2001年6月に東京都渋谷区円山町7-10に開店した焼酎専門のバー。
まだ本格焼酎になじみのなかった東京のナイトシーンにおいて先駆け的な存在として登場した。当時の東京における本格焼酎、特にいも焼酎の提供方法は、飲食をメインとした「薩摩郷土料理を提供する居酒屋」などで、現地で好まれるお湯割りを主体とした提供が多く、「焼酎ダイニングバー」としていち早く2000年6月に開店したEN-ICHI(えんいち)やその後を追うように開店した焼酎ダイニングバーも基本は食事の提供を主体としていた。焼酎Bar古典が画期的だったのは、完全に洋酒を提供するバーをイメージした店構え、店舗内装、メニュー構成となっており、焼酎以外のお酒は最小限にとどめ、さらに食事メニューは概ね20種類程度の焼酎に合うつまみにとどめていたことである。
また、それまでは焼酎の飲み方として、あまりメインに考えられていなかった、ロックを基本とした提供スタイルは、その後に日本中を席巻する本格焼酎ブームの際に多くの模倣店を生み出した。さらに焼酎は、前割をしていた一部の焼酎を除き、原則として、すべてストレートで提供されていた。まずストレートで焼酎そのものも味を確かめ、その後に客が自ら好みの量をグラスへ注ぐことが出来るため、本格焼酎の味わいの違いをじっくりと楽しむことが出来るように配慮されていた。他に類を見ない提供スタイルであったため、多くの蔵元が焼酎Bar古典へ足を運び、東京における飲まれ方を確かめるなど、ロックを楽しむ焼酎の開発に影響を与えた側面もあった。
焼酎Bar古典は2018年5月3日に惜しまれながらも閉店しており、現存していない。
焼酎Bar古典(しょうちゅうばーこてん)
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