泡盛の酒税減免処置廃止をきっかけに

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リンク: 沖縄の泡盛・ビール値上げも、税軽減 来春期限切れ : 酒と焼酎 in九州 : エンタメ : 九州発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).
焼酎はかつて税制面で洋酒などよりも優遇されていました。しかし、ウイスキーを日本へ輸出したい欧州の圧力もあり、1997年から2000年にかけて段階的に焼酎の税額は上げられてしまいました。その後、焼酎は税額があがるピンチをチャンスに変え、単なる安酒という地位から脱却して日常に楽しめるちょっといい酒というブランドを作り上げることに成功します。逆にちょっといいお酒だったウイスキーは安売り攻勢を行ったことでブランド力が低下、一時期は課税出荷量がピークの半分近くまで下落しました。そして焼酎ブームの後、低アルコール志向とブランドの再定義を踏まえたハイボール戦略が見事にヒット、小雪さんのCMによるイメージアップもあって、ウイスキーは再びちょっといいお酒の地位を取り戻しつつあるのはご存知のとおりです。
さまざまな統計を見る限り、泡盛は値段の安さなどではない別の部分で消費者の選択肢に入っていないのが現状なのではないでしょうか。泡盛がかつての焼酎やハイボールとまったく同じことをすればよい、というわけではないのですが、価格だけではない、日常に楽しめるちょっといいお酒という部分が弱いような気がします。泡盛は伝統的に古酒(クースー)を持つ文化があり、これらの古酒は炭酸や柑橘系で割っても泡盛の持つ味わいが損なわれにくいという最大のメリットがあります。度数が高い泡盛を低アルコール志向の消費者へ受け入れてもらうには「割って飲む」という部分をいかに訴えていくかが大事で、酒税の減免処置廃止をデメリットとして暗く受け取るのではなく、「なんくるないさー」の精神でいろいろと方策を考えていってほしいと思います。

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