焼酎かす処理のあれこれ

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三和酒類 焼酎かす処理設備が完成 4月に本格運転
焼酎かすというのは本格焼酎を蒸留したあとに残るもろみのかすなどをさします。これはアルコールが抜けたあとの物質で、畑に蒔くと大変良い肥料になります。もともと粕取り焼酎は清酒かすからアルコールを抜き去り、畑や水田の肥料として利用するために始まったものです。
大手はその処理量が多いため、肥料として出すのではなく、海洋へ投棄していました。焼酎蔵の大部分を占める中小規模の蔵は海洋投棄ではなく、近隣の農家へ分け、肥料として重宝されていました。
ところが昨今の環境保全の動きから海洋投棄が禁止される方向となり、同時に地上への不法投棄を防ぐため、畑への散布も禁止されてしまいました。そのため、現在様々な焼酎蔵が今までただで処理でき、そして喜ばれていた焼酎かすの処理に頭を悩ましているのです。
これは行政が杓子定規に状況を見ないで政策を進めていることをよく示す事例だと思います。焼酎かすがのように処理されているのかということを取り締まればよいわけで、一律にそのままの廃棄を禁止するだけというのは単なる行政当局の手抜きといえましょう。
なにしろ、産業廃棄物として埋め立て処理するしかないのですから、結局は環境破壊につながります。その辺がきちんと理解されず、目先だけを追うとこのようになるという典型的な事例です。
既に動き始めていますが、今からでも遅くないので、一定規模以下の蔵は所定の手続きを経れば近隣の農家へ肥料として頒布することが出来るようにしてはどうでしょうか。それが政治の仕事だと思うのですが。

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