をおざなりにしてきた。今ごろになって騒いでも遅い」と。

つまり、蔵としては地元を大事にしたかったのですが、地元が蔵を大事にしてこなかったので、地元でその酒が飲めないという事態が発生していると言うことです。こうした記事ではその辺もきちんと紹介して欲しいところですが。

今回の朝日新聞の記事は、重要な話題を紹介している割には中途半端でもいまいちはっきりしない内容になってしまっているのが残念です。例えば黒糖焼酎のブームについて、前半では

焼酎ブームで黒糖焼酎が専門誌に取り上げられたり、歌手・元ちとせの人気がブレークしたりで、奄美が注目されるようになったのが背景とみられている。
と言う分析をしているにもかかわらず、後半では西川りゅうじん氏のコメントを引用して
「約3年前、全国で芋焼酎ブームが起き、最近はラム酒感覚で女性にも飲みやすい黒糖の人気に火がついた」と黒糖焼酎ブームの背景を分析している。
としています。他にも前後関係がおかしい記事の構成となっています。

いずれにしても今まで注目されなかった本格焼酎がこれだけの注目を集めたのはよいことだと思います。芋、黒糖と呑まれた皆さんには是非とも常圧で醸された米焼酎や麦焼酎の個性にも注目して欲しいと思います。そして、以前から書いていますが、粕取り焼酎、特に籾殻を使用して蒸留された正調粕取り焼酎も呑んでみて下さい。本格焼酎の奥深い世界に驚かれると思います。個人的に西川りゅうじん氏には是非とも消えかかっている正調粕取りの復興にその実力を見せて欲しいと思いますが、鹿児島県がそうしたように佐賀や福岡の酒造組合あたりが依頼をすることは出来ないものでしょうか。

※空前の本格焼酎ブームの中で、全く注目されなかった正調粕取り焼酎が少しずつ注目を集め始めています。
もし、粕取り焼酎がブームとなることがあった時のために記しておきますが、粕取り焼酎に関しては、2002年8月に始まる九州焼酎探検隊の猛牛氏・けんじ氏・goida氏による発掘・啓発活動とその姿勢に惚れ込んだ佐賀の鳴滝酒造、そしてそれを東京で定着させるべく奮闘している酒のこばやしの5者がもともとの土台を作った火付け役です。将来誰がどのようなコメントを出すか判りませんが、前述の5者以外に自称「粕取り焼酎ブームの火付け役」が出たとしてもそれは誤りであることを事前にはっきり記しておきたいと思います。



2005/01/26追記.この件に関して、下記コメントが付いたため、確認を行ったところ以下の事実が判明致しました。

1.西川りゅうじん氏は1995年頃、鹿児島県本格焼酎マーケティング研究会という会の座長を務め、複数の蔵とともにPR方法に関する活動を実施していた。
2.この研究会の活動を知っている蔵は西川氏を非常に功績のあった恩人として扱っている。
3.一方で、この研究会の活動を知っていても西川氏の功績を否定的に見る蔵もある。

功績を評価する蔵がある一方でそうではない蔵もあることから、当サイトとしては「本格焼酎ブームの火付け役」という"肩書き"は現実にあわず「本格焼酎の普及に貢献した協力者」程度が適切であるという結論とさせて頂きます。私の認識は大きく変わりましたが、現実にあわない肩書きを使っているという認識には替わりがありませんので、記事本文に関しては加筆訂正はいたしません。
以上、コメントに対する回答も兼ねた追記です。



様々な方からいろいろな情報を頂きましてありがとうございました。この件に関して、これほどの反響があるとは予想もしていなかったのですが、いろいろと頂いた情報を元に近日中に記事を掲載する予定でおりますので、よろしくお願いいたします。なお、それに併せて本記事の誤認識と思われる部分を修正いたしました。

復活する蔵

地元のお酒で街おこし~五ヶ瀬にワイナリー、東郷では酒造会社
30年ぶりにカメ壺仕込み焼酎が復活/垂水・八木酒造

上の記事は宮崎県と鹿児島県でそれぞれ蔵が復活するという話をまとめた記事です。
このところの焼酎ブームの影響で廃業しかかった蔵が息を吹き返しています。そして、焼酎が大都市で注目されたことを受けて、地元でも再び地元の焼酎を見直す動きも見え始めました。その動きがこうした一度は廃業してしまった蔵の復活、そして免許の移転による事実上の新設につながっていると思います。
果たしてどんな焼酎が醸し出されるのでしょうか。いまから大変に楽しみです(^^)

2004年焼酎メーカー売上高ランキング

焼酎売り上げ好調、1位はいいちこ 九州沖縄の老舗強し

焼酎メーカーの売上高ランキングというのが帝国データバンクから公表されましたが、あれは甲類焼酎も入っているのですね。
朝日新聞だけ詳細なランキングが出ていたのですが、

1.三和酒類いいちこ
2.アサヒ協和酒類製造甲類焼酎 大五郎
3.雲海酒造雲海
4.福徳長酒類博多の華
5.薩摩酒造さつま白波
6.二階堂酒造二階堂
7.高橋酒造白岳
8.霧島酒造黒霧島
9.神楽酒造くろうま
10.岩川醸造おやっとさあ
※()内は主要銘柄です。
となっています。2位のアサヒ協和酒類は大五郎という甲類焼酎をメインにした酒造メーカーです。それ以外は全て本格焼酎をメインに販売しているメーカーです。タカラやキリンなどが入ってこないのは「売上高に占める焼酎の比率が50%」を超えていないからでしょう。

焼酎の売上高が50%以上を占めるということでランキングを取れば当然焼酎以外にも手広く事業展開をしているタカラなどのメーカーは除外されますから、その結果として焼酎専業である「九州・沖縄の老舗(しにせ)蔵元が41社を占め」るのも当然のことと思われます。この手のランキングはデータの取り方によって、結果がかなり左右されますから、提供される側の消費者も慎重に取り方やまとめ方を見極める必要があると思います。

とはいえ、今回のデータで嬉しいのは美味しい焼酎を造っている蔵元が健闘されている事実が数字からも現れているところですね。特に「繊月」という米焼酎を醸している繊月酒造が38位というのは芋焼酎が強い情勢の中で大変に喜ばしいことだと思います(^^)
繊月酒造さんにはぜひともがんばって頂きたいところです!

ニューヨークで本格焼酎の試飲会

世界に広がれ芋焼酎の香り NYで試飲会/鹿県など4社

大海酒造、万膳酒造、軸屋酒造、寿福酒造場がニューヨークで試飲会を行ったようです。日本の本格焼酎が海外でも受け入れられれば、ブームが終了したあとの販路としても有効ですから、今回のような試みは期待できます。
国内で本格焼酎が足りない事情もありますし、芋焼酎の実際に輸出が始まるのはしばらく先の話になるのでしょうね。一方で米や麦はすぐにでも出せそうな気がします。じっくり熟成させた米焼酎や麦焼酎はウイスキーなどには負けない上物のスピリッツですから、期待したいところです。

「泡盛品質表示基準」がスタート

泡盛品質表示基準きょうスタート

「本場泡盛」の品質表示基準が今日の出荷分からスタートとしました。メインの施策は年数表示の厳格化です。
例えば従来「五年貯蔵」となっていた場合、五年貯蔵した本場泡盛が全体の50%を超えていれば問題ありませんでした。今後は「五年貯蔵」とする場合は五年以上貯蔵した本場泡盛だけで構成されなければならなくなりました。

これについては業界内では様々な意見や思惑と賛否両論様々な意見があります。作る側、売る側、呑ませる側を巻き込んで様々な意見が飛び交ったのも事実です。でも、一呑兵衛としては、この基準によって多種多様な美味しい泡盛が呑めれば、それで問題ないと思います。私としてはこの自主基準で泡盛がどうなるのか、暖かくも冷静な「舌」で判断したいと思っています。

第7回渋谷・鹿児島おはら祭

「渋谷でおはら」澁谷・鹿児島県おはら祭大会運営委員会へようこそ!

今日から日曜日まで東京・渋谷で鹿児島おはら祭りの東京版が開催されます。
東京では様々な地域の踊りが輸入(?)され、高円寺阿波踊りなどとして開催されていますが、鹿児島の名物、おはらは渋谷だけで行われています。
鹿児島と渋谷は何の接点もないようですが、実は大きな接点があります。

もともと渋谷の地は渋谷氏という源氏に使える豪族の所領でした。渋谷氏の治めていた土地なので、「渋谷」な訳です。
この渋谷氏は源平合戦の際に源氏の戦勝に大きく貢献し、恩賞として薩摩に所領を分け与えられました。このとき移住した渋谷氏を発祥とし、土地の名前を名乗ったのが、高城氏、東郷氏、入来院氏、祁答院氏、鶴田氏で、島津家と対峙しながら一時代を築きました。さらに東郷氏の末裔が薩摩出身の海軍大将として海外の教科書にも登場する東郷平八郎です。東郷氏は父祖伝来の地である渋谷(原宿)に邸宅を構え、現在は東郷神社としてまつられています。
さらに薩摩の人が敬愛してやまない西郷隆盛の弟である西郷従道は渋谷(目黒区青葉台付近)に邸宅を構え、邸宅の跡地は現在でも「西郷山公園」として名前が残っています。
こうした経緯があって、渋谷と鹿児島は友好関係を結ぶこととなり、その一環として、鹿児島で戦後始まったおはら祭りを渋谷でも行うこととなったのです。鹿児島銀行山形屋(やまかたや、鹿児島のデパートです)が踊りの連を上京させたり、鹿児島の本格焼酎メーカーが振舞酒(もちろんいも焼酎)を提供したり、非常に盛大に行われます。
今年は土日には代々木公園で焼酎の試飲会も行われるようです。東京の方は是非とも足を運んでみてください(^^)

森伊蔵の精巧な偽物が出回る

ブーム悪ノリ「幻の焼酎」で一儲け 「森伊蔵」の偽物

状況は新聞記事を見て頂くとして、こうした状況が発生するのはブームが円熟期に入っている証拠といえますね。ピークを超え、そろそろ下降線にはいるところだと思います。
今回、小さな焼酎蔵は地酒ブームの際の惨状を見ていたためか、あまり大がかりな設備投資をせず、身の丈にあった出荷を続けていましたので、倒産と言うことはないでしょう。しかし、急降下ではなく、うまくブームが文化に変化する方策がないものかと愛飲家としては考えています。もちろん、単なる愛飲家なので何もできませんし、「うまくいきますように」と祈るしかないのですが......。

鳩正宗が吟醸粕取りへ参入

鳩正宗が焼酎の製造・販売に参入

鳩正宗というのは十和田湖畔でおいしい清酒を醸している蔵です。こちらも粕取り焼酎で本格焼酎へ参入だそうです。まずは吟醸粕の粕取りを減圧蒸留したものから市場参入し、今後は純米粕などでも商品展開をするようですね。籾殻を混ぜて蒸留する"正調粕取り"ではないですが、"正調粕取り"も出して欲しいものですね。

※正調粕取り焼酎については九州焼酎探検隊の「Dr.けんじの粕取焼酎概論」がもっともわかりやすいと思います。

青酎が青ヶ島で飲めないとは......

幻の焼酎「1杯」の悲劇 青ヶ島「青酎」注文殺到

本格焼酎ブームで様々な焼酎が原酒切れを起こしており、出荷調整に入っています。さつま白波の薩摩酒造や黒霧島の霧島酒造といった大手のいも焼酎蔵でも同様な状況です。この記事で取り上げられている伊豆諸島に位置する青ヶ島で生産されている青酎も例外ではなく、品切れを引き起こしているようです。
今まで誰も見向きもしようとしなかった本格焼酎、特に島酒に衆目が集まるのはよいことです。偏見などで見向きもされなかった時代に比べれば天と地の差があります。

しかし、問題なのは、この記事中にある

青酎が引っ張りだこになっているため、島民は八丈島産の焼酎を飲んでいる人が多いという。島民の1人は「青酎を飲んでいるのは、島外の人と造っている人だけ。島酒が生活から離れていくのは寂しい」と話した。
の部分です。
さつま白波も黒霧島も出荷調整とはなっていますが、地元で味わえないなどということはありません。他の本格焼酎も同様です。ところが、この青酎は本来「地酒」であるべき本格焼酎が地元で味わえないという本末転倒な状況が発生しているわけです。これでは本格焼酎の健全な普及は無理です。青ヶ島の焼酎生産者の皆さんにも様々な考えや状況があって、今のこういう事態になっているのだとは思いますが、島の酒が島で飲めないという状況だけはどうにか回避してほしいと思います。地元に足のつかない販売は、本格焼酎の健全な普及と青ヶ島のイメージアップの妨げになると思います。

清酒メーカーの本格焼酎への進出

地方清酒メーカー、相次ぎ焼酎に進出

本格焼酎がブームということもあって、清酒(日本酒)専業であった蔵が本格焼酎の免許を取得して製品化に乗り出すケースが多くなっているようです。清酒(日本酒)の廃物利用ということもあって、コストを抑えられますし、清酒かすを蒸留して作られる焼酎はブーム以前には手間の問題でなくなる傾向にありましたから、良いことであることは間違いないでしょう。
ただ、ブームだからということで乗り出すという姿勢は正直なところどうなのかと思います。清酒かすを蒸留して出来るいわゆる「粕取り焼酎」はもともと清酒蔵の伝統であり、本格焼酎を文化としてとらえたときに欠かせないものです。今回の本格焼酎ブームは「黒ぢょか」などの文化や情報をいろいろと公開している顔の見える焼酎蔵という存在まで含めたブームです。そうした背景のあるなかで安易に本格焼酎に乗り出すことは、けしてその蔵の利益にはつながりません。ブームの原因や消費者がどこに惹かれているのかをきちんと分析していないと過剰投資が重くのしかかり、最終的には蔵の経営を危うくしてしまうと思います。
清酒蔵の本格焼酎への進出は大いに結構。しかし、状況を顧みて、文化や顔の見える本格焼酎造りをしてもらいたいと思います。

追記.日経の本文中に登場する木内酒造さんの出した「木内」は吟醸香がするのに柔らかく、それでいて味わいはしっかりしています。減圧で蒸留したことで、清酒の癖がなくなっているため、清酒の嫌いな人でも楽しむことが出来る焼酎に仕上がっています。茨城県内のスーパーなどで手にはいるほか、通信販売もしていますので、よろしければ試してみて下さい。720mlで1000円くらいだったはずです。
ちなみに常圧で蒸留した焼酎も呑んでみたいなぁ、私は思っています。出してもらえるとうれしいのですが(笑)

焼酎の出荷量が清酒を抜く......?

※本記事の数値データに関してはすべて国税庁ホームページを参考としています。
半世紀ぶり異変?焼酎の出荷量、日本酒抜く

種類の統計は国税庁が課税のために厳密な検量をしていますので、きわめて正確なデータとなります。こうした統計には様々な算出方法があるのですが、一番確実なのは前述の理由から課税ベースでの数量となります。
ここでいう「焼酎」には、本格焼酎だけではなく、甲類焼酎――ホワイトリカーも入っていますので、このページを見て下さっている皆さんが想像するであろう「清酒が本格焼酎を下回った」というのはちょっと違います。

実際には平成15年1月から12月の合計は
清酒 856,214キロリットル
甲類焼酎 420,517キロリットル
本格焼酎 447,786キロリットル
となっており、本格焼酎の出荷量が清酒を上回ったわけではありません。その点だけは誤解なきよう、このblogでも速報として流しておきたいと思います。

細かい分析などに関してはまた機会を改めて取り上げさせて頂きます。

焼酎が清酒を抜くも......

毎日新聞の記事から
焼酎出荷量:初めて清酒抜く 03年

これは良いことのようで実はあまりよろしくないというのが私の感想です。

まず、ここでいう焼酎には「甲類焼酎」も含まれており、家で安い焼酎をウーロン茶などで割って呑む人が増えている実態も反映しています。かならずしも本格焼酎だけではありません。

また、清酒の製造量が減少することによって、清酒粕が減少し、粕漬けや粕取り焼酎にとっては危機的な状況が発生しています。清酒の衰退は実は多方面への影響が大きいのです。

もちろん、清酒の衰退は自業自得的なところもあります。糖類やアミノ酸を混ぜて人工的に作り出す「三増酒」(さんぞうしゅ)の問題、酒造好適米である山田錦を使用して淡麗酒作りを目指してしまったことで味わいが似通ってしまったこと、地酒ブームにあおられていままでの作りを大幅に変え巨額な設備投資をしてしまったことで身動きが取れなくなってしまったことなど......。

しかし、本格焼酎と清酒はともに日本を代表する国酒(こくしゅ)であり、両方が健全な発展をしてこそ、日本の酒文化はより良くなると考えています。そのためにも清酒業界は本格焼酎のように「日本酒」の定義をより厳格にし、消費者の信頼を勝ち取れるだけの自己改革をしなければならないときがやってきていると思います。普通酒を三増酒にしてしまったために「普通酒=甘いだけでこくもきれもない翌日に残るまずい酒」という誤ったイメージがぬぐえない状況を一日も早く打開しなければ、清酒の未来はないでしょう。