2005酒造年度の鹿児島県本格焼酎生産量・出荷量まとまる

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リンク: 鹿児島の芋焼酎出荷、伸び鈍化.
リンク: 焼酎出荷量最多8.9%増/鹿県産05酒造年度.

2005酒造年度(1酒造年度は7月から翌年6月までで区切ります)における鹿児島県産の焼酎に関するデータがまとまったということで日本経済新聞と南日本新聞が記事を配信しています。ところが、同じデータを使用しているにもかかわらず、見出しは全く正反対となっています。まさにデータのマジックという感じですが、実際はどうなのかをきちんと見てみたいと思います。

肝心の数値データですが、これは南日本新聞に年度の推移とともに掲載されています。これを見ると確かに出荷量は最多を記録しています。しかし、伸びがここ2年で鈍化しているのは紛れもない事実です。「ブーム」と呼ばれる現象は落ち着きを見せたといえるでしょう。その意味で南日本新聞に記載されている

同連合会は生産量減について「麦やそばが落ちたが、芋は15%以上の伸び。全体として前年並みとみるべきだ」と分析。「出荷量も過去最高で来年は15万キロリットルを超えるのではないか。芋中心に焼酎ブームは続いている」とみている。

というのは不正確といえます。それでは日本経済新聞の記載はどうでしょうか。
芋焼酎は好調だが、麦焼酎、米焼酎の不振で、全体の伸び率は同5.8ポイント下がり一ケタとなった。

これに関しては異論があります。各蔵元はいも焼酎に掛かりきりとなっているため、麦や米の生産を少なくしているという見方が正しいのではないでしょうか。また、いも焼酎で経営が成り立つため、麦や米を無理して仕込んで売りさばかなくても良くなってきたという側面もあると思います。一方では閑散期の対策としての「桶売り」もしっかりと続けており、「県外未納税移出(おけ売り)は0.2%増の6万6000キロリットル」(南日本新聞)とあります。つまり、自社で販売をする米焼酎や麦焼酎を減らした、あるいは鹿児島県外の蔵へいも焼酎の桶売りをした蔵も結構ある、のどちらかということでしょう。個人的な感想としては鹿児島県外へのいも焼酎の桶売りも増えていると見るのが正しいような気がします。

いずれにしても成長は鈍化しています。関係者の皆様におかれましては、ここで気合いを入れ直していただき、ぜひともロックばかりではなくお湯割りで飲める食中酒としてのいも焼酎の良さを普及啓蒙する活動を行ってほしいと思うところです。このままロック一辺倒では早晩焼酎は廃れていきます。いも焼酎は食中酒としてお湯割りや水割りで美味しく飲めるのだ、というもう一段の活動がこれからは重要だと思います。本当に本格焼酎が日本全国の飲食店で根付いて行くにはこれからの舵取りが問われるのではないでしょうか。

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